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エンジェルファームNEWS
忘れられた横井小楠
肥後熊本藩の横井小楠。
何ぞ富国に止まらん
何ぞ強兵に止まらん
大義を四海に布(し)かんのみ
欧米列強によって植民地支配される危機にさらされた幕末に、独立を守るために富国強兵を説いた小楠ですが、富国強兵に終わるんじゃない、大義を世界にひろめるんだ、と主張します。
吉田松陰、高杉晋作、坂本龍馬、勝海舟、松平春嶽、徳川慶喜らに畏敬された横井小楠がなぜ今、忘れられた思想家になっているのか・・・そう思って調べていると、松岡正剛氏が「ようするに幕末維新をちゃんと見ている日本人は少ないということなのだろう」と書かれているのを見つけました。
私もちゃんと見てないひとりなんですが、小楠は西洋型の近代文明を採用せざるを得ない状況でも、最も大切なのは東洋的な精神文明であるとか、武士道的な精神修養の重要性とかを認識していたひとだと思います。当時の世界の情勢も知り、時代の先を見て国家の進むべき方向をプランニングするリアリストである一方、日本の古き良き文明の魂を継承しているひとでもあったのでしょう。
明治新政府は、横井小楠の先見性や富国強兵のためのプランニング力は必要だったけれど、彼の精神論、哲学、理想は必要なかった、というか邪魔ですらあったと思います。
だから廃仏毀釈そして修験道禁止、漢方や自然療法の否定でした。これまでつちかってきた日本の精神文化の否定と急激な欧化に突き進みました。
横井小楠の高弟、徳富一敬の子供が徳富蘇峰・蘆花兄弟でした。
親から小楠のことを聞かされて育ったようです。
日を旗じるしとする民
爾が義の日を四海に輝かせ。
と蘆花が書くとき、彼は小楠を継承していると思います。
今日、エンジェルファームではレイキヒーリングの小さな講座がありました。臼井甕男先生(うすいみかお1865~1926)が、霊気療法として体系化したものが世界にひろまり、今や世界中の病院施設で採用されています。特に欧米先進国で。http://reiki.angelfarm.jp/index.php?%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AEREIKI%E3%80%80%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD
これを「怪しい」といって採用しないのが今の日本なんです。明治維新が影響していると思います。それと太平洋戦争敗戦後の高度経済成長以来の、さまざまな利権優先ですね。欧米ですら採用されているのに・・・
小楠は“大義”を説いた故に無視されるのでしょう。
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