石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

BPエネルギー統計2022年版解説シリーズ15(貿易篇1)

2022-08-01 | BP統計

5.世界の石油と天然ガス貿易

(輸入トップは中国、輸出トップはサウジアラビア!)

(5-1) 2021年の原油貿易

(図http://bpdatabase.maeda1.jp/5-G01aOil.pdf 参照)

 2021年の全世界の原油輸出入量は20.6億トンであった。輸入を国別でみると最も多いのは中国の5.3億トンであり輸入全体の4分の1を占めている。これに続くのはヨーロッパ諸国の4.7億トン(シェア23%)であり、第3位は米国の3.1億トン(同15%)である。因みに米国は次に触れる通り輸出量が1.4億トンある。米国は輸出入の両面で世界の原油貿易のキープレーヤとなっている。日本の輸入量は1.2億トンでインド(2.1億トン)に次いで多い。

 

一方輸出量が最も多いのはサウジアラビアの3.2億トンであり、ロシアが2.6億トンでこれに続いている。両国が世界の輸出量に占める割合は約3割に達しており、OPECとその協調国、いわゆるOPEC+の双璧をなす両国の存在感は際立っている。両国に次いで輸出量が多いのはカナダ(2億トン)、西アフリカ諸国(1.9億トン)であり、さらにイラク、UAEのアラブ産油国である。これら各国に続いて輸出量が多いのは米国(1.4億トン)である。上記の通り米国は3.1億トンの原油を輸入しており両者を差し引きすると、米国は1.7億トンの輸入超過となる。

 

(続く)

 

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        前田 高行         〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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