遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

Biology is biology, and DNA is DNA.

2017-03-08 22:59:01 | BIONEWS
上の写真は立山で友人のO田Aさんが撮ってくれた僕。
雪積もってました。でも、ゆるゆるの雪なんでたいしたことなかったっす。んでも、寒いってのはどうもねぇ。雑菌汚染のリスクが低いので実験するには楽なんですが。
紅梅、白く 兼六園、雪景色に(北國新聞)
強い寒気 9日朝も全国的にヒエヒエ
兼六園の梅林では枝や花に雪が積もり美しかったそうです。北陸は寒い時に訪れないと損ですよー。夏はクッソ暑いだけですからね。
今日の日中は断続的に雪雲が来て雪を降らせましたが、少なくとも平野部では新たに積雪量を増やすことにはならなかったです。夕方には雨になりましたから、寒波のピークは過ぎた感じです。もちろん、寒波がすぎたあとぐらいが道路があちこち凍ってたり、中途半端に融けた雪がグジュグジュでめんどくさいのです。気をつけましょう。

5日の日曜日、クラー博士が亡くなられました。享年69歳。若い時に憧れた研究者が、お星様になってしまう年齢になってしまったのですねぇ・・・。
Amar Klar (COLD SPRING HARBOR LABORATORY)
僕はO大4回生の時、O嶋先生の研究室に入りました。出芽酵母のMating type switch、GAL系やPHO系の遺伝子発現調節システムで有名な研究室でした。それだけにクラー博士の論文は常に読まねばならない論文でした。Mating typeのサイレントカセットの研究、GAL4の研究、どの論文も無視できない。そんな存在でした。ゲノムサイレンシングを行なうsir変異群の遺伝子座を当時の技術でマップしてしまうなんて、すごいことですよ。だってsir変異は接合しなくなるんですから。
彼の業績をたどると、出芽酵母だけでなく分裂酵母、さらにマウスに至るまで遺伝解析による業績をだしています。それらどれをとっても一流。恐ろしい人です。僕自身も出芽酵母、分裂酵母、ヒト培養細胞で業績出してきましたが、わたしゃ、どれも三流で、それが故に何でもしなければいけなかっただけ。(^^;;
2000年のニューヨークタイムスの記事にあった彼の言葉を紹介しておきます。
"What's good for yeast should be good for mice, and what's good for mice should be good for men," he said. "Biology is biology, and DNA is DNA.”
記事をちゃんと読まないと前後関係が分からないですが、含蓄のあるコメントだと思います。

本日のお酒:KIRIN CLASSIC LAGER + 司牡丹 本醸造生原酒 あらばしり
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする