にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

本番です

2009-08-30 00:00:32 | オーケストラ
サントリーサマーフェスティバルの一環として行われた芥川音楽賞のコンクール。
チョコレートは一昨年のチャンピオンのご褒美としての委嘱作、ですからコンクールの出品作とはひと味違って力が抜けていて面白かった。
曲が始まってすぐ「ねえ、チョコレート買って!」という声が聞こえます。
でもトランペットのマウスピースを通したその声はまるでアニメの主人公のよう。
客席から笑い声が聞こえてきました。
そんな現代音楽は今まで無かったなあ。

作曲者は若い女性、彼女のキャラクターが生きた音楽。
傑作かもしれませんが名作なのかどうか。
聞いた皆さんの判断で決まっていくのでしょうね。

コンクール部門の3曲はどれもがヘヴィーな感じの曲ばかり。
力が込められた曲ばかりです。
その曲達に順位を付けるのですから審査員も大変ですね。
果たして今日の結果はどうだったんでしょう。
我々は演奏が終われば帰宅です、その後に公開審査があったらしいのです。
公開審査ですから舞台上で審査員がお客さんの前で審査するという趣向なのでしょうか。
見れば良かったかな。

今日のコンサートでは1曲が終わるごとに大幅なセット換えばかり。
スタッフが大奮闘してくれたおかげで予想より早く終わることが出来ました。
本当にご苦労様でした。

今日も

2009-08-28 00:57:50 | オーケストラ
現代音楽と格闘しています。
私は2曲だけしか演奏しないのですが、それでも曲の構造をしっかり掴むのに苦労してます。
他に2曲ありますがそちらも大変そう、編成が極端に少ないので個人の負担が重いのだそうです。

さて特殊な奏法に満ちたチョコレートですが、テンポの設定が早くてとても演奏出来ない場面もありました。
でも練習しながら作曲者の承認を得て遅いテンポに変更したり、ダイナミックも変更したり。
初めての音符を音にする作業は中々苦労の連続。
作曲家のイメージに近づける為に色々と試行錯誤。
でも弓をひっくり返したりコップを持ったり下ろしたり、アルミフォイルをクシャクシャにしてみたり指を鳴らしたり、口笛に囁きながら弾いてみたり。
忙しいです。

もう1曲のディエシスはオーソドックスな奏法がほとんど。
リズムと変拍子に特徴があります。
でも後半に出てくるメロディーがユニゾンなのでちょっと大変。
細かい装飾音符やリズムをきちんと揃えるのが難しい。
明日一日でどこまで出来るんだろうか?

今日はもう一組の東フィルが隣でリハーサル。
こちらは文化村20周年のコンサートのリハーサルです。
ワーグナーばかりのヘヴィーなプログラム。
そう言えばオープンしてすぐにバイロイトの引っ越し公演でタンホイザーがオーチャードホールでありました。
亡くなってしまったシノーポリの指揮でした。
オケの上手さにも驚きましたが合唱の威力の凄さに圧倒された思い出があります。
あれから20年経つのですね。
月日の経つ早さは恐ろしくも感じられます。
サントリーホールもオーチャードホールも20年を越えてしまって。
オペラシテイも10年を越え。
何だか感慨深いですね。

チョコレート

2009-08-27 00:02:13 | オーケストラ
今日からはサントリー・サマーフェスティバルの一環として行われる芥川作曲賞の選考会のリハーサル。
その1曲目はコンクールを制した作曲家の委嘱作「チョコレート」という曲。

現代音楽ともなれば伝統的な楽器それぞれの奏法にとらわれない自由な技法を駆使するのも多いのですが。
この「チョコレート」という曲、我々は囁きながら演奏したりコップに入った水をストローでブクブクさせたり。
アルミフォイルを手で揉んだり口笛を吹いたり。
色々な事をするのです。
もちろん楽器でも色々とやります。

で、今日一番驚いたのは作曲者自身がバイオリンを弾きながら特殊な奏法の手本を見せてくれたこと。
左手を動かさずに右手で持った弓で音程を変えていく、なんて事を実演してくれたのです。
楽譜に書かれた音符を見ただけでは解らない作曲家の意図も、こうしてくれるとばっちりと理解出来ますね。
現代音楽の初演ともなると初日の練習は奏法解説と指揮者が変拍子をどう振るか、という説明に時間を取られますが。
こうやってくれると有り難いなあ。

意気込んで書いた特殊奏法も作曲者自身がちゃんと理解していない、なんて事も時折はあるのです。
やり方と効果をしっかり理解して書いているなんて素晴らしい!

