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2月6日(金)に衆議院予算委員会で行った「かんぽの宿一括売却問題」をめぐる質問の反響が少なからずあり、いくつかの番組でインタビューに答えた。この問題について新聞論説子などは「入札は公正に行なわれていた」ということを前提としていたが、「一般競争入札ではありません」(衆議院予算委員会・日本郵政西川社長)との証言で根本からの修正を迫られることになった。国などの契約で「競争入札」と呼べば、「一般競争入札」のことを指す。「一般競争入札」でなければどんな取引だったのか。

会計検査院は国の予算執行については、会計法などで適正かどうかを見ていく。会計検査院の検査対象である日本郵政は、同社が総務省に届け出た「規定」にのっとって契約手続きが行われたのかどうかをチェックする。そこで、私は日本郵政から「規定」を提出してもらった。日本郵政が総務相に届け出ている内部規定の「契約」の欄には、「一般競争入札」「指名競争入札」「随意契約」の3種類しかない。この三類型のうち、どれを採用したんだという私の質問に対して、西川社長は「競争入札と企画提案の複合だった」と述べている。断っておくが、「規定」には複合型などは存在しない。事実上の随意契約だったことを認める答弁だった。

 そして、先週の予算委員会では麻生総理の「私は郵政民営化に反対だったんですよ」という発言(本音)が飛び出した。「その時の担当大臣は竹中さんですから」というのも忘れなかった。今回の鳩山邦夫総務大臣の「オリックス一括譲渡」にストップをかけるという行為も、麻生総理の了承も得ていると言われている。野党の国民新党支持に流れている「郵政票」を取り戻すためとの解説もあるが、ことはそう簡単ではない。なぜなら、野党多数の参議院の下で、麻生政権の基盤となっているのは衆議院における3分の2を超える巨大与党である。そもそも、この巨大与党を形成する議席の由来は「郵政選挙」なのである。

本当に「郵政民営化見直し」をしようというなら、衆議院での3分の2の「再議決」という伝家の宝刀を使いながら政権を維持していることと正面から矛盾してくる。民主党と国民新党と社民党の「疑惑追及プロジェクト」も結成されて、予算委員会の中盤で、野党は総力をあげて何が起きていたのかを究明する。一方で、鳩山大臣もまた日本郵政に資料提出を求めている。西川社長も、観念して全資料を提出するしかないだろう。

日本郵政がメリルリンチに支払ったアドバイザリー料が1億2千万円にのぼったことも、民主党の原口一博議員の追及で明らかになった。1月1000万円で昨年2月から今年の1月まで支払ったのだという。かたや1万円で「かんぽの宿」を売却しておいて、無軌道な契約手続きの水先案内人には1億2千万円。どちらも、国民がコツコツと貯蓄をしたり、簡易保険に加入した集積と郵便局で営々と働いてきた人たちの汗の結晶だ。気前よく、ホイホイと巨額のお金が動いている。しかも、「かんぽの宿一括売却」は、日本郵政が持っている不動産資産から見れば、まだまだ序の口にすぎない。各都道府県の県庁所在地の郵便局本局の庁舎はいずれも一等地にある。不動産・デベロッパー的視点で見れば、「宝の山」なのである。

「かんぽの宿が赤字だから、早く処理しないと大変だ」などと日本郵政の広報のようなことを書いている新聞人に言いたい。調査報道はどこへ行ってしまったのか。国民の知る権利を保証するのがジャーナリズムではないのか。たしかに「かんぽの宿一括売却問題」は先週末から話題になってきた。しかし、いまだに新聞ジャーナリズムが新たな「事実」「構図」「背景」を浮き彫りにした報道は始まっていない。総務省や日本郵政が次にどう出るかを待って網を張っているだけだと、新聞記事はすべて同じ素材・内容になる。ぜひとも、「郵政民営化の真相」を私たち国会での議論の場に提供してほしい。切に願うばかりだ。

 


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