「阿堵」とは古代中国の俗語で「これ」、「この品物」という意味だそうな。
これが金銭のことを指すようになったのは、次のような逸話がある。
■
竹林の賢人の一人である王衍(おうえん)は、無欲で特に金銭については、
全く執着しないばかりか、むしろ軽蔑さえしていた。
一方で彼の妻は、これと反対に守銭奴で拝金主義者だった。
王衍は妻の前では、ことさら「おかね」という言葉を使わなかった。
妻の方は、なんとか夫に「おかね」という言葉を口にさせようと、
ある夜、夫の寝台のまわりに銭をばら撒いておいた。
あくる朝、目を覚ました王えんは寝台から降りようとしたが、銭が散らばっていて降りられない。
かといって踏みつけて降りるわけにもいかぬ。
仕方がないので、女中を呼んで「阿堵物をどけておくれ」と命じた。
妻は結局、王衍の口から「おかね」という言葉は聞けなかったわけである。
■
なお、金銭には、このほか、
「刀貨」「刀泉」「刀布」「刀幣」(刀形の貨幣から起こった)。
「布泉」「黄白」「要脚」(足があって逃げていく)などの異称もある。
さて、
現在の中国は、資本主義のような共産主義であるから、
「阿堵物」という言葉が、どう使われているか興味津々だが…
知ってる人、教えて!
これが金銭のことを指すようになったのは、次のような逸話がある。
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竹林の賢人の一人である王衍(おうえん)は、無欲で特に金銭については、
全く執着しないばかりか、むしろ軽蔑さえしていた。
一方で彼の妻は、これと反対に守銭奴で拝金主義者だった。
王衍は妻の前では、ことさら「おかね」という言葉を使わなかった。
妻の方は、なんとか夫に「おかね」という言葉を口にさせようと、
ある夜、夫の寝台のまわりに銭をばら撒いておいた。
あくる朝、目を覚ました王えんは寝台から降りようとしたが、銭が散らばっていて降りられない。
かといって踏みつけて降りるわけにもいかぬ。
仕方がないので、女中を呼んで「阿堵物をどけておくれ」と命じた。
妻は結局、王衍の口から「おかね」という言葉は聞けなかったわけである。
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なお、金銭には、このほか、
「刀貨」「刀泉」「刀布」「刀幣」(刀形の貨幣から起こった)。
「布泉」「黄白」「要脚」(足があって逃げていく)などの異称もある。
さて、
現在の中国は、資本主義のような共産主義であるから、
「阿堵物」という言葉が、どう使われているか興味津々だが…
知ってる人、教えて!