弘心園 柏崎市 新潟県 2019-10-28 21:14:31 | 古民家、庭園 長岡市と柏崎の間、国道291号線沿いにある、土地の宮司を務める五十嵐さんのお宅である。長島川沿いのこの門が正門のように見える。新潟中部地震までは、心字が池に水を満たした庭であったそうだが、震災で池の底が抜けてしまい、枯れ庭と成っている。それでも灯篭の数の豊かな庭は、その格をけっして落としていない。訪れた日には、たまたま法要が行われる日であったが、たまたま訪れた闖入者を快く迎えて来れた姿勢には感激した。
開興寺 南魚沼市 2019-09-20 00:09:21 | 古民家、庭園 上杉謙信ゆかりの禅寺である。あいにく山門は工事中であったが、庭の池や本堂前の石組が十分に見応えがある。今の住職が庭作りに凝っておられる方のようで、なかなか力強い灯篭などもある。裏山からの流れが庭の池を潤している。苔の調子も上々である。本堂前の石組も迫力がある。
橋のいろいろ 江戸大名屋敷橋比べ(3) 2019-07-24 21:34:57 | 古民家、庭園 今回も江戸より伝わる大名庭園の、駒込六義園と小石川後楽園の橋比べと参りましょう。 六義園の右奥手、池に架かる橋として珍しいのは石造りの橋。 その昔は、この入江の奥に小屋がありそこからの眺めを意識して架けられた橋のように感じられる。 橋の向こう側には広々とした池の水面が見える。 木組みで架けられた橋とは違って手すりは似合わない。それ程滑りやすい石でもないので、まずは不要だろう。 一方、後楽園の橋としては、円月橋がある。 明の儒学者である朱舜水が設計したという文字どおり円形の月が望める石橋である。
橋のいろいろ 江戸大名屋敷橋比べ(2) 2019-07-11 20:37:17 | 古民家、庭園 今回も江戸より伝わる大名庭園の、駒込六義園と小石川後楽園の橋比べと参りましょう。 滝見の茶屋の奥の池には今日でも気持ちのよい流れが注いできます。 そこから後ろを振り返れば、千鳥橋の姿が優雅に見られます。 橋の向こうにはせいせいとした水面が広がる。 一方、年代的には六義園よりもずっと前に作られた小石川後楽園である。 中国趣味により、西湖の堤がごく小規模でありながら、作り込まれている。 振り返れば、場所と時間を超越したように大堰川の眺めが見える。
橋のいろいろ 江戸大名屋敷橋比べ(1) 2019-07-04 21:00:50 | 古民家、庭園 今に残る江戸伝来の大名屋敷といえば、小石川後楽園、そして駒込六義園となるのではないでしょうか。 どちらも水の使い方が見事です。 そして、同じように回遊式庭園なので、橋が見どころとなってきます。それで、橋比べを思いつきました。とんだ酔狂にお付き合いいただければと。 駒込六義園の、藤代峠から下を眺めてもこの日はラッキーなことに人出が少ない。 池の島と島を繋ぐ橋なので、渡って確かめる事は出来なかったが、姿が素晴らしい。 小石川後楽園の園内に入って左手、大泉水を避けるように下ると、渡月橋そして大堰川の飛び石から仰ぐ通天橋。 翠の濃い中の姿を見られたのは、ありがたかった。
新町館(三宅家) 白山 文京区 2019-06-24 21:34:50 | 古民家、庭園 およそ100年前の建築でありながら、今も現役で使われているようである。 玄関にはポーチがつき、窓は縦長の西洋スタイル。 かなり、徹底した思いをもって設計されたと思われる。 周りは思ったより緑豊である。 二階の窓の上の装飾もなかなか洒落ている。 大理石を貼ったポーチの柱、未だに素晴らしい色合いを見せる。
初夏の六義園 2019-06-17 22:47:03 | 古民家、庭園 いきなり藤代峠を目指した。 園内の人数が少ないうちにと、考えたわけである。 お江戸の大名庭園、のどかな皐月の姿を捉えることができた。 池の水も穏やかだし、芝が色づいた姿も瑞々しい。 庭の水源とも思われ流れ。 池にちょっとクセのありそうな石が据えられている。江戸からの伝来ではないようである。
村川家 目白台 文京区 2019-06-10 19:55:47 | 古民家、庭園 大正9年の建築。施主の村川博士は「住食衣」主義を主張した。まず、なにより住まうところ。そして食うものという順序づけである。 この館は公開されていないので、館が面している通りから中をうかがうことしかできない。 通り近くには洋館が建ち、その奥に和館がある。 洋館の様子はなんとか見ることができる。 奥の和館は雨戸を閉め切っていて、本来ならば豊かな表情を見せてくれるところを、何も見せてくれない。
紅葉の頃の中野邸 新津市 新潟県 2019-06-03 20:04:48 | 古民家、庭園 昨年の秋は、良い紅葉を見たというのに放ったらかしで、無精を決め込んでいたことがバレてしまう。 玄関前の植え込みの紅葉からして、凄い色合いである。 昨冬の雪害がひどくて、7月まで開園できなかった姿とは思われない。 この館の庭石は凝ったものが置かれている。 そこへ色づいた落ち葉が積もる姿も、なかなか贅沢である。 見事な紅葉なので、訪れた人の数は多かった。 シャッターを切るタイミングを計るのに、相当に待たなければならなかった。
金澤家 西片町 文京区 2019-05-21 20:25:24 | 古民家、庭園 建築家が両親のために建てた家なのだが、後には自邸として使われた。 西洋風の一棟と、和風の邸が渾然一体とした世界を作り出す。 屋根の造りの複雑さは、入り組んだ造りを想像させる。 中央奥に、窓周りに凝った一間が見える。おそらく、豪奢な造りで形作られているのだろう。 金澤邸の路地を挟んだ向かいも、歴史ある邸宅である。 日の当たる二階の座敷でゆっくりとした午後にくつろいだら、気持ちが良いだろう。