新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

未帰還兵

2015年08月14日 16時27分58秒 | 写真俳句・エッセー

 八月は心が波立つ月であり、鎮魂の月でもある。

 ヒロシマ、ナガサキの原爆の日であり、十五日はポツダム宣言を受諾し、敗戦を世界に宣言した日であった。

 まったくひどい戦争をしたもんだ。

 当時小学五年生だった私は、否も応もなく、歴とした軍国少年だった。

 「しっかり勉強して、特攻隊に入るんだ!」と、イノチガケで思っていた。教育とは恐ろしいものだ。

 あれから70年が経った。

 瓦礫の中での食糧難時代は、空きっ腹を抱えて、親たちの背中見て育った。

 「安保改定反対」の頃は、よく理解もせずに、デモ行進に参加していた。タダで貰えるお弁当に魅力があった。

 東京オリンピック以降の高度成長時代は、厭も応もなく、産業戦士の一員だった。

 今は一介の高齢者。

 先の戦争では叔父二人が戦死した。遺骨は帰って来なかったそうだ。

 その娘たち(つまり、私の従妹たち)は、孫たちに囲まれ、静かな余生を送っている。

 憲法九条を堅持すれば、国を守れると思っている人たちがいる。

 果たしてそうなのだろうか?

 明日はまた、八月十五日がやってくる。

   八月や未帰還兵に叔父ふたり   ひよどり

 

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再開します

2015年07月29日 17時12分16秒 | 写真俳句・エッセー

 健康上に若干の問題があったので、しばらく休んでしまいました。

 食道ガンでした。二度の手術を経て、現在のところ、体調は戻りつつあります。

 体重は7㎏減少。すでに半分ほど戻りました。せっかく減った体重なのですから、ここらあたりで定着させたい気分です。

 今や国会の議論は狂乱状態。いや、空論状態かもしれません。

 安保法制、新国立競技場、参議院の公選法改正など、とんと気に入りませぬ。

 「九条を守れ!」とか「徴兵制反対!」とか、反対派の論議は情緒的でヒステリー症状。反対のための反対としか見えぬ。

 しかし、政府の論議は極めて稚拙。まともに論戦をしようと思っているのだろうか。

 現在の逼迫した国際情勢の中、現状のままで国の存立は可能なのか?

 分かりやすくその論議をしてほしい。

 「学者グループ」とか「文化人グループ」とかが、集会を開いたり抗議でもをしたり。まさに醜い「権威主義」。

 国立競技場問題では、「総無責任体制」を露呈した。なにしろ、誰が責任者が分からないのだから呆れたものだ。

 今日になって、文科省の誰かを更迭したようだが、果たしてそんなことでいいのか?

 参議院の「公選法改正」は、あまりにも中途半端。長いこと議論していたはずなのに、こんなことでお茶を濁すらしい。

 自分たちのことなのに、自分の首がかかるので、決められないのだネ。

   終わりなき空論に倦み百日紅    ひよどり

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風光る

2015年05月01日 16時41分40秒 | 写真俳句・エッセー

 あっと言う間に、今日から五月だ。

 四月は寒暖の差の大きさに振り回された。

 寒がりの私にとって、なんとも気分の落ち着けない日々であった。風邪もひかずに、よくも頑張ったもの。

 下旬に入ってからの四月は、一気に夏日が続いた。今年の天候はわがままだ。

 安倍首相は大忙しの日程。病弱の人かと思っていたが、今やまるで別人。

 我が国の将来を左右する事柄を、どんどんと進めている。危なっかしいとも思うが、自尊自衛のための残された手段なのか。

 国民のひとり一人も、我がこととして考えるべき時だ。政治家や運動家にのみ任せていいはずはない。

 それにしても、わが身を襲う病気の多さよ!

 かなり呆れ果てています。

    病多きこの身口惜し風光る   ひよどり

 腑甲斐ないと思うが、不行跡のむくいなのであれば、甘受せざるを得ない。

 久しぶりにジャズを聴いています。

 スイングジャズ、モダンジャズ………。まさに青春でした。

 

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荒梅雨

2014年06月08日 19時20分01秒 | 写真俳句・エッセー

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  今年の夏は、エルニーニョ現象の影響で、冷夏になると聞かされていた。

  ところが、5月なかばから、猛暑日が続いていた。

  暑さに体が追いつかず、熱中症患者が多発したようだ。

  テレビでは、気象予報士がいろいろと言い訳めいた解説をしてくれていた。

  しかし、梅雨の入りは例年より早く、しかもそのせいか、気温はかなり下がった。

  私のような寒がりは、またぞろ長袖シャツを持ち出す騒ぎ。情けない話である。

  荒梅雨や指に馴染みの削除キー 鵯 一平

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微熱の子

2014年03月02日 16時49分04秒 | 写真俳句・エッセー

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  ソチオリンピックが終わったとたん、まだパラリンピックが始まっていないのにウクライナで騒動が起こった。

  かくも人間の世界は生臭い。

  ロシアが軍事介入をしそうな雰囲気だ。

  なにしろ国連がまったく機能しない。

  あんな偉そうなことを言っていた国連事務総長の声が聞こえない。

  アメリカ、EU、ロシアがまともに絡んで来ているので、何も言えぬのか。

  やっぱり国連は不要だ。

  まんさくが咲いている。妙な花だが、なんとも気になる。

   まんさくや耳たぶ赤き微熱の子   一平

 

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