人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

『アナと雪の女王』、そしてセリフイケメンなオラフ

2016-03-31 13:05:24 | 日記
日本語でkidsと一緒に観ました。

んで、長男にLet it Goがヒットしたんだよ、という話をしたら、
「英語でも観てみたい」というので、英語でDVDを観てみました。

まぁ、日本語DVDを2回観てるので、すごいですね、子どもって日本語のセリフを覚えてる
んですよ(私が覚えてないだけって話も(笑))。なので、英語で観ても別に退屈することなく、
「あ、ここでは○○って言ってたよね」とか日本語のセリフを解説してくれます。

映画中でいろいろ気になっていたセリフを英語で聞いて、「ほえぇ~、それはそういう
英語だったのか! そんなふうに訳したのか!」と感心することしばしば(勉強になります)。

でも、一番気になったのは、エルサの歌です。英語ではずいぶん暗い内容だったけど、
日本語ではそこまでそんな印象を受けなかった。なんか自分から閉じこもってた、みたいな
感じで。エルサがあんなふうになっちゃったのは、父王の影響が大きいってことが、
日本語だと伝わってこないなぁ~と(英語で観て、エルサへの同情が大きくなりました)。


で、オラフはセリフイケメンだなと思いました。
「アナのためなら溶けてもいいよ」はSome people are worth melting for.で。
文字通り訳すと、アナのためなら、とは違いますよね。でも、あのシーンでは「アナのためなら」と
するからこそ、胸にじーんと来るわけで。行間を読む、というのでしょうか。すごいなぁ。


なんて、偉そうに語ってますが、100%聞き取れてるわけじゃないんですよ!
すみません!

翻訳学校の先生が言ってましたが、映画の翻訳は吹き替えでは口の形を合わせたり、
字幕では文字制限があったりと、文書の翻訳とは大きく違うそうです。

でも、やっぱりあの英語をこんなふうにすこ~んと落ちる日本語にしたんだ、と
勉強になります。

そして、ストーリーも結構好きだったりします。
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春のお裾分け

2016-03-30 19:13:47 | 日記


長居公園へ行ってきました。
えー、ローカルな話題ですね(笑)。
『恋の雨、愛を奏で』で主人公の結香(ゆいか)が真音(まさと)と出会った場所です。
真音はアルトサックスを吹いていました。

今日の長居公演では、チューバとトランペットを吹いている方を見かけました。


それはさておき。すっかり春ですねぇ。花粉も飛んでますねぇ。

キレイな桜が咲いていたので、UPしてみました。両方桜……かな?


最近の作品では具体的な地名をあまり出さなくなったんですよね。なんとなく大阪、とか
その程度で。なんでだろう。なんとなく?
あ、『不機嫌課長の溺愛事情』で架空の町を出したからか。


Berry's Cafeさんで今週のオススメで『恋の後味はとびきり甘く』を取り上げていただきました。

それから、大賞、発表になりましたね。数ページ読んで本棚inしていた作品が受賞していたので
びっくりしました! うう。時間を見つけて読破したい!
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『ファーストキスは予約済み』

