蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

桂舟  前橋市

2014-02-12 23:06:33 | 蕎麦
こちらは十割に合わせる鴨汁でならした蕎麦屋さんという印象を持っていた。しかし、この日は十割はすべて予約済みとの事。


おとなしく二八のおろし蕎麦くらいでも実によかったのかもしれないが、なにかスペシャル感を求めていた気持ちが落ち着かなくて、割子を注文した。
冷静に見れば、割子は蕎麦自体の味は味わいやすくはない。わざわざ蕎麦の上に種物を載せるのはピュアリストにとっては、邪魔な存在にも見える。


蕎麦喰いの賞味するもの、あまりに求道的になるのも面白みが薄れる。滋味豊かな鶉の玉子に蕎麦をぶつけるのも味わいのひとつ。しかも、ご主人が蕎麦の香りをマスクするような海苔を割子の後ろ半分に集めて下さったような印象。まずは、玉子もトロロも押し寄せない所から箸で二三本蕎麦をすくい取り、何も付けずに口に含めば、素姓のよい蕎麦らしき受け答えこそ感じられる。


天ぷらは勢い。さっさと食べ終わるのが一番。とはいえ、春菊のエグ味を蕎麦に合わせれば、華と寂のコントラスト忘れ難し。


割子の三段目にニシン蕎麦が出た。ニシンは甘辛く濃い味に仕立てられ、おろしが付くのも頷ける。
関西のかけ蕎麦とも異なる割子蕎麦。蕎麦汁の文法を、大きく踏み外してはいないと思う。


ご馳走様でした。



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2 コメント

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Unknown (j-garden-hirasato)
2014-02-13 22:35:37
小盛りでも種類が多いと、
いろいろ味わえて、
すごく、幸せな気持ちになれますね。
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Unknown (kikouchi)
2014-02-14 20:19:03
>j-garden-hirasatoさん
どんなに美味であっても、提供の仕方が単調になると、新鮮な興味を引かなくなり面白みが薄れます。
小盛りの蕎麦の上に展開するバリエーション、舞台背景も整っています。
これに日本酒を合わせたら、適度に澱粉も取れ、ぴったりなのかも知れません。
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