にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
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奇跡の夜

2011-02-19 00:57:18 | オーケストラ
夕べのオペラシティ・コンサートホールにはきっと神が居たのだと。
シェエラザードはまさにその神の創造、ここまでの高みに上り詰める演奏などそうそうお目にはかかれない。
演奏しながらホールの空間に音楽が満ち満ちて、聴衆の心に響いていくのがわかる。
不思議な情熱に突き動かされながらの演奏、どの一瞬も輝いていて。
内から湧き出るエネルギーは留まる所を知らず。
物語の全てを最上の形で表現し尽くす。

昨日のオペラシティ定期、フェドセーエフさんの指揮でシェエラザード。
ゲネプロの時から予感はしていたのですが。
本番は本当にこれ以上の演奏は無いと言っても過言では無い程の輝かしさ。
演奏していても全てが手に取るように感じられるのです。
すべてのパートの音が聞こえていて、お互いが何をやるのか。
何をこれからやろうといているのか、全てが解る。
いつかチョンさんとのマーラー5番(アジアフィル)で演奏中に感じたことが再現されたのです。
素晴らしい夜でした。

何も付け足すことはありません。
ただただ素晴らしい夜でした。


付け加えるならば、荒井さんのソロ。
考え抜かれて美しすぎるソロでした。
ですが前半のチャイコフスキーの演奏中にD線が切れてしまったのです。
休憩時間内に急いで新しい弦と交換はしましたが。
新しい弦はどんどん伸びて音程が下がって行ってしまう。
音色も微妙に他の弦と違ってバランスも悪い。
我々ならば不安感が先に立って失敗も。
ですがそんな事は微塵も感じさせない見事なソロでした。
最初から最後まで揺るぎない自信に満ちた音でその場にいた全員を魅了してしまいました。
流石としか言いようがありません。
素晴らしかったです。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-02-19 16:41:58
まさに神々しい演奏でした。
荒井さんのヴァイオリンはその神の言葉のような。一期一会とはこの晩の演奏のためにあるのだと感じつつ帰宅しました。

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