2016-03-28 21:52:44 | オリジナル短編小説
思い立って短編を書きました(現実逃避←ギク)。
Berry's Cafeでも無料公開しています。


ファーストキスは予約済み


 ある寒い冬の日。あたしはたった一言を切り出せなくて、ただじっと奏汰(かなた)兄(にい)の背中を見ていた。年上の幼馴染み、奏汰兄のベッドに腰掛けて、じっと固まって、もう三十分くらいずっとそうしている。あたしから見えるのは、洗いざらしのダンガリーシャツにざっくりしたセーター、ネイビーのジーンズの後ろ姿。暗めの茶髪の頭だけ。
 奏汰兄はといえば、窓に向き合うデスクに座ってずっとあたしに背を向けている。大学三回生の奏汰兄は外交官を目指していて、来年度の公務員試験の勉強の真っ最中だ。
 なにも言えずにもじもじしているあたしにしびれを切らしたのか、奏汰兄がチラとも後ろを見ずに言う。
「なんの用」
 冷たいんだね。あたし、今、ものすごく必死で勇気をかき集めてるのに。
「奏汰兄、あたしね」
「うん」
 奏汰兄の生返事。
「あたしね、フランスに行くことにした」
 その一言を言うために、どれだけの勇気がいったか。でも、奏汰兄の返事はつれない。「ふーん」の一言。
 あたしは奏汰兄の枕を取って、背中に投げつけた。
「ってーな」
 ようやく振り返った奏汰兄。でも、ものすごく不機嫌な顔。
「あたし、フランスに行くんだよ!?」
 あたしは立ち上がって両手をギュッと握り、叫ぶように言った。奏汰兄は長めの前髪をかき上げてあたしを見た。
「聞こえた」
「そうじゃなくてっ!」
 イライラする私にお構いなしに、奏汰兄はふぅと息を吐いた。
「フランス留学は夢だったんだろ? 子どもの頃読んだ小説でフランスが大好きになって、フランス語をマスターしたいって言ってたじゃないか」
「そうだけどっ」
「よかったじゃないか。交換留学プログラムを利用して、高一のうちから海外に行けるなんて。そんなチャンス、めったにないぞ」
「奏汰兄はそれでいいのっ!?」
「いいも悪いもないだろ。フランス文学翻訳者になるって夢があるんだから、しっかり勉強してこいよ」
 いつもどおり冷静な奏汰兄の言葉に、あたしのイライラがピークに達した。同時に涙もピークに達して、目からぶわっと涙があふれ出す。
「奏汰兄なんか、もう知らないっ! バカバカ、大バカっ!」
 それだけ言って奏汰兄の部屋を飛び出した。階段を駆け下りて、玄関で靴を履く。
「あらー、愛海(まなみ)ちゃん、もう帰るの?」
 キッチンの方からおばさんののんびりした声が聞こえてきた。奏汰兄のお母さんだ。
「お邪魔しましたっ」
 あたしは言って、川西(かわにし)家の玄関ドアを閉めた。道を渡って、向かいにある東田(ひがしだ)家の玄関ドアを開けて、我が家に飛び込んだ。階段を駆け上がって自分の部屋のドアを開け、ベッドにダイブする。スプリングが勢いよく弾み、やがてそれが落ち着いていく。でも、あたしの気持ちはぜんぜん落ち着かない。
 なによ、なによ。なにが『よかったじゃないか』よ。奏汰兄はあたしがフランスに行っても寂しくないんだ。バカバカバカ。奏汰兄なんか大嫌いっ!
 お向かいに住んでて、あたしの五歳年上で、いつもお兄さんぶってて偉そうで。あたしがどんなわがままを言ってもすまし顔でさらりとかわして。
 小一のとき、あたしがクラスの男子にランドセルにカエルを入れられそうになって泣いてたら、すっ飛んできて助けてくれた。
 小五のとき、奏汰兄にあげようとがんばって手作りしたのに、失敗してしまったバレンタインのチョコレート。べそを掻きながら渡したら、『おいしいよ』って笑って食べてくれた。分離してぼろぼろになってたチョコレート、絶対おいしくなんかなかったはずなのに。
 中三のとき、模試の成績が悪くて落ち込んで泣いてたら、『俺が勉強見てやるから元気出せ』って言ってくれた。奏汰兄のおかげで、今の高校に合格できた。
 大嫌い。奏汰兄なんて大嫌い! あたしのこと、近所の年下の幼なじみとしか思ってないのなら、やさしくなんかしないでよ! 今まで……あんなふうにやさしくされなかったら、あたし……奏汰兄のこと、こんなに好きにならなかったのに……。
『もう勝手にひとりで行っちゃうからね。バカ!』
 LINEでメッセージを送った。かまってちゃん丸出しだ。でも、奏汰兄にとってあたしは子どもだってわかってるから、かまってもらうしかないじゃない。それ以上の存在になれないってわかってるから……。
 奏汰兄の返信メッセだってそれを物語ってる。
『バカはそっちだ。高校生にもなって、男の部屋でベッドに無防備に座るな。フランスに行ったら気をつけろ』
 ほらね。保護者ぶっちゃって。もう知らないっ。

