にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

10年ぶりの

2011-08-30 23:53:48 | Weblog
昨日はサントリーホールで復活を演奏しました。
毎年夏の恒例、サントリー・サマー・フェスティバルの演奏会。
いつもはバリバリの現代音楽ばかりを演奏するこのフェスティバルですが昨日はマーラーを。
指揮は大野和士さん。
大野さんのサントリー音楽賞の受賞記念のコンサートでもありました。
そして大震災の復興祈念としてのコンサートでも。

今年の1月、新国でトリスタンを振り終えて東フィルの定期に登場する予定だった大野さん。
体調不良により休養を余儀なくされ定期をキャンセル、続く2ヶ月は完全に休養にあてられました。
今回はそれ以来の東フィルの指揮台です、復活という大曲を振れるのですから体調の方もだいぶ戻られたようにも見受けられました。
でもまだまだ完調ではないようですね。
見事な指揮で復活を感動的に演奏されましたが、昔のキラキラと輝くようなオーラはまだ戻っていないようにも思えます。
完全に復調するにはまだ時間が必要なのかもしれません。

この復活、私は10年ぶりに演奏しました。
2001年、合併直後の演奏会でチョンさんでやったのが最後です。
東フィルはその後にハーディングさんとエッティンガーさんでそれぞれ復活を演奏しましたが私はどちらも出ておりませんで。
久しぶりに演奏してみれば、ただただこの曲の偉大さに圧倒されまして。
マーラーの才能の凄さに改めて感心させられたのです。

次にこの復活を演奏する機会はあるのだろうかと、ちょっと寂しさをおぼえた演奏会でもありました。


さて、今日からは藤原歌劇団の「セビリアの理髪師」の練習が始まりました。
指揮はアルベルト・ゼッダさん。
いやもう最高としか言えません。
久しぶりに会ったイタリアのオジイチャン、という感じですか。
ロッシーニのオペラを隅から隅まで知り尽くしながら、理想的な年の取り方をした一人のマエストロがいるのです。
楽しい!
この夏の締めくくりとして思い出に残るオペラになりそうです。
本番が楽しみでなりません。

涼しい日々も

2011-08-23 01:37:07 | Weblog
ここ何日か真夏とは思えないほどの涼しい日々が続いています。
セミの声も陰をひそめ、夜には秋の虫の声さえ聞こえてくる状態。
もっともこんな日々も今日までで明日からは真夏の暑さが戻ってくるそうですね。
残暑が厳しそうです、体調を崩さぬように気をつけないといけませんね。

軽井沢から帰ってきてからも色々な仕事に追われております。
千葉県の市原市では子供たちの為のコンサートを。
昨日は上野の文化会館でこの時期恒例の東京音楽コンクールの声楽部門本選会。
今日はNHKで秋のスペシャルドラマの音楽を録音。
明日はそのドラマの中で演じられる「蝶々夫人」の場面を撮ります。
なかなかありますね。

市原市でのコンサートは子供達と共演もありまして。
地元のブラスバンドの生徒さん達が楽器ではなく合唱で参加。
振りを付けて歌ったりと大活躍。
客席にも沢山の子供たちが来ていて賑やかでした。
未就学児童も入場可のコンサートでしたから本当に文字通りに賑やかだったのです。
たまにはこんな雰囲気のコンサートも悪くはないですね、特に夏休みですから。

しかし子供はともかくとして大人のマナーの悪さが目立ってしまったのはちょっと残念。
最前列の年配の女性。
堂々と携帯電話を出して写真を撮っていたのです。
携帯電話ですからシャッターを切るたびに大きな音がするわけです。
フラッシュも光ったりもして目立つ事ったらありません。
もうちょっと主催者側の気遣いでどうにかして欲しかったなあ。

さて昨日のコンクールは声楽部門。
ソプラノ・メゾソプラノ・テノール・バリトンから一人づつの出場。
我々も結果を予想する訳ですが。
昨日はわりと予想し易かった。
時にはこういう事もありますね。
だいたいは我々の予想と審査結果は全然違う事が多いのです。


先週は横浜でも花火大会がありました。



以前は横浜で2回の花火大会が行われておりましたが数年前からは一回だけに。
しかも打ち上げられる花火の数も減ってしまったようです。
時間もきっかり1時間。
このご時世とは言えちょっと寂しい一夜の夢となりました。




夏の避暑地

2011-08-17 00:58:43 | Weblog
土曜日と日曜日の2日間、軽井沢大賀ホールで大賀会長の追悼コンサートが行われました。
指揮はダニエル・ハーディングさん、曲はベートーベンの第九とバッハのアリア。



この季節に大賀ホールで本番をやるのは初めて。
毎年ゴールデンウイークには行ってますがお盆休みの真っ只中の軽井沢は恐ろしいほどの人の数。
人の数も車の数も犬の数も、半端ではありませんでした。
大賀ホールの周りの緑も春先とは打って変わって生き生きと繁って、心地よい日陰を作ってくれます。

関東平野の暑さから逃れられただけでも軽井沢に行った甲斐があったというもの。
日曜日の昼間こそ暑かったものの一旦木陰に入れば何とも心地よい風が吹き抜けて行く。

日曜日の5時過ぎには夕立が来てどんどんと気温が下がり寒く感じるほどに。
高原ですね、帰りたくなくなる魅力があそこにはあるようです。

ハーディングさんの第九、流石に他の指揮者では出来ないもの。
ドスンドスンと杭を打つような音楽にはせず、常に前に流れて行くものに。
しなやかで軽やかで美しい。
隅々にまで彼の意思が行き届いた音楽でした。
そしてバッハのアリア。
ビブラートも極力減らし、装飾音を多用。
早いテンポと少し音を変えたりとこちらもハーディングのバッハ。
面白い音楽でした。
他の人にはやはり真似が出来ないのでしょうね。

さて二日間のお休みがあって明日からはまたお仕事。
この暑ささえ何処かへ過ぎ去ってくれればと思います。
でも何だかこれから気温が低くなるという情報もあるんですけど、果たして?

始動

2011-08-13 00:46:08 | Weblog
夏休み?も終わってしまいました。
昨日から仕事が始まっています。

この休み中はNHKで東フィルが出演したテレビ番組が思いの外多く放送されました。
ディープピープルという番組では3人のマエストロの実験台としてベートーベンの第九を。
放送されたのは収録したうちのほんの僅かな素材のみ、いつの日か完全版などを放送してくれる事を期待しているのですが。

教育テレビ、今はEテレですが。
こちらでは2週に渡ってスクールライブという番組が放送されました。
船橋市で行われた高校生の為の番組で東フィルも参加。
若さあふれる高校生に圧倒されつつの演奏となりました。
こちらも演奏した物は全部放送されず。
ちょっと寂しいですよね。

BSでは名曲探偵アマデウス。
こちらは私は出ておりませんが指揮者とは何かなどの企画をやったそうですね。
あれ?まだ続いているのかな?
ちょっと詳しいことが解らないのですいません。

そして今日は名曲アルバム35周年記念番組が。
ブラームスの交響曲第1番をどうやって5分に収めるのか、という場面で東フィルの収録風景が放送されました。
そうなんです、ああやって毎回苦労しながら録音しているのです。

さて昨日からの軽井沢第九の練習。
大賀会長の追悼演奏会となります。
本番は2日間、もちろん大賀ホール。
真夏の大賀ホールは初めてですね。
いつもはゴールデンウィークで今回はお盆休み。
どっちにしろ凄い人なんでしょうね。
ただ情報によればこちらより全然涼しいというのが救いですね。
朝晩は20度を切るくらいの気温だそうで。
ちょっと嬉しい。

夏休みへ

2011-08-03 00:18:39 | Weblog
八月に入り私も夏休みとなりました。
次の仕事はダニエル・ハーディングさんとの軽井沢第九から。
いくら軽井沢とは言え真夏の第九はきついだろうとは思うのですが。
現在の関東地方の気温などから考えて意外と涼しいかな、などと勝手に思っている次第。
しかし演奏するのが第九、しかも指揮がハーディングさんですから涼しい顔をして演奏出来る訳も無く。
きっと汗だくだくで二日間、本番をやる事となるのでしょう。
でもハーディングさんも久しぶりですので期待してしまいます。
実を言うと、もう東フィルには来てくれないのではないかとも思っていましたので。

先月いっぱい仕事をしていた訳ですが。
最後は「アジア音楽祭」の「指揮者は作曲家」というコンサートが文京シビックホールでありました。
日本人3人、台湾から女流作曲家が一人、シンガポールから一人。
計5人がそれぞれの自作曲を指揮。
作曲家も自分の指揮で演奏できるような曲を持ってきてくれたようでして。
複雑な変拍子も少なく、こちらも演奏していて楽しくなりました。
まあ、神経は使いましたけど。
でもそれぞれの作品の個性が際立っていましたので面白い演奏会でした。

ただ日本人の作品は似たような傾向が感じられました。
基本的なテンポが非常に遅い。
躍動感はあまり無い、その代わりに感情を刺激するような音がある。
二つの作品ではソロに「笙」が使われていて、それぞれ男性と女性のソリストが何ともいえない雅な音を奏でてくれました。
あれだけむら無く長い息を使えるのが信じがたく。
日々の鍛錬の賜物であろうと、感心させられました。

そんな演奏会の前には題名のない音楽会の収録もありました。
春に続き「歌ってみましょう」の第2弾とクラシック音楽を題材にしたクイズ「耳-1グランプリ」の2本撮り。
実に楽しい収録でした。

歌ってみましょうは素人さんたちが東フィルをバックに思い切り歌を歌うという、贅沢な企画。
オペラばかりでなく千の風に乗ってやフニクリ・フニクラなどもありまして。
年齢も小学生から77歳の年配まで。
実に様々な皆さんが歌ってくれました。
本番での彼らの歌はリハーサルまでとは別人のように素晴らしく驚かされる歌声ばかり。
放送は秋です、楽しみにお待ちください。

もう1本はイントロクイズ、超ウルトライントロクイズにエンディングクイズ。
音楽間違い探しなどなど。
難問奇問に挑んだ題名おなじみの回答者の皆さんの悪戦苦闘ぶりが面白い。
収録中、オケもお客さんも抱腹絶倒。
笑い疲れた収録となりました。
こちらも秋に放送されるそうです。

などという仕事も一段落して夏休みを満喫している所です。
今日はサントリーホールでアジアフィルの本番もあったのです。
今年は参加していないこともあり聞きに行く事もしませんでしたが。
TwitterやFacebookへの書き込みをみるとなかなかの盛り上がりだそうです。
参加したかったな。


そうそう、この夏休みの最中に健康診断があるのです。
これが、難物だな。