Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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Ferrari312P修理

2017-02-22 21:00:00 | その他
本日も神奈川県に納品の為出掛けています。
多分このブログが公開される頃かもう少し遅くなって帰宅すると思います。

さて少し前部品取りとして購入したCMC製のFerrari312Pスパイダーですが早々開けて中身を確認したときの事を書きましょう。
元々はクーペの修理中のトラブルでセンターロックのボルトが折れてしまったのが原因でこのミニカーをもう一個買う必要が出て来たのです。
開けてみてちょっとびっくりしたのはフロントのサスペンションのジオメトリーはクーペと正反対で右のタイヤがポジティブキャンバーで左側がネガティブキャンバーになっている事でした。
治具や設計に問題が有る場合は同じ側に同じ症状が出る物なのですが正反対という事はもう完全に組み立てをする人がダメなんですね。
ちなみに下の画像が右フロントのポジティブキャンバーである事を示しています。

そしてクーペよりも悪かったのは後ろから見た場合に右側が下がっているのです。
まず左側は下からリアスポイラーの一番上までで45.5m有りますね。

右側は44.5mmしかないのです。
つまり右は左寄り1.0mm程低い訳ですね・・・。
しかも左の前のサスペンションが全く動かないしサスペンションのダンパーが伸び切った所で接着剤で動かなくなっています。
左前が上がっているから右の後ろが沈んでいるのかもしれませんね・・・ここで気が付きましたCMC製のミニカーはサスペンションが可動なのだと・・・
クーペはフロント右が全く動かないしリアの左右とも動かないのです。
と言う事は組み立て中に接着剤を流して固定してしまったという事なんでしょうね。
なんといい加減な組み立てでしょう・・・人ごとながら腹が立って来ますね。
こんな物を買わされたお客さんはどう思われるのだろうか!?

でもまあ仕事優先・・・と言う事で必要な部品を取り外しました


スパイダーから取り外した部品をクーペに取り付けて組み立ててみました。
真横から見ますとこんな感じです。
リアの高さは違和感が無いのですがフロントは少し高い感じがしますね。
クーペのフロントが高いのはフロントの右サスペンションが動かないのが原因かもしれません。
元々の設計ではきちんとサスペンションが動く設計なんですが組み立て段階でいい加減な組み立て方をされています。
ダンパーのロッドの部分など外側にコイルスプリングが有るから決して接着剤が流れ込む部分ではないのです、意識的に流し込まなければですけどね。
サスペンションのアームの取り付け部分も瞬間接着剤が流してありますしこれは組み立て時のビス穴が決まらないから流し込んだ感じですこの組み立て方は悪意が有りますね。
初期のCMCはなかなか良い評価でしたが最近の物は現場管理が全くダメみたいです。
サスペンションのアームの可動部分に接着剤を付ける神経がわかりません。

ここから先は神奈川県の納品から帰ってからサスペンションを分解して見ますフロントの車高を少し落としてバランスをとってみたいと思います。

折れてしまったホイールのセンターロックボルトを作る為に左ネジ用のタップやダイスを買いました。
左側のセンターロックは通常のネジでは無く逆ネジになっているのです。
自分でネジを切らないと再生は不可能なのです。