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今日、03年3月に閉鎖した和歌山県那智勝浦町の「グリーンピア南紀」の跡地利用をめぐり、中村詔二郎町長は1日の那智勝浦町議会特別委員会で、香港ボアオと結んだ賃貸借契約を解除することで双方が合意したと明らかにした。関西を中心として大きなニュースになっているようだが、東京のメディアはポカーンとしている。参議院では民主党提出の「年金流用禁止法案」の審議が始まっていて、年金資金の無駄遣いの典型例である「グリーンピア南紀再生利用」の破綻のニュースが流れたのだから、もっと注目してもらいたい。まさに、「年金流用禁止」について審議中の参議院厚生労働委員会で共産党小池晃議員と社民党福島みずほ議員が連続してこの点を質した。

共産党の小池晃議員は、那智勝浦町の担当課長が経過を書き留めてきたメモを明らかにして、次の部分を問題にした。「平成16年2月2日(月) 二階事務所よりTEL 町長に上京してほしい」とあって、2月3~4日と町長・(担当)課長が出張している。4日には、午前10時に二階氏、蒋氏、町長と年金資金運用基金を訪ねている。基金側は近藤理事長以下が会っていて、二階氏は「中国と日本の慣習の違いから、蒋氏から申出書、町長から受入書の交換を」と契約を促しているという点だ。小池議員は、この事態を放置してきた国や厚生労働省の責任を問うたが、舛添厚生労働大臣は「国がいちいち口を出すことはできない。これは那智勝浦町という独立した自治体の問題だ」と逃げた。

続いて、社民党の福島みずほ議員は、そもそも「グリーンピア南紀」問題は国会でたびたび追及され、5月の衆議院予算委員会で当時の安倍総理が「ただいま大臣が答弁したように報告を受けているわけでございますので、しかるべく本来の趣旨にのっとって公益性の観点から対応するように、厚生労働省の方にも努力をしていくよう指示をしたい」と答弁しているのである。福島議員は「舛添大臣、指示は受けましたか」と聞いた。舛添大臣は横を向いて答弁しようとしない。

そもそも、第1次安倍内閣が総辞職して、8月に第2次安倍内閣の厚生労働大臣となったのが舛添大臣だ。「柳澤厚生労働大臣と引き継ぎはしなかったのか」とも追及が続いたが、「もともと厚生労働省に指揮権があるのなら、私のところにまず報告が来るはずじゃないか。何にも来ていない。自治体の判断だ」と逃げ続ける。この大臣が責任を持って「年金流用」の蛇口を閉めるとは到底思えない答弁だった。来週以降、公共事業チェック議員の会でヒアリングをすることを検討し、緊迫している事態の詳しい報告をお届けしたい。


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