さて今日も脈絡なく写真を。



テーブルにそびえ立つ巨大な赤い塔。
ケチャップの入れ物ではありません。
ここは韓国はインチョンのロッテデパート地下一階、フードコートで出てくる「コチュジャン」の入れ物です。
石焼ビビンバを頼んだ所、この物体が何の疑いもなく付いてきました。
さすがです、コチュジャン入れ放題。
さすがです。

手続き完了

2009-08-26 00:47:21 | Weblog
新車購入の手続きが全て完了しました。
これで後は納車を待つのみ。
待ち遠しくも寂しくもあり。
ちょっと複雑な心境です。

今日は歯医者さんで歯茎の治療を受けました。
外科的な治療でして麻酔をかけメスも使って。
しばらくは口の左半分が痺れて変な感じ。
それが収まってから昼食を食べましたが、しばらくは左側で食べ物を噛むことが出来ません。
なかなか不便なものです。
口の半分しか使えないのですから。

さてここで脈絡も無くこの写真を。



今月の初めには北京に居たのです。
何だか遥か昔のようにも思えます。
夜の天安門が鮮やかにライトアップされていて世界中から観光客が押し寄せていました。
特に中国全土から本当に沢山の人々が来ていたように思えます。
暑い夜に熱気溢れる人々が押し寄せていて圧倒的でした。

横浜もすっかり涼しくなって秋のよう。
あの北京の暑い夜が懐かしく思えます。

1000円高速

2009-08-25 01:38:16 | Weblog
富山県は砺波市でのコンサート。
土曜日が移動のみの一日で日曜日が午前と午後の2回本番、終演後に帰って来るというスケジュール。
ETCを付けた車のユーザーはここぞとばかりに車で移動しました。

確かに行きも帰りも1000円でした、しかしそこには制約もあってちょっと不便を強いられる事も。
大都市近郊区間は別料金になりますから中央高速なら八王子、関越なら鶴ヶ島より乗らなければいけません。
横浜からだとやはり八王子で中央道に入り圏央道を抜けて関越、上信越道に入って最後は北陸道と辿るルートがベスト。
行きはこのルートで行きましたが八王子のインターまでたどり着くのに2時間以上もかかる大混雑。
しかしそこで時間を費やしたおかげで高速道路の渋滞はちょうど消えるというラッキーも。
一度乗ってしまうと砺波まではのんびりと。

問題は帰り道、本番が終わった時点で各高速道路は大渋滞。
ですので北陸道を長岡まで走り関越へ、そして圏央道から中央道へというルート。
東フィルの楽器を積んだトラックとパーキングエリアで一緒になり運転手さんと情報交換などをしてそのルートに決めました。
そちらでも20kmの渋滞はありましたが関越の渋滞はそこそこ流れるので何とかなるだろうと。
思いのほか時間はかかりましたが何とか渋滞もクリアして帰ってきました。

その渋滞中にプジョー君の走行距離がちょうど15万kmを超えました。



渋滞中でしたので思わずiPhoneで証拠写真を。

来月で7年です、平均すれば1年で2万km強ですね。
ここまでよく走ってくれました。
もうすぐお別れかと思うと寂しいのですが。

さて1000円高速、実は帰り道に一度六日町で下に降りて食事をしました。
なかなか行く機会がなかった「薪と石」というイタリアレストランです。
ピザが絶品、アンチョビとガーリックのピザ!
美味しかった!

