北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

日高の新冠町を旅して、ディマシオ美術館に感嘆する

2017-08-12 17:45:49 | Weblog

 8月9日から11日まで日高の新冠町で家族キャンプをしてきました。

 この間、ずっと日高地方は天候が不順で終始小雨が降ったり止んだりして、お天気としては残念でしたが、帰省している娘や孫たちとともに楽しい時間を過ごせました。

 新冠町へ向かう途中では、平取の義経神社へお参り。

 ここには1798年に、北方探検に赴いた幕府の役人であった近藤重蔵が贈った源義経の木像が安置されており、義経が衣川の合戦では死なずに蝦夷地へ逃げのびたという伝説に一役買っています。

 今回キャンプをした新冠町の判官舘公園にも、義経が海を渡ってここで上陸したという伝説があります。今回は義経さんにご縁があったのかも知れません。

 
          ◆   


 新冠町は、これまで通り過ぎることが多くてなかなか地域を巡ることはありませんでした。

 それが今回はここでキャンプをして、しかも雨だったために釣りをすることもないなあと思っていたところ、キャンプ場で「もしよかったらどうぞ」と新冠町を巡るスタンプラリーの台紙を渡されました。

 新冠町内の7カ所のポイントを巡って、スタンプを集めて賞品をゲットしてもらうという趣向ですが、ちょうど時間に余裕もあったので巡ってみることにしました。

 大概のポイントは海沿いの国道近くにあるのですが、たった一つだけ海から20数キロも内陸に入るポイントがあります。それが「太陽の森ディマシオ美術館」です。

 ここはフランスの現代美術家で幻想絵画の鬼才ジェラール・ディマシオの作品が飾られているのですが、一番の売りは、高さ9m×幅27mの世界最大の油彩画とされています。

「随分遠いところにあるねえ。昔の小学校の廃校を利用したのかな」と言いながらドライブしていくと、案の定こちらは旧太陽小学校を利用した美術館でした。

 館内にはかなり大きめの油彩やパステル画が沢山飾られています。

 絵そのものは、老人の皺まではっきりと描くようなデッサンがしっかりした高度な具象の技術が駆使され、幻想の世界をテーマにした、角の生えた人間や妖精のような空想の生き物が多く描かれています

 この美術館最大の売り物である世界最大の絵画は、体育館の長手方向の壁一面に飾られた巨大な絵で、宇宙の始まりであるビッグバンから生物の進化と無限の世界が描かれているようです。

 この絵には周囲の四面に絵と直角に鏡が張られていて、絵が上下左右に無限に広がるような仕掛けもあって、さらに巨大な空間と時の広がりが展開されています。

 規模も芸術性もなかなかなもので、見ごたえがある施設でした。

 国道から遠いのでおいそれと来るような施設ではないので、我々もスタンプラリーがあったればこそ来たようなものですが、そういう意味ではスタンプラリーの効果と言えるでしょう。

 
 そういう思い出をかみしめながら、今日の北海道新聞を見てみると、なんとまさにそのディマシオ美術館の片面広告が出ていました。

 子供たちの夏休みでも、大人たちもお盆休みでも、日高方面へ行くのならば巡ってみてはいかがでしょうか。

 売り文句のもう一つは、「パリにも東京にもない芸術が新冠町にある」ですが、看板に偽りはありません。


 

コメント
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