一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・船戸陽子女流二段9・マッカラン勝負第1局

2011-07-29 00:15:59 | LPSA芝浦サロン
1月17日(月)のLPSA芝浦サロン、中倉宏美女流二段との指導対局は終わったが、手合い係に船戸陽子女流二段がいるので、1局指したいところである。
駒込金曜サロンでは、会員(客)が大勢いたので手合い係も大忙しだったが、芝浦サロンのそれは幸か不幸か、片手間でもできるものである(失礼)。
船戸女流二段は風邪が治っていないようだったが、それはそれでそそられるものがあり、私も風邪が完治していなかったのだが、ついムラムラして指導対局を申し込んでしまった。
ほかに船戸女流二段と指す会員はいなかったので、1対1の対局となる。1月3日に行われた「LPSA新春将棋大会」では、船戸女流二段と本気対局の幸運に恵まれたが、それに続いてのサシの勝負となった。
私の前に、船戸女流二段がすわる。これも1対1の勝負の余得だ。船戸女流二段はほとんどスッピンだったが、それゆえゾクッとする美しさだった。
「(今年は私とも)マッカラン勝負ですか?」
船戸女流二段がいう。こちらが何もいわないのに、先方からの宣戦布告である。
たぶん船戸女流二段は、私とのマッカラン勝負は、どうでもよかった。ただ、松尾香織女流初段と昨年、マッカラン勝負を繰り広げたのが、船戸女流二段にはどうにもおもしろくなかったのだ。
「大沢さん、私のファンと言っていながら、松尾さんとだけマッカラン勝負をするなんて、私のプライドが許さないッ!」
船戸女流二段は、こんな気持ちではなかったか。
フフッ…そんな船戸女流二段がまたかわいらしい。私はもちろん快諾する。
「ああ、やりますか? じゃあ、今年12局指すとして、まあ船戸先生とはすぐに12局いくと思いますけど、私が5勝7敗だったらセーフ。4勝8敗だったら船戸先生にマッカランを進呈します」
と、遠くから棋友氏が
「ワインのほうがいいんじゃない?」
という。
「まあどっちでも、振り替え可能にしますから」
という話があって、対局開始。
2011年マッカラン勝負第1局は、私の▲2六歩からスタート。8手目、船戸女流二段が△4三銀だったので雁木に組むと思い、11手目に▲7八金と上がる。対して船戸女流二段が中飛車に振ったのに、意表を衝かれた。
「中飛車か…」
「だって▲7八金と上がったから」
一本取られたが、序盤の手順前後はいくらでも修正が利く。私は玉頭位取りに舵を取った。
対局中の船戸女流二段は、鼻をグズグズさせ、「ううん…」と声を発する。それがなんとも悩ましげで、私は盤面に集中するのに苦労した。
船戸女流二段が席を外す。ふ~っ。極限の緊張感から解放された感じだ。
船戸女流二段が戻ってくると、礼儀正しく「失礼しました」といって、再び私の前にすわった。なんだか、公式戦を指しているようだった。
将棋は船戸女流二段が穴熊に囲ったが、△6四歩と突きあげたのがどうだったか。私は▲同歩△6五歩に▲5七銀と引き(▲6五同銀右もあった)、△5三飛浮きに▲3四歩△4二角▲2二歩から桂得を確定し、優勢を意識した。
私は対居飛車穴熊は大嫌いだが、振り飛車穴熊は大歓迎である。振り穴はちっとも固いとは思わない。中盤、▲3三飛成(下の局面)としたところでは、次の▲5三歩成りが受からず、下手必勝。実戦もそのように進み、私の快勝となった。

上手・船戸女流二段:1二香、1三歩、2四歩、2五桂、4五歩、5五歩、6一飛、6二金、7一金、7三歩、7五角、8一桂、8二銀、8三歩、9一王、9二香、9三歩 持駒:銀、歩
下手・一公:1七歩、1九香、2一と、2九桂、3三竜、3七歩、4二と、4七歩、5四歩、6四歩、6五銀、6七金、7七角、7八金、8七歩、8八玉、8九桂、9五歩、9九香 持駒:銀、歩
(▲3三飛成まで)

これで幸先のいい1勝。船戸女流二段とはこれまでほぼ指し分けの戦績なので、早くもマッカラン回避の可能性が濃厚となった。
…と考えたのが、浅はかだった。
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2 コメント

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まずは1勝 (さわやか風太郎)
2011-07-29 20:23:11
おめでとうございます。
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ありがとうございます (一公)
2011-07-30 00:03:07
>さわやか風太郎さん
ありがとうございます。
でも、船戸先生は強かったです。
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