不祥事連発の原因

警視庁の平田被疑者出頭見過ごし、名古屋市中区警察の台湾人殺人容疑者の署内自殺、そして広島刑務所からの中国人脱獄事件と警察関係の不祥事が連続しています。

担当した人間の能力に問題があったのでしょうか？そうではないようです。マニュアル通り対応するよう教えられ、応用問題が解けないという自己研鑽が足りなかったためと思われますが。警備を担当する機動隊員は警視庁さえ守ればよいと教えられていたため犯人を逮捕するという発想が生まれなかったのでしょう。

そして中区警察は犯人に金属探知機を向けることすらせず、昔ながらの人間の手でポケットを探索したそうです。最近はセラミックナイフもあるので手による接触が良いと判断したのでしょうか？実態は基本動作を忘れたか、誰かが所持品検査をしただろうと考えナイフを見過ごしたというのが真の原因かもです。

そして最後の刑務所に至っては工事を迅速に行うことしか考えが至らず、ましてや脱獄など念頭になかったというのが真相でしょう。刑務所写真を見ると一般人なら誰でも工事足場から逃げることができるかもしれないと想定したはずです。

すべての原因に通じているのが緊張感の欠如による職務怠慢なのでしょうか？

公務員は安泰で怪我さえしなければ一生安楽に暮らせるという考えが警察関係者の間でも広まっているのでしょう。2年前にバットを持って追いかける犯人から逃げる警察官2名をテレビ取材陣が撮影し、オンエアされた映像で大笑いしたことがありました。それだけ日本は平和なのです。そして犯人逮捕率の低下が指摘されています。何故なのでしょうか？それは人間とのコミュニケーション能力を磨かないため、他人と打解けて話ができない警察官が増加しているからではないかと本で読んだことがあります。情報を得るためにヒューマンスキルを高めようと勉強する警察官が少ないそうです。これでは犯人逮捕につながる大事な情報を第三者から得ることはできません。自己研鑽をしないで上司の顔色しか見ない平目警察官が多くなっているのでしょうか？


さて不祥事分析を行うと事件発生の構造にはいくつかの共通点が存在するといわれてい
ます。事件が発生した時は、最後の現象だけについ目をうばわれがちになります。
それが真の原因ではありません。事象の連鎖と背後要因を検証し、不祥事の連鎖を絶つことが真の解決策なのです。

マニュアル通り、命じられた通り行動するだけでは小さな視野でしか物事を捉えられません。警察関係者が自分で考える力を身につけないと上記不祥事を防ぐことができないのではと私は考えています。真の原因を追求して連鎖を絶って欲しいと願っています。

テレビ取材陣の前で頭を下げる警察関係者を観て２句浮かびました。

　　　　　　反省は　形だけなら　猿もでき。

　　　　　　ミステイク　ちょっとだけなら　かとちゃんぺ。

昔、飛行機墜落事故が世界中に連続して発生しました。地震、津波も世界中で連続して起こっています。怖い話ですが、チェルノブイリ、フクシマそして次はイランの原発が危ないと言われています。是非この事故(事件）連続理論が当たらないことを願っています。ホルムズ湾へ英国からミサイルを迎撃する最新鋭のフリゲート艦が出港したというニュースを聞き、ホルムズ湾を通過する日本タンカーの安全を日本はどう守るのか気になってしまいました。実に８０％のタンカーがホルムズ湾を通過して日本へ原油を運搬しているのですから。