石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

石油と中東のニュース(6月30日)

2021-06-30 | 今日のニュース

(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil

(石油関連ニュース)

・OPEC+、7/1日の会合で原油価格オーバーヒート対策の増産決議の見込み

・原油価格下落。Brent $74.52, WTI $72.58に

・USシェールオイル生産者、原油高値でも生産増強には慎重姿勢

(中東関連ニュース)

・UAEに湾岸初のイスラエル大使館開設。Lapid外相がテープカット

・米、スーダンとの外交関係正常化を発表

・米国務相、サウジ外相とイラン問題等で意見交換

・UAE中央銀行、資金洗浄対策の指針公表

・サウジが物流戦略発表、運輸省を運輸・物流省に改称

・サウジに今秋株式公開の津波到来。平均週1社IPO

・エジプト、9-12月に国営企業のIPO:金融規制庁長官談

 

 

 

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群を抜く米国の軍事費と武器輸出額:世界及び中東主要国の軍事費と武器輸出入(6)

2021-06-30 | その他

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0535WorldRank7.pdf

 

(世界ランクシリーズ その7 2020年版)

 

6.世界の武器輸出国と輸入国

 ここでは世界の武器の輸出入額を取り上げる。各国の輸出額あるいは輸入額は年度によって大きく変動するため、2011年から2020年までの10年間の合計額について比較検討を行う。

 

(世界の二大武器輸出国―米国とロシア!)

  • 主要国の武器輸出額(2011年~2020年合計額)

(図http://rank.maeda1.jp/7-G06.pdf参照)

 2011年から2020年までの10か年間の武器輸出額は世界全体で約2,800億ドル強であり、年間平均では280億ドルであった。国別では米国とロシアが際立って多く、米国の10年間の輸出総額は970億ドル、ロシアは642億ドルであった。世界全体に占める割合はそれぞれ35%及び23%であり、2か国を合わせると世界の武器輸出額の6割近くを占めている。

 

 米国、ロシアに次いで輸出額が多いのはフランスの195億ドルであるが、米国あるいはロシアの4乃至5分の1にとどまっている。これに続いて輸出額が100億ドルを超えているのは中国(151億ドル)、ドイツ(141億ドル)、英国(111億ドル)である。なお次項(輸入額)に触れるとおり中国は輸入額でも世界第3位であり武器貿易大国である。

 

 武器輸出額7位から10位はスペイン、イタリア、イスラエル及びオランダである。上位10か国のうちEU諸国が6カ国を占めており、EUは世界的な武器生産地域であることがわかる。なお上位10カ国は戦闘機、艦船、戦車、ミサイルなど高額な兵器を得意としているため輸出額が膨らんでいる。しかし世界の多くの紛争地域では小銃、機関銃、地雷、ロケットなど小型火器が使われている。その意味ではウクライナ(輸出総額49億ドル、世界12位)、トルコ(同19億ドル、世界16位)などは、米国あるいはロシアに比べ金額的には少ないが影響力は小さくないと言えよう。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 

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群を抜く米国の軍事費と武器輸出額:世界及び中東主要国の軍事費と武器輸出入(5)

2021-06-29 | 今日のニュース

(世界ランクシリーズ その7 2020年版)

 

(2013年に日本を追い抜いたサウジアラビアの軍事費!)

5.中東主要国と日本の軍事費の推移(2011年~2020年)

(図http://rank.maeda1.jp/7-G05.pdf参照)

 中東の主要な国及び日本の過去10年間(2011年~2020年)の軍事費の推移を比較すると、2011年の軍事費は日本が608億ドルで最も多く、これに次ぐのはサウジアラビアの485億ドルであった。イスラエル及びイランは各々152億ドルおよび143億ドルで日本の約2割、エジプトはさらに少ない45億ドルでサウジアラビアの10分の1にとどまっていた。

 

 2011年から2015年にかけてはサウジアラビアの軍事費が急増、一方日本は減少したため、2013年にはサウジアラビア670億ドル、日本490億ドルと逆転した。そして2015年のサウジアラビアの軍事費は日本(421億ドル)の2倍以上の872億ドルに膨らんでいる。この間イスラエルは微増、イランは100億ドル前後まで減少した。なおサウジアラビアと並ぶ湾岸産油国のUAEは2011年の軍事費が192億ドルであり、イスラエル及びイランを上回り、この状態は2014年まで続いている。しかし、SIPRI統計は2015年以降同国の軍事費を明示していない。一方、後述する通り2011年から昨年までの国別武器購入累計額ではUAEの武器輸入額は世界6位である。このことからUAEの軍事費は現在も中東ではサウジアラビアに次ぐ水準にあると見て差し支えないであろう。

 

