ううむ。これは厚労的にはOKなんですかね。
日本では処方薬を想起するようなコマーシャルをうってはいけないことになっています。
製薬会社が広告費を払ってテレビCMを流す場合、「我が社は社会に貢献してます」というイメージ的なものか、製品を想起させない、しかし関連の動機付け(外部刺激)にしたい内容が扱われます。
万有製薬の「♪30代の脱け毛に薄毛、お医者さんに相談だ~♪」も商品名は入っていません。
ファイザー製薬が館ひろしを採用した禁煙のCMをうっていますが、「私がお医者さんです」「あなたが・・・」といいつつも錠剤、とか飲む、成功するといったことは入っていません。
もちろん、科学的な事実や把握されている疫学情報などevidenceといわれているものとずれてもいけないわけですが、
ううむ、と思ったのは、今日はじめてみたのはグラクソスミスクライン(GSK)の「しきゅうのお知らせ」。
GSKは子宮頸がんの原因となるHPVワクチンを扱っている会社。
一般市民・女性の子宮頸がんへのアウエアネスを挙げるためのものだとおもいます。
CMでは日本では商品である「ワクチン」とはいえません。
「子宮」と「至急」をかけている「しきゅうのお知らせ」。それはとてもいいとおもうんですが。
これはまずいんじゃないか?と思ったのは、すごく短いテレビスポットのなかで、子宮頸がんの原因になるHPVに女性の80%が感染する、、と受け取られるような内容です。
HPVは電話相談の中でも誤解やノイローゼにつながるような不安を抱えている人が多いので、どうとられるかな、、、と思いました。
性交開始後にHPVに感染する成人女性が多い→これは事実(詳細な数字地域や世代によって異なる)。
発がん性HPVは誰でも感染しうるありふれたウイルス→そこまでいってしまっていいのか(日本には十分な疫学データがそもそもない)
子宮頸がんにはHPVがほぼ100%関与している→そういうデータがあります。
しかし、HPVにexposeして感染する全員が子宮頸がんとの関連が指摘されるHPVに感染しているわけではありません。
3日に成育医療センターでもらったGSKのつくったチラシをみると、“発がん性HPV”に感染した人のうち1%未満とあり、日本人子宮頸がん患者からみつかる発がん性HPVの60%は16型・18型。(この割合は若年層で高くなる、という調査があります)。
チラシの副タイトルは「子宮頸がんはワクチンと検診で予防できます」。
コンドームのことはわざと落としているのかもしれませんね。
ワクチンも100%protectionではなく、コンドームも100%protectionではありません。
コンドームの継続使用によって減らせるリスクをワクチンを考えている人、接種する人達にもちゃんと説明する必要があります。
コンドーム継続使用で「70%のHPV感染予防効果あり」と発表したのはUniversity of Washington大学のチーム
Condom Use and the Risk of Genital Human Papillomavirus Infection in Young Women
http://content.nejm.org/cgi/content/full/354/25/2645
米国女性14-59歳対象の2003-2004年の調査、サンプル総数1921人で、全体の26.8%に1つの型以上のHPVが検出されました。世代でみると20-24歳が高く、調査に参加した全体でみると、ハイリスク型HPVのプレバレンスは15.2%。
6型・11型・16型・18型のプレバレンスは3.4%。
http://www.cancer.gov/cancertopics/hpv-prevalence0307
別のチラシの話としては・・・成育医療センターのワクチンセミナーの打ち合わせの時に、都内の住宅街に現在たくさんばらまかれている反対派のビラをみせてもらいました。黄色い紙に黒い文字。「注意!」という印象を与えます。
そこには、1回接種=不妊になる、と書かれています。
ここまでしゃかりきに反対するというのもすごいことです。動機はどこにあるのだろう?
日本では処方薬を想起するようなコマーシャルをうってはいけないことになっています。
製薬会社が広告費を払ってテレビCMを流す場合、「我が社は社会に貢献してます」というイメージ的なものか、製品を想起させない、しかし関連の動機付け(外部刺激)にしたい内容が扱われます。
万有製薬の「♪30代の脱け毛に薄毛、お医者さんに相談だ~♪」も商品名は入っていません。
ファイザー製薬が館ひろしを採用した禁煙のCMをうっていますが、「私がお医者さんです」「あなたが・・・」といいつつも錠剤、とか飲む、成功するといったことは入っていません。
もちろん、科学的な事実や把握されている疫学情報などevidenceといわれているものとずれてもいけないわけですが、
ううむ、と思ったのは、今日はじめてみたのはグラクソスミスクライン(GSK)の「しきゅうのお知らせ」。
GSKは子宮頸がんの原因となるHPVワクチンを扱っている会社。
一般市民・女性の子宮頸がんへのアウエアネスを挙げるためのものだとおもいます。
CMでは日本では商品である「ワクチン」とはいえません。
「子宮」と「至急」をかけている「しきゅうのお知らせ」。それはとてもいいとおもうんですが。
これはまずいんじゃないか?と思ったのは、すごく短いテレビスポットのなかで、子宮頸がんの原因になるHPVに女性の80%が感染する、、と受け取られるような内容です。
HPVは電話相談の中でも誤解やノイローゼにつながるような不安を抱えている人が多いので、どうとられるかな、、、と思いました。
性交開始後にHPVに感染する成人女性が多い→これは事実(詳細な数字地域や世代によって異なる)。
発がん性HPVは誰でも感染しうるありふれたウイルス→そこまでいってしまっていいのか(日本には十分な疫学データがそもそもない)
子宮頸がんにはHPVがほぼ100%関与している→そういうデータがあります。
しかし、HPVにexposeして感染する全員が子宮頸がんとの関連が指摘されるHPVに感染しているわけではありません。
3日に成育医療センターでもらったGSKのつくったチラシをみると、“発がん性HPV”に感染した人のうち1%未満とあり、日本人子宮頸がん患者からみつかる発がん性HPVの60%は16型・18型。(この割合は若年層で高くなる、という調査があります)。
チラシの副タイトルは「子宮頸がんはワクチンと検診で予防できます」。
コンドームのことはわざと落としているのかもしれませんね。
ワクチンも100%protectionではなく、コンドームも100%protectionではありません。
コンドームの継続使用によって減らせるリスクをワクチンを考えている人、接種する人達にもちゃんと説明する必要があります。
コンドーム継続使用で「70%のHPV感染予防効果あり」と発表したのはUniversity of Washington大学のチーム
Condom Use and the Risk of Genital Human Papillomavirus Infection in Young Women
http://content.nejm.org/cgi/content/full/354/25/2645
米国女性14-59歳対象の2003-2004年の調査、サンプル総数1921人で、全体の26.8%に1つの型以上のHPVが検出されました。世代でみると20-24歳が高く、調査に参加した全体でみると、ハイリスク型HPVのプレバレンスは15.2%。
6型・11型・16型・18型のプレバレンスは3.4%。
http://www.cancer.gov/cancertopics/hpv-prevalence0307
別のチラシの話としては・・・成育医療センターのワクチンセミナーの打ち合わせの時に、都内の住宅街に現在たくさんばらまかれている反対派のビラをみせてもらいました。黄色い紙に黒い文字。「注意!」という印象を与えます。
そこには、1回接種=不妊になる、と書かれています。
ここまでしゃかりきに反対するというのもすごいことです。動機はどこにあるのだろう?
件の講演会に参加しました。HPVワクチンに言及されていた、堺成美先生の講演は個人的には衝撃的でした。恥ずかしながら小児科の範疇で「性」についてどこまで踏み込むべきか、再考させられました。「打てばいい」ってもんじゃないのです。