人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

ベン・アーロノヴィッチ『女王陛下の魔術師』

2019-06-13 13:58:06 | 読書記録(紙書籍のみ)
ベン・アーロノヴィッチ著、金子司訳『女王陛下の魔術師』

なんとなくタイトルに引かれて図書館で借りました。
「ロンドン警視庁特殊犯罪課1」ということで、シリーズものらしいです。

主人公は見習い期間が終了した、黒人の警察官ピーター・グラント。
ちょっと霊感があるのか、幽霊が見えてしまいます。
んで、配属先が決まる段になって、事件処理推進ユニットという書類仕事専門の部署に
決まりかけるのだけど、犯罪を目撃したという幽霊に会いに行ったとき、一人の紳士に出会います。
で、正直に幽霊を探していることを伝えると、後日、彼の配属先が「専門刑事部の経済および特殊犯罪課」に
決まる。その課にいるのはトーマス・ナイティンゲール主任警部一人(それが上の紳士)。

さすがイギリスの小説です。トーマス・ナイティンゲール主任警部は英国唯一の魔法使いだそうで。
日本の小説にも幽霊専門の部署とか、あやかし対象の捜査班をとりあげたものがありますが、
これはそんな感じの英国版と言ったところでしょうか。

不可解な殺人事件を解決するのに、魔法使い一人じゃ今後心配……ってな感じで、ピーターも
魔法の修行をしつつ、事件を追いかけます。

なんかちょっとややこしいんだけど、過去の幽霊(?)が犯人っぽいとわかるのですが、
そいつがいろんな人の脳に働きかけて、代わりに犯罪を起こさせてしまう。
最後には、ピーターがちょっぴり想いを寄せていた(のになにも起こらないという残念な!)
女性も操られていたことがわかり、操られるとエネルギー(みたいなもの)が吸い取られて
顔面が剥がれ落ち、脳がカリフラワー状にスカスカになるという恐ろしいことになるのですが、
どうにか助けられました。

ちょっと説明が多いのと、聞き慣れないカタカナ語が多いのと、カタカナルビが多いのとで、
少し読み飛ばした箇所もあったけど(ごめんなさい!)、まあまあおもしろかったです。

あっと驚くようなトリックなどはなし。
コメント
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