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今回は、東野圭吾『容疑者Xの献身』を紹介します。本書は、直木賞の受賞作ということで、結構評価が高いとおもいますが、私は普通に面白いとは思いましたが、そんなに評価が高いと言うことに驚いています。私は、本書よりも白夜行のほうが好きですね。
帯に「これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。」とある。私はそのようには理解しなかった。むしろ、ストーカーのように付きまといながら、靖子を見守っているとさえ思える。靖子を見守ることを、「献身」という言葉で表しているんだろう。私なら、石神のような見守られ方ならば「きもい」と思うだろう。
本書の簡単なストーリーを述べる。靖子の元夫富樫を靖子が殺したことを偶然知った数学教師石神がアリバイ工作を考えることで完全犯罪を目指す。ある日、石神の旧友である湯川が完全犯罪に挑むことになる。完全犯罪を崩したキーワードは「思い込みによる盲点を突く」である。
結論を見てみると、やっぱり石神も靖子も同罪だと思う。靖子をかばおうとした石神に深い愛情があったとしても、やっぱり純愛だなあとは思わなかった。石神は、靖子という女性のおかげで生きがいを感じている。それはいいのだが、石神の自分勝手の思い込みに対して石神も靖子も運命共同体になってしまったという感じだ。靖子は、自ら自首をしたほうが、正当防衛が認められて罪が軽くなるんじゃないかな。私はものすごく現実主義すぎるかな???。
<参考リンク>
・著者に聞く
以下は、物理学者湯川学シリーズ
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TBありがとうございます
うーん、なるほど。読んでいると石神に感情移入してるのでなんとも思わなかったけれど何も知らない靖子たちにしたら怖かったかもしれませんね。
最後のコメント・・一緒のこと思いました。でも、それだと物語りにならないなと自分を納得させました。
こちらからもTBさせてくださいね。
トラバありがとうございました。
そうですね・・・。
私は石神さんのこと素敵だなぁと思ったのですが、靖子の観点からすると、複雑ですよね。
本にのめりこみすぎて、どうも石神さんよりの立場になっちゃいました。
こちらからもトラバさせていただきます!!
私があまりに現実を見ていたんでしょうね。確かにも物語にならないですね。
・みづき様コメントありがとうございます。
石神の立場には立てませんでしたね。実はストーカーなのではとおもいました。どうしても、靖子の立場で見てしまいますね。
それでは失礼します。
トラバありがとうございます。
なかなか厳しい見方ですねー。
確かに自ら自首をしたほうが、罪は軽くなるでしょう(笑)。
私はトリックのすごさにあ然、でした。
また、合う記事がありましたらお気軽にコメント、トラバをどうぞ。
過去分でもお受けしますよ。
私はこの本を読むまで東野圭吾の本の中で白夜行が一番好きでしたが、容疑者Xも同じぐらい気に入りました。が、確かに冷静に考えると「きもい」かも。。。ラストはitchy1976さんの意見に私も賛成です。
確かに、トリックがすごいなあとは思いました。あのトリックのすごさのおかげで、物理学者の湯川の登場となるわけですね。
・maskao様コメントありがとうございます。
確かに、われに返りすぎたから、本書の面白さにあまりのめり込むことができなかったんでしょう。決して本書の評価が悪いわけではありません。
それでは失礼します。
この本を読んで
大分時間がたってしまっていましたが
itchyさんのおかげで
思い出すことができました。
あの時は感情移入をしすぎてましたが
今 冷静になってみると
この愛も 少し歪んだものだったんですね。
私も白夜行、とても面白かったです。
あんまり、現実のことを考えたり、冷静な目で見すぎるのは小説を楽しむという点ではふさわしくないんだろうと思います。素直に、小説の世界をたのしむべきなんでしょうね。
それでも、恋愛の形としては、多少気持ち悪いなあと思いました。
これからもよろしくお願いします。