新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

伊調馨にも国民栄誉賞が

2016-09-17 07:55:51 | コラム
公平さを欠いていないか:

私は何処の何方が国民栄誉賞なるものをお与えになる決定を為されているかなどは気にかけたこともない。だが、今回の伊調馨さんに与える決定ほどおかしく且つ時機を失したものはないとすら考えている。それは同時に、吉田沙保里をマスコミの誤ったとしか言いようがない持て囃し方(と言うか、芸能ネタの如くに扱い)を筆頭に、国を挙げてヒロイン(heroine)に仕立て上げてしまったことで妙な方向に持って行かれたと思うのだ。私は伊調は吉田と同時に受賞しても不思議ではない立派な成績を残したと思っている。

これは決して吉田沙保里の受賞を批判して言っているのではなく、吉田がオリンピックを三連覇したと時に伊調も三連覇を達成していたことが全く話題にならず、と言うか誰も採り上げず、吉田の偉業のみが騒がれて遂には国民栄誉賞授与となってしまったことの不公平さを批判しているのだ。マスコミは吉田を賞賛することに全精力を注いでいただけで、伊調の偉業は添え物以下にしか扱っていなかったというのが私が受けた印象である。我が国のスポーツマスコミの程度は何時もこんなものだ。

私は伊調馨は良く耐えていたと寧ろ感心していたくらいだ。ALSOKとやらのCMにも吉田と並んで出ていたのも「偉いものではないか」と褒めてやりたい思いだった。と、ここまで言ってきたが、私は吉田も伊調も賞賛に値する立派な女子レスリング選手だと思っている。国民栄誉賞を受賞するに相応しい成績を残したとみている。私はこの二人と比較した際に、長嶋茂雄終身名誉監督さんと松井秀喜が同列に論じられて受賞している不均衡振りには不満足なのだ。彼ら二人は野球を生業としたプロではないか。

という次第で、国民栄誉賞なるものを何処の何方が如何なるスポーツの世界に対する認識と見解の基に基準を設定されて授与されるのかが不可解に思えてならないのだ。などと巷間どのように受賞基準が批判されているかを知らないようなことを言って来た次第だ。記憶に誤りがなければイチロー君は辞退したのではなかったか。


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