一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

最低で最高な一日(前編)

2021-03-27 00:51:17 | LPSA麹町サロンin DIS
18日(木)はいろいろあり、LPSA麹町サロンin DISで、渡部愛女流三段に教えていただけることになった。時間は午後3時から5時まで、2時間である。いつもは「愛時間」で1時間半だが、このコロナ禍で指導対局が1コマなので、その措置になった。
JR四ッ谷駅で降り、例によって小諸そばへ行く。ここの利用も久し振りだが、二枚もりはいつもの味で、美味かった。
サロンに入ったのは2時52分。先客は3人いて、私がいちばん遅かった。しかしその中に、自由人・Tod氏の姿がない。今回の来席にあたってはTod氏がキーパーソンで、当然彼氏も出席していると思った。ちょっと寂しい。
渡部女流三段に挨拶をするが、私は慢性的な運動不足で肥満がひどく、しかも頭髪もヤバイことになっている。渡部女流三段をまともに見られなかった。
ほかの3面はすでに駒が並べられ、スタンバイOKである。なんだか私が立ち遅れた形になり、そそくさと駒を並べる。
「かなりお久しぶりですね」
と、渡部女流三段。
「そうですね。大野教室以来でしょうか」
「ああ…大野教室には行ってるんですか?」
「そうですね…ときどき行っています」
渡部女流三段に指導を仰ぐのは、大野教室ではなくこのサロンが直近だったかもしれない。
ともかく駒を並べ終え、対局開始である。四者の手合いは、私が平手、私の向かい氏が平手、左手氏が角落ち、右手氏が飛車落ちだった。
ほぼ3時に、対局開始となった。

初手からの指し手。(指し手のあとの」「は、渡部女流三段がほかの将棋に移ったことを示す)「▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△6二銀」「▲2六歩△4二銀▲4八銀△3二金▲7八金△4一玉」「▲5六歩△5四歩▲6九玉△7四歩」(第1図)

初手▲7六歩に渡部女流三段は△8四歩。△3四歩だったら▲2六歩△5四歩から私の居飛車、渡部女流三段のゴキゲン中飛車になった気がする。
私は矢倉を指したくなったので▲6八銀。以下、矢倉模様となった。
15手目▲6九玉に渡部女流三段はやや早めの△7四歩。昨今は「相矢倉」が死語になりつつあり、後手の急戦が定番となっている。△7四歩はその片鱗だが、私はどう応ずるか。

第1図以下の指し手。「▲2五歩△3三銀▲3六歩△8五歩」「▲5八金(第2図)

渡部女流三段は時計周りにくるくる回って指す。渡部女流三段は横顔でも美しいと分かる。
局面。昨今は矢倉でもすぐチャンバラが始まるので、私は▲2五歩と伸ばす。△3三銀には▲3六歩とし、私も急戦の味を残した。渡部女流三段も△8五歩と伸ばし、ここは考えところだ。
以前渡部女流三段との将棋でお互い二枚銀が出たことがあったが、本局もその余地が残っている。その際は、我が右金は4九にいたほうがいい。これは植山悦行七段との指導対局で教えてもらったものである。
しかしほかの指し手はどうするのだったか。いろいろ考えているうちに分からなくなり、▲5八金とした。これで急戦調は指しにくいが、もし渡部女流三段がそう来るなら、受けて立つつもりだった。

第2図以下の指し手。△5二金」「▲6六歩△4四歩▲7九角△3一角」「▲6七金右△4三金右▲6八角△9四歩」「▲7九玉△7五歩」(第3図)

渡部女流三段も△5二金と追随し、▲6六歩△4四歩となっては、何となく持久戦の雰囲気になった。
私は▲6八角。△9四歩には構わず、▲7九玉と寄った。△7五歩に、次の手は機敏だったと思う。

第3図以下の指し手。「▲4六角△9二飛▲7五歩△同角」「▲7六銀△5三角▲8五銀(第4図)

△7五歩には▲同歩△同角▲6五歩くらいが相場だろうが、私は▲4六角と覗いてみた。
これに△7三銀なら▲7五歩△同角▲7四歩△6四銀▲6五歩で下手勝ち。このとき▲2六歩型だと△3五歩▲6四歩△3六歩でつまらない。ここで早めの▲2五歩が生きた。
本譜△7五同角に▲6五歩でなく、▲7六銀と立ったのが継続手。対して△6四角なら▲同角△同歩▲7四角(参考A図)で下手優勢。よって渡部女流三段は△5三角と引いたが、私は▲8五銀とし1歩得になった。むろん銀がソッポにいったきらいはあるが、上手から見たらこの歩を掠め取られるのは不愉快だろうと思った。


第4図以下の指し手。△4五歩」「▲3七角△3五歩」「▲同歩△同角」「▲5七銀△3六歩▲5九角△8二飛」「▲8六歩△5三角」(第5図)

渡部女流三段の△4五歩~△3五歩は当然。△3五同角に▲8八玉は△3六歩▲1五角△1四歩で角が死ぬと錯覚していたが、▲2六角とぶつける手があった。ただ、▲5七銀も堂々とした手である。
△8二飛に銀の処置が難しい。ふつうに▲7六銀でも銀は死なないと思ったが、▲5九角と引かされた手を生かして、▲8六歩と支えてみた。
△5三角に私は飛車を持って▲3八飛と指そうとしたが、それは△6四角がある。以下▲3七歩△同歩成▲同角△同角成に▲同飛でも▲同桂でも、下手がめんどうである。だがそれに代わる手が分からなかった。

第5図以下の指し手。「▲6五歩△6四歩」「▲3八飛△6五歩▲3六飛△6四角」「▲3七桂△6三銀」(第6図)

私は▲6五歩と突いたが△6四歩と突き返された。これを▲同歩は△同角でお手伝いなので、私は▲3八飛。以下△6五歩▲3六飛と歩を取りあったが、△6五の位のほうが大きい。ただ私も▲3七桂と跳ねられて、ここまでは私がよく戦っていると思った。
△6三銀はじっと力を溜めた手。ここで私が指した次の手が、どうも好手だったようだ。

(つづく)
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