慶昌院
絹本着色曇開和尚像
岸駒筆
慶昌院を開いた曇開和尚の肖像画で、鮮やかな極彩色を有し、頂相禅僧の肖像画の形式を踏んでいます。画上には曇開自筆の賛が記されています。収納箱には「天開翁岸駒」の自筆署名があり、絵と共に指定されました。岸駒は富山県出身と言われる江戸時代末の画家で、岸派の祖となった人物です。鳥獣画を得意とし、ボストン美術館所蔵の「鹿」の絵は明治の美術家フェノロサの高い評価を得ていますが頂相を描くのは珍しいとされています。曇開和尚(1768~1836)は但馬国美含郡江野村の生れ、曹洞宗の大徳で各地に寺を興しましたが慶昌院もその一つです。
紙本着色曇開和尚像
岸良筆
曇開和が尚の肖像画で、全体に淡彩で近代的な陰影法が用いられている点に特色があります。画上には時の学僧郁繍虎云の賛が記されています。収納箱には「定水拝持」の墨書があり、曇開の弟子定水の所蔵であったことがわかり、絵とともに指定されました。岸良は、岸駒の養子でゝ岸派の人物です。花鳥・山水を得意とした岸良が、頂相を描くのはやはり珍しく、父岸駒と同じ人物を描きながら自らの個性を生かしている点が注目されます。
向日市指定文化財
かなえ地蔵尊
南無地蔵大菩薩
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