 2015年以降の各国の軍事費の推移を見ると、サウジアラビアは減少傾向にあり2020年の軍事費は575億ドルであり、日本(491億ドル)に比べると17%多い。イスラエルの軍事費は過去10年間漸増傾向にあり、2020年の軍事費(217億ドル)は10年前の1.4倍である。一方、イラン及びエジプトは横ばい状態である。

 

(続く)

 

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        前田 高行         〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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石油と中東のニュース(6月28日)

2021-06-28 | 今日のニュース

(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil

(石油関連ニュース)

(中東関連ニュース)

・バグダッドでエジプト/ヨルダン/イラク3か国首脳会談

・イラン、核施設の映像提出を拒否。核協議に新たな問題発生

・イエメンMaribで激しい戦闘、3日間で111名死亡

・トルコ、総工事費150億ドルのイスタンブール運河建設着手

・中国貿易保険Sinosure、ドバイに地域統括事務所開設

・日本サウジ共同制作アニメ、東京でプレミアショー

 

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群を抜く米国の軍事費と武器輸出額:世界及び中東主要国の軍事費と武器輸出入(4)

2021-06-28 | その他

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0535WorldRank7.pdf

 

(世界ランクシリーズ その7 2020年版)

 

(サウジアラビアは歳出の2割が軍事費!)

4.歳出に占める軍事費の比率

(図http://rank.maeda1.jp/7-G04.pdf参照)

 次に歳出に占める軍事費の比率を見ると、世界1位は東欧の独裁国家ベラルーシであり、同国は歳出の三割を軍事費に充当している。第2位と第3位にはオマーン(21.9%)とサウジアラビア(21.7)が並んでおり、また4位及び5位のキスタンとアルジェリアは17%台である。サウジアラビアの軍事費は金額で世界6位、一人当たりでは世界4位、GDP比率では世界2位である(1~3節参照)。世界最大の産油国の一つである同国は軍備に金を惜しまない国であることを示している。

 

 その他主要国の比率を比べると、イスラエルは世界17位の12.1%、イラン11.7%、ロシア11.4%が10位台後半に並んでいる。インドは9.1%で、また米国は7.9%、トルコは7.5%である。軍事費総額で米国に次ぐ世界2位の中国は歳出に占める比率は4.7%にとどまっている。日本は世界130位の2.1%であり、世界的に見ると軍事支出が小さいと言えよう。

 

(続く)

 

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群を抜く米国の軍事費と武器輸出額:世界及び中東主要国の軍事費と武器輸出入(3)

2021-06-27 | その他

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0535WorldRank7.pdf

 

(世界ランクシリーズ その7 2020年版)

 

(世界上位10カ国のうち7カ国がMENA!)

3.軍事費のGDP比率

(図http://rank.maeda1.jp/7-G02.pdf 参照)

 各国のGDPに占める軍事費の比率を見ると、世界1位は中東のオマーンであり、その比率は10.9%である。2位も同じ中東のサウジアラビアでGDP比率は8.4%である。3位以下10位までの国とその比率はそれぞれ以下のとおりであり、15位までがGDP比率4%を超えている。

 

 アルジェリア(6.7%)、クウェイト(6.5%)、イスラエル(5.6%)、アゼルバイジャン(5.4%)、ヨルダン(5.0%)、アルメニア(4.9%)、モロッコ及びロシア(4.3%)

 

 上位10カ国の顔触れを見ると中東が5カ国、中央アジア及び北アフリカが各2カ国、東欧が1か国であり、中東・北アフリカ(MENA)諸国が多い。その他も中東と隣接したユーラシア地域にあり、世界の紛争地帯の国々が過大な軍事費を負っている姿が浮かび上がる。地域の大国であるトルコ、イラン及びエジプトは軍事費総額ではそれぞれ世界16位、18位、45位であるが、GDP比率はトルコ2.8%、イラン2.2%、エジプト1.2%で、世界順位はそれぞれトルコ30位、イラン43位、エジプト100位である。

 

その他の主要国を見ると米国は3.7%、インド2.9%、韓国2.8%、英国2.2%、中国1.7%などである。日本のGDP比率は1.0%、世界120位であり欧米先進国の中でも最も低い水準である。

 

(続く)

 

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石油と中東のニュース(6月26日)

2021-06-26 | 今日のニュース

(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil

(コロナ関連ニュース)

・イスラエル、感染再拡大で屋内のマスク着用義務

・イラン最高指導者、国産ワクチンを接種

(石油関連ニュース)

・原油価格3日続騰。Brent $75.62, WTI $73.35

・サウジ石油相:OPEC+はインフレ封じ込めの役割を分担。7/1に会議

(中東関連ニュース)

・イラン新大統領、カタール首長と電話会談:地域内の共同安全保障がイラン外交の基本

・国連安保理、シリア国内難民の支援にトルコとイラクの2ルート提案

・米イエメン特使発言が波紋:フーシ派も和平交渉相手

*「地に堕ちたサウジ外交 Part3:取り残されたサウジアラビア」参照。

・レバノン、生活困窮者に食品・燃料配給カードを発行

・IMF、エジプトに52億ドルの12か月スタンドバイクレジット供与

・クウェイト年金ファンド、年間ROR16.5%の好結果

・エジプト、仏から盗難美術品を取り戻す

・高さ1千メートルの世界最高層ビル含むジェッダ開発事業、道路など90%完成

 

 

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今週の各社プレスリリースから(6/20-6/26)

2021-06-26 | 今週のエネルギー関連新聞発表

6/21 経済産業省

日ASEANエネルギー大臣特別会合が開催されました

https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210621008/20210621008.html

 

6/22 bp

bp makes $7m investment in electric vehicle charging firm IoTecha

https://www.bp.com/en/global/corporate/news-and-insights/press-releases/bp-makes-7-million-dollar-investment-in-electric-vehicle-charging-firm-iotecha.html

 

6/22 TotalEnergies

TotalEnergies renews its global partnership with Peugeot, Citroën, DS Automobiles and extends it to Opel and Vauxhall

https://www.totalenergies.com/media/news/press-releases/totalenergies-renews-its-global-partnership-peugeot-citroen-ds

 

6/25 ENEOSホールディングス

第11回定時株主総会について

https://www.hd.eneos.co.jp/newsrelease/20210625_01_01_1103035.pdf

 

6/25 出光興産

出光・徳山事業所の既設設備を活用したアンモニアサプライチェーン構築の共同検討を開始

https://www.idemitsu.com/jp/news/2021/210625.html

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群を抜く米国の軍事費と武器輸出額:世界及び中東主要国の軍事費と武器輸出入(2)

2021-06-25 | その他

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0535WorldRank7.pdf

 

(世界ランクシリーズ その7 2020年版)

 

(一人当たり軍事費はイスラエルが2,402ドルで世界一!)

2.一人当たりの軍事費

(図http://rank.maeda1.jp/7-G03.pdf 参照)

国民一人当たりの軍事費が世界で最も多いのはイスラエルであり2,508ドルに達する。2位は米国の2,351ドルで、一人当たり軍事費が2,000ドルを超えるのはこの二カ国だけである。3位以下とその額は、3位シンガポール(1,856ドル)、4位サウジアラビア(1,652ドル)、5位クウェイト(1,625ドル)であり、6位オマーン、7位ノルウェー、8位オーストラリアまでの8カ国が一人当たり1,000ドルを超える国々である。

 

上位の顔ぶれにはサウジアラビア、クウェイト、オマーンのGCC各国が並んでいる。GCC6カ国はサウジアラビアを除きいずれも人口が少ないが、豊富な石油収入により一人当たりの軍事費が大きい。同じGCCのUAE及びカタールはSIPRI2020年統計では明示されていないが、財政規模が最も小さいバハレーンが一人当たり軍事費で13位に入っていることから、両国とも10位以内であることは間違いないと言えよう。

 

 上記以外の主要な国では韓国が10位(892ドル)に入っている。またロシアは30位(423ドル)、中国58位(175ドル)、インドは53ドルで世界89位である。中東諸国のうちトルコは210ドル(世界51位)、イランは188ドル(同54位)、エジプトは44ドル(同96位)である。

 

 日本の一人当たり軍事費は389ドル、世界33位とされている。日本を1とした場合、米国は6.0倍、サウジアラビア4.3倍、韓国2.3倍であり、一方中国は日本の2分の1、インドは10分の1である。

 

(続く)

 

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                              E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

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石油と中東のニュース(6月24日)

2021-06-24 | 今日のニュース

(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil

(石油関連ニュース)

・Brent原油、2年ぶりの高値$75に。米国の石油事情、コロナ禍前に回復

・OPEC+:8月からさらなる増産の動きも。7月1日の会合まで情勢は流動的

(中東関連ニュース)

・イラン新大統領:サウジとの関係回復は可能、湾岸外交が優先政策

・イラン現大統領側近:米が石油禁輸解除に合意

・対イラン外交は相手の出方を見極めてから:サウジ外相

・イラン、人工衛星ロケット発射失敗か?

・英空母、処女航海でシリア、イラクのIS基地を空爆実施

・レバノン、パン代を1年で5度目の値上げ。過去150年で最悪の状況

・レバノン、発電用燃料不足で電力事情悪化、1日2時間だけの地域も

・スエズ運河座礁事故補償で運河庁と日本船主合意した模様

・オマーン、外国人投資家に10年の居住ビザ付与

・ドバイ政府系ファンドICD、昨年は売上40%減、赤字51億ドル

・ドバイデベロッパーMeyden、債権者と26億ドルの負債返済繰り延べ交渉

・伊高級車メーカーランボルギーニ:サウジ市場をUAEしのぐ規模目指す

・ベイルートの生活費は東京をしのぐ世界3位の高コスト:Mercer調査

 

 

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