そこから越後湯沢インターまで下を走り再び高速へ。
都合往復で3000円なのですが、まだ奥の手が。
ETCのマイレージサービスを利用していたのですが、今月20日にちょうどポイントが貯まり8000円分の料金が無料に。
ですから3000円もチャラに。
こちらも美味しかった!


お買い物

2009-08-22 00:41:02 | Weblog
昨日の仕事帰り、早く終了したリハーサル。
車のディーラーへちょっと立ち寄ってみたのです。
そう、ちょっとのつもりで。
ですが結局そこからの帰り道には契約書を持って家路に。
新しく車を買い替えることとなりました。

同じメーカーの車ですが今の車の後継車種ではなく一つ小さいクラスの同型車です。
一回り車が小さくなりますがこれで満足です。

来月の車検を迎える今の車プジョー307SW、走行距離が15万kmに迫ってきていました。
このまま車検を通すのか新車に替えるのか中々決断が着かず昨日まで。
車の種類(ハッチバックかワゴンか)や色で家族との意見が合わず時間がかかっていたのです。
が、昨日ディーラーで決着。
ちょっと赤みがかったシルヴァーのワゴンで決着しました。

今日は各種手続きに色々な所を回っていました。
車を買う時って様々な書類や証明書が必要でめんどうですね。
今日だけでは全てが片付かず月曜日も役所に行きます。
来週の前半で全てが終わる予定なんですが。

様々な手続きの途中でオペラシティのコンサートホールにも行きました。
東フィルのブラジル隊がヴィラ・ロボスのリハーサルをやっていて1時間ほど聞いておりました。
面白い曲ですよね。
美しく情熱的で格調高く。
明日は長時間のコンサートになるそうです、皆さんの健闘を祈りつつホールを後に。

で、私は明日から富山県は砺波市へと参ります。
コンサートはあさっての朝から、そして午後と2回。
明日は移動します、高速道路の休日特別料金で往復とも1000円!
八王子から高速に乗って砺波まで。
1000円の料金は初体験となります。

相乗効果

2009-08-20 02:06:45 | Weblog
今日はサントリーホールで本番。
サントリーホールの本番前にご飯を食べるお店は皆それぞれだいたい決まっているようです。
ちなみに私はカレー屋さん。

ここは本番前ともなると東フィルのメンバーで満員になるほど。
今日もカウンターも椅子席も東フィルがほとんど占拠。
みんなでワイワイと喋りつつカレーを食べます。

私はいつも大辛チキンカレーという最強メニューで勝負。
今日もいつものように最強のカレーと格闘しつつ、でも楽しみながら。
サービスでスープが自由に飲めるのですが、このスープがかなり辛かったりします。
今日のスープは「トム・ヤム・クン」
言わずと知れたタイの極辛スープ。
極辛スープと大辛カレーとの相乗効果で舌はヒリヒリ、汗は噴き出す!
でも暑い時にはこれですね。
モリモリと元気が溢れ出てきます。

でも今日は正直に言って本当に辛かった!

そのおかげでしょうか、本番は絶好調。
歌声を楽しみつつ、雰囲気も楽しみつつ。
ご機嫌で演奏させてもらいました。
これで指揮者がピリっとしてくれたらもっと良かったのに。

でもサントリーホールは歌のコンサートにピッタリですね。
良い感じで声が飛んでいきます。
一度客席できちんと聞いてみたいものです。

人間の力

2009-08-19 01:39:28 | オーケストラ
昨日から始まった仕事はソプラノとテノールのジョイントリサイタルの伴奏。
世界の第一線で活躍中の二人ですから文句なしに素晴らしい歌声と音楽性。
その素晴らしい声を持って生まれた事は一つの奇跡です、そしてその声を思う存分に駆使して聞く人を感動させる歌を歌うのです。
持って生まれた声と音楽的な才能と、それを花開かせるための努力。
全てが揃っている二人は一緒に演奏していても楽しい事この上ないのです。

この所寝不足で、と言うのも世界陸上の中継のせい。
さすがに100mの決勝は見ませんでしたが2時3時まではテレビにかじりついてます。
100mを9秒58なんて夢のような記録ですね。
そんな事が出来る人間は世界でただ一人ボルト選手だけ。
でも今日の歌手のような人達、声と才能とを持ち合わせて努力も惜しまない人達も世界でほんの一握りしかいません。
人間の力って凄いものですね。

