夕陽丘

時事問題とロースクールの日常など

◆立法時事 多選制限法案提出へ

2008年02月10日 23時03分49秒 | 日記・書評
2月10日付日経によると、同9日、自民党は、地方自治体首長の多選を制限する法案を議員立法のかたちで今回の通常国会に提出する方針を固めたという。

主たる内容は、以下の通り。
① 知事及び政令指定都市市長は、連続三選まで
② 一般の市区町村長は、条例で多選禁止規定を設ける事を可能とする

記事にもあるが、いわゆる多選制限に関しては、憲法上の問題がある。人権論の問題として立候補の自由の制限として合憲性を有するかということと、統治論の問題として、地方自治の本旨との関係で法律で制限することが許されるかということも問題となりうる。

総務省の研究会が必ずしも違憲とはいえないという結論を出したことは、裏を返せば、制限の仕方次第で違憲となりうる事を示している。

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2 コメント

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Unknown (大五郎)
2008-02-17 19:50:02
たしかに、多選は好ましくないので、制限すること自体には大賛成です
しかし、それを法律で行うのは地方自治の独立を侵害しかねず、やや問題があるのではないでしょうか
やはり、多選制限は各地方自治体ごとに条例によって制限するのが妥当だと思います
Unknown (管理人)
2008-02-27 05:15:35
大五郎さん、コメントありがとうございます。

確かに、難しい問題ですね。

一般論として、多選が汚職を生むことや改革を遅らせることは、経験則としてありうるわけですから、それを防止する意味で、多選制限を制度として設けることは、重要な意義があると思います。

おっしゃるとおり、地方自治の理念との関係で、法律レベルでのしばりが許されるのか、という問題は、地方分権が強く提唱されている昨今の情勢の中では、大きな問題ですね。

しかし、肝心の地方分権はなかなかに進みませんね。

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