石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

BPエネルギー統計2022年版解説シリーズ17(貿易篇3)

2022-08-03 | BP統計

(5-2) 2021年の天然ガス貿易(続き)

(日本を抜いてLNG輸入トップになった中国!)

(5-2-2) LNG貿易(図http://bpdatabase.maeda1.jp/5-G01b1GasLng.pdf 参照)

 2021年の全世界のLNG輸出入量は5,162億㎥であった。輸入を国別でみると最も多いのは中国の1,095億㎥であり、輸入量全体の21%を占めている。第2位は日本(1,013億㎥、同20%)である。2020年までは日本が世界一のLNG輸入国であったが、今回は両者の地位が逆転した。両国の経済力、エネルギー需要を考えると今後は中国が世界最大のLNG輸入大国になるのは間違いなく、日本との輸入量の格差も拡大するものと思われる。

 

 第3位は韓国641億㎥(同11%)であり、日中韓3か国だけで世界のLNG輸入量の53%を占めている。第4位はインドでその輸入量は336億㎥、第5位は台湾(268億㎥)であり、アジアの経済大国が上位を独占している。これらの国々に次ぐのはスペイン(208億㎥)、フランス(181億㎥)、英国(149億㎥)、トルコ(139億㎥)である。

 

 一方国別輸出量ではオーストラリアが最も多い1,081億㎥であり、第2位には僅差でカタール(1,068億㎥)が並んでいる。この2か国だけで世界の42%を占めている。輸出国の第3位は米国(950億㎥)である。第4位は及びロシア(396億㎥)であるが上位3カ国とは大きな差がある。

 

(続く)

 

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        前田 高行         〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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                               E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 


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