秋の気配

2009-08-17 01:19:42 | Weblog
昨日から風が気持ちよいのです。
真夏の湿気から解放されたような、からっとした晴天。
空も何となく秋の雲が。

昨日と今日の2日とも、夕食は横浜の海辺で。
赤れんが倉庫とベイクォーター。
どちらも海に面して塩の香りが濃密な空気。

仕事の帰り道、横浜の駅でホームに降り立つと海の匂いがむせ返るくらいに濃い時があります。
「ああ、横浜に帰ってきたのだ」と実感する瞬間。
海と供に歩んできた街なのです。

さて明日は久しぶりにオペラシティでお仕事を。
2週間ぶり以上ですか。


社会復帰

2009-08-15 00:13:52 | オーケストラ
昨日から東フィルの仕事に復帰しています。
復帰第一弾の仕事は「眠り」です。
我々は「眠り」と短く言いますが正しくは「眠れる森の美女」ですね。
チャイコフスキーの3大バレエはそれぞれ「白鳥湖」「眠り」「くるみ」と言ってます。
「白鳥湖」は「はくちょうこ」と読みます。

余談はさておきピットです。
世界バレエフェスティバルの一環としての公演です、今回はマラーホフ版なのかな。
ベルリンのオペラ劇場の楽譜が来ています。
奇麗な真新しい感じの楽譜でとても見やすいのです。
いつも新国や他のバレエ団で演奏するときは手書きのコピー。
新国は新しく作り直した、まだきれいなコピー譜ですがバレエ団所有の楽譜はすっかり傷みきって紙も変色したような物ばかり。
でもこの古びた楽譜も悪くはありません。
そのバレエ団特有のテンポや止まるところ、カットなど必要な事が全て書き込んであって弾きやすい。
その団体の歴史が濃縮された音符に見えるんです。

今回はおそらくコンピューターで新しく印刷し直されたもの。
でも所々、臨時記号が抜けていたりでちょっと頼りないかな。

頼りないといえば、指揮者が大いに頼りないのです。
今日はゲネプロでダンサーと合わせたのですが、どうもしっくりこない。
きちんとダンサーを見て振ってもらいたいものですが楽譜にかじりついてばかり。
どんどん踊りとズレていっても気がつかない。
明日本当にこれで本番なの?と心配です。

熱き民の暑き日

2009-08-14 01:04:53 | オーケストラ
コンサートの最終回はインチョン市のソンド地区にあるフェスティバルの野外劇場でのイベントです。
今このソンド地区では「Global Fair & Festival 2009」というイベントが大々的に行われています。
開会式はコンサート前日の7日に行われ、我々はイベント2日目のメインの催しに出演でした。

ソンド地区はインチョン市の中心部からは海を隔てた島にあります。
市内中心部からは大きな橋で結ばれる予定で今まさに工事の真っ最中。
このイベント会場も海沿いの広大な敷地、全く何もない空き地なんですが、その一角で行われていました。
本当に回りには何もない空き地しか無いのです。

そこにある野外ステージでの演奏、一応屋根はありますが壁は無く自然の風がお友達。
こんな感じです。



舞台の裏側から見ればこんな風景が。



もうそこは海、ソンド地区と市内とを結ぶ橋がその美しい姿を見せています。
何となく「鶴見つばさ橋」に似ている気もしますね。

さてここで行われたコンサートは前日までとは打って変わりお祭りムード。
第九のハイライトやオペラアリア、韓国の作曲家の作った「サムルノリとオーケストラの為の協奏曲」や「幻想曲コリア」などなど。
サムルノリで共演した「キム・ドクス」さんはこのサムルノリという音楽を創始した第一人者。
もの凄い迫力でした、観客も大乗りで盛り上がっていました。

