10月。

2019-09-30 | 将棋
前回の記事は普段のアクセス数の1.5倍で、こういった内容のブログが求められてるんだな、ということが良く分かりました。ただ他の棋士の対局についての考察を書くと、自分の戦略もバレてしまうので、めったには書きませんがw

明日から10月です。一年としては終わりに近付いていますが、将棋界は年度区切りですし、自分のことで言えば1月からはタイトル戦が続いて忙しくなるので、それが着々と迫ってきているな、と感じますね。

イベント告知。
11月23日・24日に山梨県甲府市で行われる「将棋の日」イベントに出演します。

こうふ将棋ウィーク~観て!知って!指して!将棋三昧の五日間~(甲府市)

イベント参加は事前申し込み制のものが多いので、上記サイトでご確認下さい。
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王位戦。

2019-09-28 | 将棋
一昨日、昨日のアクセス数が多かったのは王位戦の影響でしょうか。最終局の日は棋士数名と将棋を指していました。最終盤▲39玉のところで決め手が見えずにあれれ、となっていたら△45桂が指されて「そんなところに桂馬がいたか」と勝敗の帰趨が見えて後は静かに見守りました。
将棋界ではこの1年、世代交代が盛んに言われましたが、これでまた年長棋士に逆襲の機運が高まることと思います。
今回の王位戦で印象的だったこととして1日目に持ち時間の差が付いたことが挙げられますが、20代の棋士と40代の棋士が指したら同じようになるケースは多いと考えられます。理由としては若い世代の方がAIによる序盤研究に熱心だからですが、お隣の囲碁界でもAI流の序盤を多用しない羽根直樹碁聖(43)が8年振りにタイトルに返り咲きましたし、40代になっても長所を生かせば若い世代に対抗できる、というのは参考になりますね。

AIからもっとも遠いトップ棋士・羽根直樹が8年ぶりにビッグタイトル獲得

木村新王位もAIについては「あまり参考にしない」と答えていることが多いように思いますが、実際に最終局でも



この67手目の局面は今年3月の棋王戦第4局▲渡辺―△広瀬戦から割と容易に想定できる変化図なので豊島名人が消費39分なのはむしろ普通で木村さんがこの辺りを研究ではなくその場の思考で指していることに驚きました。持ち時間の差は疲労度の差とも言えるので、こんなに差が付いてしまっては、と思うのは私が体力に自信がないからなんでしょうか(笑)
少し前に囲碁棋士の方々とフットサルをやる機会があったので、羽根碁聖のことを聞いてみたら「布石の分かれ自体はAI推奨の手順で勝率60%くらい(初期値より1目程度?)ってことなんですけど、羽根先生はそれ以外が強過ぎますから。」と教えてもらってなるほどなぁと思ったんですが、木村さんの強さという点では難解な中盤戦を乗り切った後に終盤戦まで乱れない、という将棋がこの夏だけで何局もありました。

長文になりましたが締めがないのでだから何、と言われたら困るんですが、将棋と囲碁で同じようなことが起きたのは興味深いな、と思ったので書いてみました。
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銀河戦決勝、豊島名人戦。

2019-09-26 | 対局


図は中盤の折衝がひと段落したところ。少し悪いが勝負形、くらいのつもりで進めていましたが、実際にこの図になってみると後手の入玉が防げそうにないのと、自分が歩切れで攻めの継続が図れないことから、敗勢になっていることに気が付きました。



最初の図あたりから開き直ってバシバシやっていったのが功を奏したのか、もつれてチャンスが出てきました。
図は△95歩と攻められた場面。ここで▲85歩と受けに回りましたが△42玉が攻防の一手になってしまい、はっきり負けにしました。
図では▲44角と王手をすれば△42玉には▲33銀以下の詰みがあります。よって▲44角には△63玉ですが、そこから筋悪く▲54銀打△72玉▲63銀打と王手を決めまくって後手玉を8筋に追いやってから▲85歩と手を戻せば△81飛の効きが影になるので難解な形勢だったようです。
この手順は感想戦で出ましたが「さすかに駒を使い過ぎてダメですよね」で見解一致したので、プロの第一感に反するような手しか残っていない時点で上図は勝ち目が薄い局面でした。
銀河戦の決勝は4戦4勝と相性が良かったんですが、今回は準優勝に終わりました。
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銀河戦2回戦、3回戦。

2019-09-23 | 対局
遅くなりましたが銀河戦の2回戦、3回戦(準決勝)を振り返ります。



2回戦は菅井七段戦。先手番になって対角交換振り飛車でした。図から△25歩▲同歩△27歩と後手から動きましたが、動かないで待機するのもあって一局だったとは思います。



この▲33歩成の成り捨てが好感触の一手で先手ペースになりました。△同金は金が離れるので▲64桂が厳しくなり、先手の攻めが続きます。
実戦は▲33歩成△27飛成▲42と△47竜▲52との攻め合いになり、この剥がし合いは先手陣のほうが枚数が多いので勝ちになりました。こういったケースでは▲68飛の存在は金だと思ってしまえば△57金と張られても逃げる必要がなく、手数を稼ぐことが出来ます。



