一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

九州旅行5・砂むし温泉に入る

2013-05-16 00:09:03 | 旅行記・G.W.編
2日(木)は午前7時に起きた。きょうの予定は、指宿で砂蒸し温泉に入ること、吹上浜で「砂の祭典」を楽しむことである。きのうは散々だったので、きょうはそのぶんを取り返さなければならない。
ネットカフェをチェックアウトする。きょうは「旅名人きっぷ」を使わないので、鹿児島中央駅までは歩いていった。
駅に着く。今回は旅の行程が長いので、時刻表を入手したい。しかし売店を覗く時間的余裕がなく、私は指宿までの切符を買って、指宿枕崎線の車両に乗った。
「快速なのはな」7時51分発。通勤も兼ねているのか、車内はロングシートだった。いささか旅の情緒が薄れるが、仕方ない。
8時59分、指宿(いぶすき)着。この時間に指宿まで来られれば、一日を有意義に使えそうだ。
駅向かいの鹿児島交通事務所に入り、「いぶすきネットワーク」のバスカードに、1,000円をチャージする。これで1,100円分を使えるのである。
朝の指宿市内をぶらぶら歩き、「砂むし温泉・砂楽」に向かう。「砂楽」はこのブログではお馴染みで、私はこの砂むしを楽しみに、1年間を過ごしているのだ。
受付でおカネを払い、脱衣所に入る。客はひとりかふたりいるのみだ。もちろん先客は砂浜に降りているのだろうが、私は何年か前の大混雑を経験しているだけに、この閑散ぶりはちょっと意外だった。
浴衣に着替え、砂浜に降りて所定の位置に横たわり、砂を掛けてもらう。今年の砂はちょっとぬるめだ。それでもしばらくすると、じんわりと汗をかいてきた。ここ数年の私は慢性的な運動不足で、醜く太ってしまっている。今年の汗はさぞかし毒を含んでいることだろう。
全身がホンワカと温かくなり、指先がドクドクいう。浴衣が汗で濡れているのが分かる。この砂むし温泉に入れば、さすがの中倉宏美女流二段もグッショリである。
山口恵梨子女流初段もグッショリグッショリである。
室谷由紀女流初段もグッショリグッショリグッショリである。
中井広恵女流六段もグッショリグッショリグッショリグッショリである。
約20分で砂むしから上がって、そのまま隣接の温泉(浴場)に入る。砂むし温泉はここまでがワンセットだから、汗まみれで放り出されることはない。
丹念にヒゲを剃って、温泉を出る。髪を乾かしながら鏡を見ると、アタマが一段と薄くなっているのに愕然とした。
私が使っている毛生え薬は、髪の毛を脱色させる可能性がある。しかしこの茶色は、明らかに地肌だ。なんてーアタマになっちまったんだと思う。こんな恥ずかしいアタマで、生きている価値があるのかと思う。
カラダはサッパリしているのに、私は暗澹たる気持ちで、「砂楽」を出た。
指宿駅に向かう途中に、美味いラーメンを食べさせる中華料理屋があるのだが、いまは準備中である。前回はランチタイムが終了して準備中だったし、どうもこの店とは相性が悪い。
指宿駅に戻り、今度は枕崎までの切符を買う。11時20分発。
車両はキハ40の2両編成だが、ボックス席はすべて1人以上がすわっていた。そのほとんどが旅行カバンを携行しており、私と同じ「臭い」がする。彼らの目的が、「指宿枕崎線の乗車」であることはいうまでもない。
私は横向きのシートにすわる。「次は、やまかわ」のアナウンスがある。山川は「やまがわ」と読んだはずだが、駅名を変えたのだろうか。いや、駅名は昔から「やまかわ」だったか。
山川でしばし停止。ここがJR有人駅の最南端である。駅舎と車両を写真に撮った。
11時43分発車。向かいに開聞岳が見えてきた。薩摩富士とも呼ばれるこの名峰に、私は一度だけ登山を試みたことがある。昭和63年のことである。
しかしそのときは水分を持たず、旅行バッグを提げての登山で、疲労困憊になった私は、六合目で引き返した。以後、開聞岳に登る機会は失われた。
11時53分、西大山着。ここがJR最南端の駅である。ホームにはその説明標が立ち、前方には開聞岳が見える。鉄道マニアならずとも、絶好の記念撮影場所だ。
ここは停車時間なしで発着していたが、JR九州は数年前から、3分間の停車時間を設けた。
西大山を発着する列車は上下合わせて16本。3分停車がダイヤ編成に支障を来すはずもなく、このくらいのサービスは当然であろう。
私も一枚写真を撮る。列車は定刻を1分遅れて、11時57分に発車した。
もうすぐ枕崎である。10時01分に鹿児島中央を発車した列車が12時49分に着く。約2時間50分の長旅だが、同区間をバスで行けば数百円安いうえに、所要時間は1時間40分~2時間である。これでは列車が苦戦するのもやむを得ない。
枕崎に入線した。…あああっ!? ホ、ホームに、駅舎が建っている!!
ホームに降り、駅舎を眺める。駅名板「枕崎駅」は、往時の駅名板の文字に似ている。外観は渋い焦げ茶色だ。中に入ると、枕崎に言われのあるだろう人の銅像が建っている。駅内も清潔、建立してからいくらも時間が経っていない感じだ。
枕崎駅舎は2006年に解体されてから、長いことホーム一面のみの簡素な駅だったが、これで面目を施した感じだ。JR最南端の終着駅にふさわしい、立派な駅舎であった。
昼時である。駅前にあるカツオ料理の店に入る。昨年も入った店だ。
カウンターにすわる。昨年はなかったランチメニュー「青物定食」なるものがあったので、それを頼む。刺身、青魚の天ぷら、小鉢…。ちょっと期待できそうだ。
しかし、私の席にお茶が運ばれてこない。客が来たら、まずはお茶(おひや)である。ちょっとイヤな予感がする。同じカウンターは、いまの列車に乗っていたであろう乗客でいっぱいだ。混んでいるのは確かだが…。
左隣の客に何かの定食が運ばれてきたが、「私が頼んだのが先です」といって、その定食はそのまた左の客のほうに行ってしまった。厨房も混乱しているらしい。先ほどの列車の降り返しは13時18分だが、彼はそれをかっ喰らって、それに乗って帰るのだろうか。
と、私の左の客が、「もう時間がないので」と、食事をキャンセルして帰ってしまった。
私は意外に短気だから、彼の気持ちは分からぬでもない。しかしいま店を出ても上りの列車には間に合わないから、「時間がない」は口実にも思える。この店の不手際に腹を立てたのではあるまいか。
右の客にホタテ丼が来る。おじさん、これを超早食いで平らげてしまった。しかしみんな、何を焦ってるんだろう。食事のときぐらい、落ち着いた時間を過ごせないものか。
私の「青物定食」は、まずまず美味かった。
店を出て、駅近くにあるブティック「歩揺(ほよう)」に向かう。2007年に枕崎を訪れた際、なくなった駅舎の前で呆然としていたところに、たまたま右にいたのが「歩揺」のママさんだった。
私が嘆いていると、ママさんもウンウンと聞いてくれ、私は店に招かれた。私たちは意気投合?し、それから私はほぼ毎年、「歩揺」を訪ねているのであった。
今年も店に入ると、「あら」と声がした。ママさんだった。
(つづく)
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6 コメント