「幻想曲コリア」では最後に花火まで打ち上げられて大受け。
でも我々は煙をかぶって大変でした、でもこれも野外ならでは。

このイベントの性格から言えばこの韓国の音楽は打ってつけ。
でも残りのベートーベンやヴェルディやビゼーはどうなの?
マイクの林立する中でPAを通して大音響で演奏する「Pace Pace」なんて。
ハープとソプラノだけが聞こえるはずが、隣のイベントの音がズンガズンガ聞こえてくるし。
東フィル単独の仕事であればまだ仕方が無いとしても、果たしてアジアフィルが、それもマエストロの指揮でこんな演奏をする事に何か意味があるんだろうかと考えつつ。
だからこそ、打ち上げの最後でマエストロが一人一人に握手しながら「ありがとうございます」と言った言葉が胸にしみたのです。


上の橋の写真の空をご覧いただくと感じられる事なのですが、当日の午前中は小雨。
次第に晴れてきて本番中は晴れとなりました。
それにつれて気温も湿度も急上昇、おまけにここは海の横。
楽器にも体にも最悪のコンディション。
みんな滝のような汗、N響から参加の若手君はまるで茹で蛸のようになりながらの演奏。
服装が白いシャツだけというので助かりましたが、こんな状況で燕尾服だったらと考えると恐ろしい。
もっとも楽屋も無くてテントが少し張ってあるだけでしたから着替える事も出来なかったのですけど。

まあ、そんなこんなで今年のアジアフィルは終了。
去年との比較はあまりしたくはありませんが、もう少しオーガナイザーがしっかりしてくれるともう少し音楽的な成果も上げられたのではないかなと思います。
やはりきちんとした演奏会で思いっきり仲間たちと音楽したいではありませんか。

発展しつつある街

2009-08-13 01:01:45 | オーケストラ
北京の本番の翌日は移動日、本番が終わってホテルに帰ってきたのが11時過ぎ。
翌日の集合時間は何と午前7時。
何とか起き出して飛行機に乗り込みソウルのホテルへ。
その翌日はインチョン市での本番となりました。

アジアフィルのスポンサーとなっているのはこのインチョン市。
ですから東京もソウルも演奏会が無くてもここインチョンでは行われるのです。

ソウルから渋滞の道路を移動、ホールに着いたらびっくりです。
外観は去年と変わらないインチョン・アーツセンターでしたが中へ入って驚きました。
何とトイレがピカピカに美しくなっていたのです!
いや、トイレもですがステージと客席が全く違ったものに生まれ変わってしまってました。

去年までのステージはこんな姿。



この写真は4年前のツアーで行った時の物、でもそれから去年までは同じ姿でしたが今年はこうなりました。



反響板が全て新しくなり舞台の床も黒に塗られていました。
全く違うホールに来たような気がしました。

そして客席も。



これがこう、ルニューアル。



壁も天井も椅子も床も、全てが新しい!
立派なホールに生まれ変わりました。
これでトイレだけでなく楽屋も奇麗になっていたらもっと良かったのに。

去年の夏からの1年でこんなにリニューアルするなんて思いもよらず。
でもこんな短期間でよくぞここまでと感心しました。
インチョン市はただ今発展途上にある若いエネルギーに満ちた街なのです。
この翌日はインチョン市のソンド地区で行われているフェスティバルでの野外演奏でした。
韓国の顔となった国際空港も出来てワールドカップも試合が行われてました。
ちなみに野外演奏の日、インチョンのワールドカップスタジアムではサッカーの日韓オールスター戦も行われていたんですね。
とにかく勢いが凄いんです。
来年にはこのソンド地区に新しくオペラ劇場にホールが出来る予定だそうです。

そんなインチョン・アーツセンターでの本番でしたが、今回のアジアフィルの問題が露呈。
メンバー集めを失敗して何とこのインチョン公演から参加するメンバーが沢山出来てしまいました。
逆に中国公演のみのメンバーもいまして。
ですから彼らはマーラーはぶっつけで、ほとんど練習など無しに本番です。
これではいくらマエストロの魔法をもってしても最上の演奏となるわけが無い。
決して悪い演奏ではありませんが、でもあちこちに綻びが。
ちょっと後味の悪い本番でした。
お客さんは大喜びしてくれていましたが。

