恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

ハルくんの独り言(本編14話)~その4

2015-11-05 08:07:59 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

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種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編14話)~その4

ほんの数ヶ月とはいえ、記憶を無くすのは変な気がする。

浦島太郎ほどではないけど…。

授業は知らない所を習っているし、見覚えのない持ち物が増えてるし…。

見知らぬ物の中でも気になるのは、カバンに付けてあるストラップ。

中に四つ葉のクローバーの押し花が入ってる。

何の変哲も無いストラップなのに、これを見ると…なんだかとても切ない気持ちになってしまう。

なぜだろう?

じっと見つめていると、眼の奥からじわりと涙が浮かんできそうになる。

だから、なるべくこのストラップのことは見ないで済むようにポケットの中に隠すようにしている。


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この頃時々、土手でボーッとするようになった。

ここは昔からみんなとの遊び場だった……。

そう、佐々木がいた頃から…。

だから、ここで水の音を聞いていたら、忘れてしまった数ヶ月の記憶も思い出せそうな気がしてくる。


俺はまたあのストラップを取り出して眺めた。

やっぱり、これを見つめていると悲しい。


その時、声をかけられた。


百花「…ハルくん? こんなところで何してるの?」

春樹「あ…佐々木か。偶然だな」

百花「…何見てるの?」


俺はストラップを佐々木に見せた。

佐々木なら何か知ってるかもしれない。

佐々木はストラップをじっと見つめた。


春樹「俺、見覚えないんだよな…だから、最近つけたのかなって」

百花「う、うん…最近だと思う」


佐々木は俺の隣に腰掛けた。

俺は佐々木に聞いてみた。

りっちゃんが言ってた『思い出さないと後悔するってことに、このストラップが関係してる』のかを。



百花「どうしてそう思うの?」

春樹「なんか…うまく言えないけど、これ見てると悲しくなるんだ…」


佐々木は黙りこんだ。

川のせせらぎだけが2人の沈黙を破っていた。


その5へつづく

 



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