感染症診療の原則

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ワクチンと母子手帳 と その周辺

2013-09-06 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
legal document的な記録でないと(英語表記でないと)意味をなさない、現代の予防接種の記録。


国の長期的計画としては、マイナンバー制への接種記録のリンク、最終的には行政だけでなくマイポータルで家庭から自分で閲覧できる、ということも検討されています。

母子手帳は親が持っていることが多く(育児の記念)、親の記録から切り離した個人の健康情報、予防接種の記録としていく必要があるわけです。

引っ越しても、親が離婚してもっていってしまっても、DVを受けて住所が転々としても、災害にあって紛失してしまっても、個人の記録として担保されるような仕組みが必要です、という話が6日の予防接種の基本計画を話し合う会議でありました。


海外の予防接種担当者養成(認定)研修では記録や書類についても勉強します。(日本の勉強会はワクチンの個別の話がテーマになることが多いですが)
http://www.immunize.org/guide/aov07_documents.pdf

米国では各州のregistrationシステムは少しずつ違いますが、基本的にはデジタル化されていってますね。

国際会議では、日本のような高度技術先進国で、このような保健医療の基本的ともいえるデータが整っていないこと(それがずっと放置されていること)はたいへん驚かれます。
紙に二つ穴をあけて黒い紐でとじてるんです→ え?冗談でしょ?と。

ID Week でまた話題になるかも、ですね。

(写真:編集長がカナダのスーパー隅にある薬局で見つけたワクチン接種のサイン。薬剤師も打っていた・・)
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