そんなこんなで2回のコンサートも終わり次の日は最終日。
ソンド地区での野外コンサートとなりますがそれはまた次回に。

巨大な

2009-08-12 01:10:38 | オーケストラ
北京の中心部、人民大会堂のすぐ横に鎮座する巨大な建築物がこの「国家大劇院」です。
ぜひこの写真をクリックして大きなサイズで見て頂きたいのです。
手前にいる人々が大きく写っていますので実際の大きさが解りづらくなっていますが、建物は実際にはこの手前の人々の100メートルくらい向こうに在るんです。
大きな写真でもかろうじて見える建物の入り口に居る人たちの小ささと建物のサイズを比較して初めてこの建築物のサイズが推量できると思います。
この写真を撮ったのはバスの中から、外周道路を走っている時にです。
幸運にも全景を捉える事が出来ましたが、本当なら実際のファイルサイズの写真を見てもらえるとこの建物の凄さが実感できるのですが。

この中にオペラが出来るホールにコンサートホール、そして京劇などの舞台が収まっています。
本当に巨大で複雑で、それで殺風景な内部。
通路は迷路のようだし案内表示も不親切で迷うし。
幕張メッセやYOKOHAMAアリーナみたいな感じなんです。
でもホールは美しい!



天井に吊るされたライトや反響板、そして天井に施された波のような装飾。
前日までの狭い練習場から解放されて伸び伸びと演奏出来ました。
ただやはりお客さんのレベルがまだまだとも感じられたのが残念。
以前の上海ほどではないにしろ、マーラーの最初の音がまさに鳴ろうと言う瞬間に携帯電話が鳴ったり。
まあ予想はしていましたのでこちらはこちらで思い切り音楽をやってきましたけど。
コンサートでの出来具合はこの北京が良かったと思います。
でももっと出来たはずなんですけど。
インチョンでのコンサートはここまで出来ませんでした。
理由はまた後ほどに。

しかし中国という国は、何もかも大きい。
人の数も圧倒的、そして一人一人のパワーも凄い。
その数をパワーを掛け合わせれば無敵にも思えるのです。
それとお金が溢れている匂いがしました。
物と金が溢れているんです。
間違いなく北京は世界の中心の一つですね。

暑かった!

2009-08-09 01:46:02 | オーケストラ
アジアフィルの三回のコンサートも全て終わりました。
今回は色々とありまして去年の様な盛り上がりはありませんでした、でも初めて参加したメンバーには印象深いコンサートだったようです。

それぞれのコンサートについては帰国してから詳しく書こうと思っていますが一つ、これだけは書いておかないと。

今日のコンサートが終了した後に簡単な打ち上げが行われました。
とても上機嫌だったマエストロ、打ち上げが終わり会場から出ていくメンバー一人一人に出口で握手をして送りだしてくれたのです。
日本人には日本語で「ありがとうございました」と言いながら。
移動の苦労や音楽的なあれこれもその一言で全て吹き飛びました。

明日は帰国です。
日本も暑そうだなあ。

行きます!

2009-08-05 17:25:22 | オーケストラ
北京は昨日から曇り空、暑さも和らぎ少しだけ過ごし易く感じられます。
しかし何処へ行っでも人の数は物凄く見ているだけで汗が出てきそうな。

午後からの予定だったゲネプロが午前中になり一度ホテルに帰ってきました。
会場は何と言って良いものか、ドーム球場みたいな感じです。
楽屋に行くにしてもバスで通路をぐるぐると回りながら地下深くもぐらないとたどり着けないのです。
ちょっとお茶を飲みにそこまでなんて事は無理です。
巨大な玉子の中にあるホールはアレーナ型の美しいもの。
でも想像していたよりは小さい感じに見えました。
これからそこでマーラーを、どんなお客さんが来てどんなコンサートになるんだろうか。
前回の上海みたいな事にならなければいいな。

何はともあれアジアフィルの初日です、一発がんとやってきます。