***

 その一ヵ月後、いよいよ旅立ちの日がやってきた。あたしは関西国際空港の国際線のセキュリティチェックの列に並んだ。振り返って、お母さんとお父さんに手を振る。いつもどっしり構えているお父さんと違って、心配性のお母さんは今にも泣き出しそうな顔をしている。
「大丈夫、寮には日本人の女の子もいるし、しっかり勉強してくるから!」
「気をつけてね」
 お母さんが心配顔で手を振った。あたしはうなずいて前を向く。
 クラスの友達は前日にうちに来てお別れパーティを開いてくれた。でも、今はどこにいてもLINEでつながれるし、そんなに寂しい気はしない。そうだよ、いつでも連絡取れるから。
 でも、公務員試験の勉強に集中したいから、という奏汰兄とはLINEもできないし、電話だってかけられない。留学期間の一年間、声さえ聞けないのだ。それなのに、奏汰兄はバイバイの一言も言いに来てくれなかった。
 大嫌い、大嫌い……。別に奏汰兄に見送ってもらわなくたっていいもん。一人でがんばれるもん。一人で行けるもん……。
 なのに、おかしいな。目の前がにじんできて、前がよく見えない。
 あたしは立ち止まって、コートの袖で目をごしごしとこすった。
 大嫌いなはずなのに、奏汰兄のことを考えたら涙が止まらない……。止まらないよ……!
 そのとき、あたしの横に誰かが立った。セキュリティチェックを急ぐ人なのかと思って、あたしは一歩左によけた。それなのに、その人は進まない。どうして、と思ったとき、聞き慣れた声が聞こえてきた。
「手荷物検査、受けないのか?」
 ハッとして顔を上げたら、柔らかく微笑む奏汰兄が横に立っていた。
「なんで……?」
 奏汰兄がそっと右手を伸ばしてあたしの頬に触れた。びっくりして涙が止まる。
「夢を叶えに行くのに、なんで泣いてんだよ」
「だって」
「愛海は泣き虫だからな。きっと俺が見送りに行かないと泣いてるだろうなと思ったんだ」
「別に……泣いてなんか」
 ないもん、と言ったとたん、ひっく、としゃくりあげてしまった。
「愛海、俺は公務員試験がんばるよ。ずっと働きたいと思ってた外務省に入るためにな。だから、愛海もがんばれ。おまえの訳したフランス文学を読めるのを、俺は楽しみにしてるんだからな」
 あたしは手を伸ばして、奏汰兄のカーキ色のコートをキュッとつかんだ。
「でも……一年も……」
 寂しいもん、と言いかけたとき、奏汰兄が顔を傾け、あたしの頬にチュッとキスをした。びっくりして目を見開いたまま、奏汰兄を見る。奏汰兄が照れたように小さく笑って、人差し指で頬を掻いた。
「唇は予約した」
「え?」
 奏汰兄が人差し指を伸ばしてあたしの唇に触れた。長い指先が唇をなぞって離れる。
「一年後、帰国したらもらうから。それまで俺が予約したんだからな。ほかの男にやるなよ」
 奏汰兄の瞳に、強い光が宿った。胸がドキンと大きく跳ねる。
「奏汰兄……っ」
 胸が熱くなって、また泣いてしまいそうだ。
 奏汰兄があたしの頬にもう一度触れた。
「泣くのは俺の前だけにしろ。一年後まで、顔を上げて行け。俺の大好きな笑顔で行け」
 奏汰兄があたしの背中を大きく叩いた。その力強さに押されて、一歩足を踏み出す。
「来年、胸を張って会えるように、笑って行け。俺も採用通知と一緒に愛海を待ってるから」
「うん、うん」
 あたしは何度もうなずいた。こぼれそうになる涙を、顔を上げて瞬きをして散らす。唇を引き結び、口角を引き上げて、奏汰兄を見た。奏汰兄が大きくうなずく。
「行ってこい」
「うん、行ってきます」
「帰ってきたら、俺を“兄”なしで呼べるように、練習しとけよな」
 あたしはコクンとうなずく。奏汰兄が……大好きな奏汰が……大きく手を振ってくれた。
 がんばろう。帰ってきたとき、奏汰にふさわしい彼女になれるように、胸を張れるように。
 あたしは笑顔でセキュリティチェックに向かった。背中に大好きな人の温かな視線を感じながら……。


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初体験!

2016-03-27 22:17:16 | 日記
昨日は子どもと一緒に聴けるピアノとバイオリンの演奏会に行ってきました。
真ん前のマット席では、寝転がって聴けるし、子どもが泣いてもOK、という
コンセプトだったのですが、本当にマット席でかぶりつきで見る&聴くことができました。

ピアノとバイオリンによるドラえもんの主題歌とか妖怪ウォッチの体操の歌とか
コナンのテーマとかの演奏、なかなか聞く機会がなさそう(笑)。

クラシックの名曲もいくつか演奏してくださいました。

あ、シオンの子どもコンサートにも行ったから、ライブ演奏会は厳密に言えば
初体験ではないか。でも、かぶりつきでは初です。


んで、そのまま実家に行きまして。
翌日の姪のバレエ教室の発表会に備えて、『アナと雪の女王』のDVDを見ました。
アナとハンス王子、一目で恋に落ちるなんてハー○クイン的展開!?かと思ってたら、
まさかの展開(笑)。


んで、今日は姪のバレエ教室の発表会当日。小さな小さな姪っ子は、もう舞台に立ってるだけで
かわいい! でも、ストーリーが進むにつれて大きなクラスのお姉さんたちが登場し、
先生のソロダンスはものすごい見応えがありました!

そういえば、バレエを生で見たのって初めて~。


子どもに便乗して、いろいろと初体験をした週末でした。
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ありがとうございます、な一日

2016-03-24 22:08:04 | 日記
hontoさんのティーンズラブ小説でランキング(24時間)で第1位をいただきました!
文庫の方です。お買い上げいただき、ありがとうございます~(感涙)。


今日、いろいろお話を聞く機会がありまして、たくさん小説を書いている方は、やっぱり
設定を具体的にしっかりされているんだ、と(勝手に)気づきました。

私は単純に書くことが楽しくて、ストーリーの大まかな流れだけ考えて見切り発車で書き始め
ちゃうんですよね。でも、後で読み直しながら訂正していくのも楽しくて。書くのが楽しい病、とでも
いうんでしょうか。そんなことをするから同じ作品を何度も読み直し、書き直し……みたいな
事態になって、結果的に時間がかかるんでしょうね。

そのことにようやく気づいたというか(遅いわ!)

そんなわけで、これからはがっつりプロットを書いてから、小説を書き始めよう、と決心しました。
でも、プロットではうまく書けても、実際ストーリーを書き始めると、途中まで書いておもしろくなくなって
書くのをやめたりしたものもたくさんあるんですよね……。

でも、いろいろ学べたので、ありがとうございます、です。


そしてその間、お留守番をしてくれたちびっ子たちにもありがとう、です。
次男考案「かたキャラ」(←ゆるキャラに対抗して作ったキャラ)のテーマソングを次男作詞、
長男作曲、さらには「かたキャラ」の漫画まで描いていました。子どもの発想力ってすごいなぁ。


そんな次男は“ぐでたま”が大好きです。お利口なふたりへのお土産はぐでたまのソフトキャンディ(をい)。
最近、リアリティを求めがちな長男は好きではありません(笑)。

でも、ちゃんと英会話教室の帰りのお約束、回転焼となぜかチーズケーキも買いましたよ!
もちろん私も食べましたよ!


いろいろな方へ感謝する一日でした。
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