馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

出る杭は打たれ強い。

2013-12-14 22:24:50 | 日記

12月13日(金) 浅草橋で天然鯛焼きと焼き鳥を買った。

17時半、介護病院に着く。

弟夫婦が来るのは19時過ぎなので

山手通り沿いのカフェ&グリルの看板の店に入った。

スパゲティーを注文した。

パスタではないのはメニュー表示がスパゲティーなのだ。

厨房には頭の薄い中年マスター

ホールにはバイトらしき女の子。

皿に乗ったヌードルを見て

40数年前、学生食堂で食べたスパゲティーに似ているなと思った。

具材もピーマンとソーセージの輪切りだ。

食べ始めた。

旨くも不味くもない茹で上げた麺に油と塩をかけただけだ。

ビールでも飲みながら、喉に麺を掻きこまないと食べられないので

ビールを注文した。

女の子が持ってきたのは、アサヒスーパードライの缶ビールだった。

店内を見渡すと、若い女性が二人、ポツリとジュースを飲みながら

スマホを見ている。もう一人は文庫本を読んでいる。

何とも40年前にタイムスリップしたようだ。

突然 ガロの学生街の喫茶店の曲が浮かんだ。

ユーチューブには40数年前の渋谷交差点が映し出され、

あの頃も若者で溢れていた。

私も彼女と人込みを道玄坂に向かって歩いていた。

突然、彼女が男に話しかけられた。

渋谷駅は何処か?と聞かれた。

私がいるのに気付いた男は人込みに消えた。

当時のナンパだった。

 

18時半 介護病院の3階の部屋へ。

お袋はうつろな目で私を見たが反応はない。

ベッドの柵ポールに手を打ち付ける動作を繰り返している。

会話のない空間と時間が過ぎてゆく。

お袋が胎内に私を宿して60数年。

今、お袋は赤子に帰ろうとしている。

19時半 弟夫婦が来た。

嫁さんを見て目が輝き表情が変わる。

お袋の体をベッドから動かす。

鼻の吸引をしてあげる。

晩婚だった弟夫婦。

嫁さんが大学病院の副院長兼看護部長でなかったら

お袋は89歳の今を生きていないだろうと思う。

出合い、運命は不可思議だ。

 

20時、鯛焼きと焼き鳥を渡して介護病院を出た。

院内駐車場には、ベンツなどの高級車が並ぶ。

那須の寒村で農家の次女として生まれた

お袋が介護される病院ではない。

 

寒夜の道玄坂を駅に向かう。

 

「出る杭は打たれ強い」?

何だ?この看板!

近づけば煙草屋さんだ。

 

そうだな!人生ずっと打たれぱっなしだったが

頭は禿げも白髪にもならず耐えている。

109にクリスマスデコレーション看板。

 

旦夕迫る死と輝く生の境目に

この街角を歩くたびに戸惑う。


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