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(日本郵政の作成した郵政公社時代からの簡易保険施設の売却リスト いちばん下の注記部分が「鳥取岩井・指宿簡保センターは各1万円」でまとめ売却されたもの)

街頭演説をしていて、「1万円でかんぽの宿を叩き売りをした後で、6000万円で転売。5999万円の儲けは国民共有の財産放棄ではないのか」と話すと立ち止まる人が多い。小泉・竹中構造改革で行われた「国有財産や保険料で取得した国民共有財産」の処分を、収益還元方式と言って土地・建物の実勢価格を無視して赤字の施設なら「評価ゼロ」とか「1000円」とか「1万円」で叩き売ることを正当化してきた。ところが、1万円で売却した物件が、6000万円で転売可能であれば民間企業なら背任罪に相当する。国民に対しての背信行為であり、民間企業としての営業努力を放棄していると言わざるをえない。

ところが、昨日はまた調子外れの社説が目に入ってきた。ここで取り上げるのは二度目だが、朝日新聞の社説である。この期に及んでも、日本郵政がオリックスへの一括売却手続きを進めてきたことのよき理解者でもある。「官から民へ」の呼号の下に怒濤の勢いで進んだ「公的資産の叩き売り」が、ルールを踏んで行われたかどうの検証は、新聞の役割じゃないのかなと思う。ジャーナリズムってどこへ行ったのかと聞きたい気分だ。鳩山大臣の手法は荒っぽいが、ここまで国民の共有財産が棄損していくのを「改革」だと理解して取材ひとつしてこなかった、あるいは取材してもニュース価値を認めなかった新聞の責任は重い。

ところが、この社説は、「鳩山大臣」と「日本郵政」に入札手続きの疑義について説明を尽くすように求めている。そんなぬるま湯につかったような議論は聞くに値しない。新聞記者なら取材をし、資料を取り寄せ、国民に何が起きているのかを伝える職業的義務があるのではないか。「よきにはからえ」的な官報じゃあ権力の監視など出来るわけがない。全文以下、引用させていただく。

[1月31日朝日新聞社説]

かんぽの宿売却―徹底調査と公表で道開け

 日本郵政が「かんぽの宿」のオリックス不動産への売却を一時凍結すると表明した。弁護士や公認会計士など外部の専門家による第三者委員会を設けて売却プロセスを洗い直すという。

 売却に対する鳩山総務相の「待った」は、根拠が不明確で納得できないが、日本郵政は入札が適正だったというのなら、徹底した調査と結果の公表で、それを証明するしかない。

 鳩山発言を受け、国民の間からも売却に疑問の声が出ている。その核心は、購入・建設に2400億円もかかった79施設を109億円で売るのはおかしい、という点だろう。

 たしかにこれでは大損だ。しかし、よく考えてみたい。

 バブル崩壊後、日本の地価は下がり続けている。事業用の不動産価格は事業の収益性で決まる、というのが今日では常識になっている。ところが、売却施設のうち黒字が出ているのは11だけで、全体では40億~50億円の赤字が毎年出ている。そのうえ、正規・非正規3200人の従業員の雇用継続にも努めなければならない。

 こうした条件のもとで、入札は行われた。となれば、当初の投資価格から大幅に下落するのは避けられないと思われる。しかも、地価が大きく上昇する見込みはなく、売却が遅れれば赤字がそれだけ累積する。

 では、どんな価格が適切なのか。専門家の間でも意見が分かれるだろう。だが、公開の入札を行い、いちばん有利な売却条件を落札とするのだから、それが安くても、現状での市場の判断として受け入れる以外にないのではなかろうか。「もっと高く売れる」というなら、そういう買い手を見つけて来るしかない。

 これほど巨額の損失を出すことになった責任はどこにあるのか。郵貯や簡保の客から預かったお金を、収益性を無視して施設建設に投じた放漫な官業ビジネスと、そうした施設を選挙区へ誘致してきた政治家こそ責めを負うべきだろう。この点も含め、総務相には問題の全体像を見てほしい。

 もちろん以上の議論は、入札が適正に行われたことが大前提である。談合のような不正や不適切な事務処理があったなら話は別だ。鳩山氏は昨日の国会答弁で、そのような疑義を口にした。それなら問題点を具体的に示してほしい。担当大臣なのだから、ただ「疑問あり」では済まない。

 日本郵政にも注文がある。売却が問題視されてからも、入札についての情報をきちんと出さず、疑念を膨らませる結果になった。経営姿勢が内向きになって経営情報を出し渋り、官業体質へ逆戻りしているように思える。これは経営の求心力低下にもつながっている。この機会に、民間企業としての決意を新たにしてほしい。

[引用終了]

鳩山大臣と日本郵政に注文をつけるだけではなくて、自ら事実に立脚して何が起きていたのかを検証し報道してほしいと願うばかりだ。

かんぽの宿問題は、奥が深い。規制緩和や急激なルール変更は、「インサイダー汚職」を産みやすい。なぜなら、大胆な制度設計の変更が少数の人々によって行われ、同時にビジネス参入者として早い手を打つという一人二役が可能だからだ。オリックスの宮内義彦氏が、政府の「規制改革」に関する総方針を決める位置にいて、同時に自らの会社に有利なように新分野に参入していくために他の追随を許さないほど豊富な情報を手にしていたのではないかと私は考える。

私は日本郵政に対して、「今回の入札は、入札日・時刻も決められておらず、一本競争入札ではないと認識している。企画提案方式で一定の限られた条件の競争を付して、契約締結をしていく随意契約(官庁の契約で言えば、企画随契約ではないか」と質問しているが、「公開競争入札と同類のものと考えている」という回答がきたが、さて「同類のもの」とは何と呼ぶ入札・契約なのか更なる説明を求めているところだ。

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