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グッショリ (さわやか風太郎)
2013-05-16 01:00:45
思い出すなァ。
指宿の昨年のブログ。今回の出演者はかなり少な目。
懐具合ということでしょうか。
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少ない? (一公)
2013-05-17 00:38:39
>さわやか風太郎さん
少なかったですか? そういえば、ちょっとアッサリしてましたか?
私も、人生に疲れてきちゃったんでしょうか。
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Unknown (あるスポンサー)
2013-05-17 13:58:11
女流棋士の品位を貶める表現があるので、控えてください
返信する
Unknown (一公)
2013-05-17 14:05:00
>あるスポンサーさん
そういうわけにはいきません。
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Unknown (矢倉は毛損の攻め)
2013-05-18 12:53:23
昔、鹿児島旅行の際、指宿でレンタカー借りて西大山駅に行ったら、私の前後にレンタカー借りてた人達と鉢合わせ、
「みんな行くとこは一緒か」と心の中で苦笑いした記憶があります。
枕崎駅もカーナビに導かれたは良いが、駅舎が見当たらない内に「目的地周辺に到着しました。案内を終了します」とナビに非情の宣告をされ、必死で探しましたわ。(ドラッグストアに隠れるようにホームだけの駅があった)
駅前のカツオ料理の店はおそらく私も同じとこに行ってます。
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西大山と枕崎 (一公)
2013-05-19 01:44:03
>矢倉は毛損の攻めさん
そうですね、西大山は一度訪れたい駅ですね。いまは周辺施設も充実しているようです。
惜しむらくはその駅名。たんに「大山」駅だったら、将棋ファンももっと訪れたでしょう。
枕崎は立派な駅舎ができ、どこにも負けない駅になりました。
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