準決勝、佐藤(天)九段戦。桂得対歩得の分かれで、図から△42桂▲56角△34桂▲同角△33桂と得した桂を使って歩を除去して、手を繋げるのはあまり見ない折衝でした。駒割りも五分に戻って、互角のねじり合いが続きました。



こちらがはっきり優勢の場面もありましたが明快な手を逃して混戦に。図が最後のポイントとなった場面で実戦は▲74桂△51玉▲21飛成△41銀で後手勝ちになりましたが、図から単に▲21飛成ならば△41銀とは打てないので△31銀となり、その形は▲33歩が痛打になるのでだいぶ違いました。

決勝戦は明日24日(火)20時~囲碁将棋チャンネルで放送されます。

お隣の囲碁界では今日の20時~竜星戦の決勝が生放送、楽しみです。準決勝も生放送で行われたそうですが、将棋と違って指し直しがほぼないので、終局時間が読み易いんでしょうか。
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インタビュー、旅行記。

2019-09-21 | 旅行
王将リーグ開幕インタビュー

昨年から始まった王将リーグの開幕前インタビュー、先陣を切って登場させてもらいました。この後も随時更新されていきますので、お楽しみください。

10月19日(土)に恒例となった東京競馬場イベントがあります。競馬好きの棋士が揃ってますねw

以下は先週の高松~高知の旅行記。興味がある方は読んで下さい!

朝、高松から電車で30分程のところにある志度へ。監修しているマンガ「宗桂」にも登場する平賀源内の故郷で記念館もあります。「宗桂」1巻に出てくるエレキテルも記念館に展示してありました。





高松と言えばうどんですが、数年前に伺った「こだわり手打ちうどん 山」さんに再訪。※「将棋の渡辺くん(4)」28ページ参照。



イリコだしのかけうどん。



肉ぶっかけうどん。さらに生醤油うどんもいただきました。美味しいのでもっと食べたかったですが、この後、こんぴらさんの階段が待っているので3杯までで自重しましたw



将棋ファンでもあるお店の方々と。ごちそうさまでした!
志度から電車で琴平へ移動してこんぴらさんへ。





こんぴらさんの階段は785段。昨年行った山形にある山寺が1070段なので、それに比べると楽々、という印象でした。高いところからの景色は写真と肉眼では全然違うので、ぜひ訪れてみて下さい。

琴平から高知へ行き、高知競馬場へ。高知競馬は初めてで「たいようのマキバオー」の舞台でもありますし、一度行ってみたいと思っていました。



ナイター競馬を実施していて、薄暮から真っ暗になっていきます。
これは変な言い方ですが、来てみて思ったのが、綺麗だなと。高知競馬はインターネット投票の影響で近年、売り上げが好調だそうですが、トイレ等も改修されていて、家族連れも多く賑わっていました。また、力関係が拮抗したレースを最終に組む「一発逆転ファイナルレース」が好評で売り上げ増の要因になっているとのこと。まず堅くは収まらない、というレースが最後にあるのはいいですね、負けていても希望が持てるのでw

朝からビッシリ詰め込んだ高松~高知の旅行でしたが、厚くて新鮮な高知のかつおを食べて一日が終わりました。高知競馬は楽しかったので、また行くと思います!
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A級順位戦3回戦、佐藤(康)九段戦。

2019-09-20 | 対局


飛車交換になり、△39飛と先着されて▲47銀と逃げた局面。飛車の先着は大きなポイントなのでどうかと思いましたが、▲75馬の力で△84香は▲86歩で取りに行けますし、△65桂、△85桂などがカバー出来てるので指せると判断しました。



受けの手が続きましたが、ここで▲86香が待望の反撃。局面は香得なので、得した駒で攻める効率がいい手です。以下、1手勝ちの順に踏み込んで勝ちになりました。
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明日対局。

2019-09-18 | 将棋
明日19日(木)はA級順位戦3回戦、佐藤(康)九段戦。

名人戦棋譜速報

※本局は将棋連盟ライブ中継でご覧になれます。
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JT杯2回戦、羽生九段戦。

2019-09-16 | 対局


桂損ながら攻めの形が作れてまずまずと思っていましたが、図からの△61飛は厳しさを欠きました。後に▲72銀から飛車が詰んでしまい、入玉を巡る攻防に。



入玉されそうな局面が続きましたが、図から△85金が手筋で入玉阻止の形が見えてきました。▲85同玉△73金▲同成銀△84金と上から押さえて後手良しになり、最後は即詰みが見えるのに時間が掛かって焦りましたが、なんとか寄せきることが出来ました。

勝って10月26日(土)の準決勝、大阪大会に進出しました。

広島から高松に行って琴平~高知を観光して東京に戻りました。観光の様子はどこかでまとめたいと思います。

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四国へ。

2019-09-15 | 対局
昨日の対局後は広島から高松に移動しました。
今日はうどん、こんぴらさん、高知競馬という予定です。
昨日の解説は明日の夕方以降になりますが、ご了承下さい。
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明日対局。

2019-09-13 | 将棋
明日14日(土)はJT杯2回戦、羽生九段戦。
詳細はこちら

対局は15:10開演予定
Abema TVでの中継
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