藤本由香里さんと打ち合わせ90分。
今日は、午前中から森原秀樹東京選挙区候補と握手しての写真撮影を行なった。屋上で、風にあおられてポーズをとっていたが生憎の雨。まだ、4月寒波は抜けきっていないらしくて肌寒いが、カメラマンの腕もよくて、いい写真になったかなと満足しつつ、藤本由香里さんとの打ち合わせの場に向かった。
3月中旬、都議会を舞台に行なわれた記者会見や、会議室での緊急集会の発火点は藤本さんのツイッターだったと聞く。「児童買春・児童ポルノ禁止法案」をめぐる議論が本質的に重要であっても、なかなか新聞・テレビが取り上げなかったということを経験しているので、「マンガ・アニメに登場する『非実在青少年』の性表現規制」というテーマが大きく知られるようになったことに驚いたという話をした。
「先月から何度もこの問題での『対決討論』がテレビやラジオなどで企画されたけれど、いずれも「規制派」の論客の都合がつかないとのことで企画自体がお流れになったものが多いと藤本さんは言う。なるほど、先日私が出演したTBSラジオもそうだったよね。15~6人にあたったが、いずれの「規制派」の人たちもからも断られたとのことだった。開かれた議論で疑問点を洗い出すというのがメディアと議会の機能であり、民主主義のルールだと思う。
国会で私がこだわった論点はふたつ。児童ポルノや性的搾取における「実在青少年」の被害は救済すべきだが、客観的な事実としてその被害者が存在しているかどうかの見極めも大事だ。ハダカンボの幼児の水浴びの写真、あるいは国会でも話題にしたベストセラーになった『Santa Fe』などを本箱に持っているからと言って、「単純所持罪」が適用出来るというフレームは、過剰規制ではないか。そのことによって、どんな被害事実を回復しようとしているのかが定かでない。
議論をしていくと「所持の目的が問題ですね」という話になる。つまり「自己の性欲を満たす目的」などいかがわしい意図を持って所持していたかどうかが「犯罪」か「日常」かの分水嶺になるとのことだ。しかし、心の中で何を考えようとも、外側に表出する実際の世界で犯罪行為が行なわれない限り、処罰対象にならないという戦後の刑法の大原則はどこへ行ってしまうのだろう。しかも「内面のあり方」が処罰か非処罰の分かれ目になると言えば、捜査は自白に頼ることになる。「内心の自由」に大きく関わる問題だ。
東京都青少年条例は、6月議会で再審議される。この条例が継続審議になったのも40数年ぶりということらしいが、議論がしっかり積み上げられてよい結論が出るだろうか。少なくとも3月段階の条例は「改正」されたものが提出されてくることは予想出来るが、問題はこの東京都条例が一種の「精神運動」を呼びかけていることだ。どこが問題か、その点を藤本さんと24日午後5時30分開始のシンポジウムで議論を深めることとする。
「どうする、表現規制。民主主義の使い方」
日時:4月24日(土)17:30~20:00
場所:東京中央日本語学院(代々木駅下車2分)
資料代:500円
ゲスト:藤本由香里(明治大学国際日本学部准教授)
:保坂のぶと
主催 4・24実行委員会 協力 コンテンツ文化研究会
連絡先 保坂のぶと事務所
そして、表現規制関係では札幌でもイベント開催が決まった。
保坂のぶと連続講演会(1)
「表現規制」と「表現・内心の自由」を考える
5月13日(木)18時30分~20時30分
札幌市民ホール2階(第2会議室)
参加費500円(学生300円)
問い合わせ ピースカフェ http://peacecafe.greenwebs.net
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