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昨夜から北九州に入り、今朝から大分県との境に近い豊前市で4万坪(12万平米)のミカン農園をやりながら、高速道路の建設ルートを変更すべきだと闘っている岡本栄一さんを訪ねた。全国で、高速道路建設計画に反対する運動は数多く存在したが、独自の積算で「代替案」を提示するというケースは稀だ。岡本さんは、高校生の頃からミカン農園の経営を志して、62歳になる今日まで40年以上をかけて年間出荷300トンという大規模ミカン農園を作り上げた。10年前に明らかになった東九州自動車道のルートは、なんと岡本さんの農園の真ん中を通るものだった。

 このルートは、当初予想されていた「山裾側」よりも人家の多い集落も多く分断するもので、「なぜ」という疑問が広がった。岡本さんが凄いのは、漠然と批判を述べるのではなく「高速道路の工事費積算」という難題に一人で立ち向かったことにある。岡本さんの家には、ところ狭しと「道路工費」「高速道路」にかかわる雑誌や専門書が置かれている。これを読み抜いて、工事事務所に何度も顔を出しながら「積算技術」を身につけていった。
この先は、『週刊朝日』の次号で詳しく報告することにする。

 そして、久しぶりにTV収録へと向かう。『連立を禁止し、民主党だけの内閣にします』という太田総理のマニフェストに対する討論だ。逆説的に「連立政治」の意義と難しさについて率直に意見を述べようと思う。鳩山新政権のスタートは、大きな「政権交代」への期待と共に始まった。メディアも、世論も大きく応援してくれたと思う。しかし、そろそろ先送りすることが出来ないテーマが控えている。日米関係しかり、公共事業削減と雇用創出しかり、「政治決断」の時期が近づいている。自民党が長年にわたって構築してきた体制を、数カ月でがらりと変えるのは難しい点もあるが、とても大切なタイミングだと思う。

昨日の朝日新聞の朝刊1面に、「国の電子政府申請 非効率」という記事が大きく出ている。私が「総務省顧問」としてテーマとしている仕事とぴったり一致したので、ようやくこうした議論が政治の俎上に載ってきたことを、まずは歓迎したい。

私が調べたところでは、平成21年度の「情報システム関係予算」は政府機関全体で、6294億円にのぼっている。内訳はシステム整備費が1626億円に対して、運用経費が4668億円である。3年ほど前、私が内閣府や総務省の関係者を呼んで、「政府全体のIT経費はいくらかかっているのか」と聞いた時には、「各省庁の予算のさまざまな費目に入っていることから、政府全体で把握するのは難しいんです」という応答だったことを思い出すが、ずっと以前から集計は出しているとのことだ。この件については、後日詳しくふれたい。


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