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 参議院選挙後に企画した保坂のぶとフォーラは、10月9日、東京四ツ谷のプラザエフで激しい雨にもかかわらず百人を超える参加者を得て開催された。忙しい中を駆けつけてくれた早野透さんと岡本厚さんには心から感謝したい。政権交代からの1年を全方位的に検証しよをという試みだった。『政治はこれからどこへ向かうのか』と題して、「参議院選挙」「民主党代表選挙」「尖閣列島中国船衝突問題」「検察審査会による小沢氏強制起訴」と早いテンポで現実に起きていることを追いかけた。これからの一歩をどう踏み出すべきかを語る手前で「時間切れ」となったが、後ずさりしつつある政治の責任の一端をきちんと自覚しながら議論していきたい。

 第2回は、ジャーナリストの神保哲生さんを招いて議論を続ける。神保さんは日本で初めてのビデオジャーナリストだ。ビデオカメラが小型化したために、取材・編集・報告をフリーランスで行なうことが可能となり、数々のテレビニュースでのレポートを始めた草分けの人。一方、インターネットで番組制作を続けるビデオニュース・ドットコムを設立、ネットメディアを開拓してきた。記者クラブの壁や、新聞社がテレビ局を系列化しているクロスオーナーシップの問題点にも早くから言及していて、メディアとネットの関係を最前線で感じている人だ。
 
第2回のテーマは『「政治の言葉」をどう伝えるか』とした。マスメディアとインターネットの間に漂流する「政治言語」をもう一度洗い出してみようという試みだ。街頭演説やチラシ、新聞と政治の仕事は「言葉」抜きには成立しない。しかし、その言葉が魂を失い、中空に漂うばかりでは何の実りももたらさない。おそらく、「政権交代」という言葉も思いっきりくたびれた状況にある。

 政治は全体である。営々とした終わりのない努力と細かい仕事の積み上げである。政権交代後の政治が手をつけたこと、その途上にあるもの、そしてお手上げ状態になっているものなど混在した状況にある。世論調査政治とも呼ばれる激しいアップダウンが政治を揺さぶる。集中的なメディアの報道が、意図的な方向づけをしていくことと選挙結果は直に結びついている。

 インターネット上の情報交換と既存のメディアの繰り返す情報の落差も大きい。
私もまた、ブログやツイッターを使って、「東京都青少年条例」など多くの人が関心を寄せる「表現規制」問題に取り組んできた。それでも、「政治の言葉」は既存のメディアとネットの間をさまよい、人々の意見や方向感覚と噛み合わないでいる。「政治の言葉」は永田町でしか通じない業界用語であってはならないはずだ。
 
語りづらいが、「政治の言葉」を改めなくては、政治の再生はないと私は考えている。やや遠回りかもしれないが、そこをしっかり議論してみたい。


第2回保坂のぶとフォーラム

「政治の言葉」をどう伝えるか マスメディアとインターネットの間に

神保哲生(ジャーナリスト)×保坂のぶと

12月11日(土)午後5時~8時まで

東京中央日本語学院(〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-30-3)

参加費 1000円 (30歳以下65歳以上500円)



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