湯めぐり四方山話 & 和の音

湯めぐりは 人・風物との出会い

「みしま温泉」 玖珠温泉

2016-01-10 | 大分の温泉
「え~!!こんなに美しいのにすっぴんかよ~!!」
「長いことスッピンの快適さから抜けられないので、どうしよう!」のお湯といえば

「名勝みしま公園の近くにある極上湯」 
玖珠「みしま温泉」は、久留島藩城下町の森町「名勝みしま公園」の近くにある。
温泉街と温泉街の間に ぽつんと離れてある木造一軒屋。

周りは田んぼで、大きな黄色い温泉タンクを目印に進むと「みしま温泉」の立看板がある。

着くと、建物前のベンチで湯上りの女性が二人涼んでいて、爽やかな挨拶してくれた。
我々も会釈をし、ふっと横をみると、そこに小さな玄関があった。 

田舎の実家にでも帰ったような懐かしい「ガラス引き戸玄関」を開けると
小さな受付があり女性がおられた。

左側には畳敷きの小さい休憩室があり、
窓から一面に、田植えを終わったばかりの涼しそうな水田が見えた。

それは、子どもの頃よく見た夕方の田舎の風景だった。
懐かしくて心がほっと安らいだ。

夕方の六時半から約一時間入浴した。
露天風呂に二人ほど先客があったが、内湯には誰もいなかった。

浴槽から洗い場に静かに湯が掛け流されていた。
この湯は百パーセントの源泉湯らしい。
地下700mから湧き出る46~47℃の単純泉で、
夏季はタンクに一度上げてから浴槽に掛け流し
冬季は源泉直結し掛け流して適温調整をしているという。

湯は少し黄色系で掛け流し口が成分で変色している。
かえるの置物がある湯口には、コップが用意され飲泉もできる。
 
ゆっくりと内湯に入っていたら、露天風呂から先ほどの二人が戻ってきた。

一人の女性はこの湯に入るようになり、一切化粧をしなくなったと言う。

「え~!!こんなに美しいのにすっぴんかよ~!!」

彼女は、御主人を若くに急病で亡くされ、
学費がかかる二人の息子を抱えて途方にくれた時期があったらしい。

その頃、近くに「みしま温泉」ができたので入浴すると、
とても清々しい湯で、今までのふさぎ込んでいた気持ちがすっかり晴れ元気になったという。

以来この湯に入ることが無上の幸せになり、
今やお子さん二人は成人し、来年には下の息子さんも結婚するらしい。

彼女の今の悩みは
「結婚式の時くらい化粧して出てよ!」
「世間の女性は化粧をみんなするの!全くしないのはお母さんだけ!」と
息子さんに言われていて、

「長いこと温泉効能に頼って化粧をしてない。
        スッピンの快適さから抜けられないので、どうしよう!」だって~??

この女性のスッピン笑顔に魅了されていたら 
「みしま温泉」を出るときには あたりはすっかり夕刻になっていた。

大分県で出会う女性は やたらに肌の若いスッピン美人が多いが・・
これは 日々温泉とともに生きている証か??

★「みしま温泉」玖珠温泉 温泉データー★
(住所)    大分県玖珠郡玖珠町大字森806−606
(tel)    0973-72-2932  
(入浴時間)  11:00~22:00
(休館日)    無休  
(入浴料)    入浴料 大人250円  小人(3~12歳)200円  3才以下は無料  
     ・貸切内風呂(要予約)     1時間1000円
     ・休憩付貸切内風呂(要予約)  2時間3000円...   
(泉質)    単純温泉
(源泉の温度) 46~47℃     
(効能)    神経痛、関節痛、冷え性、慢性皮膚炎等によい。
(駐車場)    第一・第二駐車場あり
       ・施設の前に4,5台はおける
       ・建物の近くに30台くらいおける広い駐車場
(交通アクセス)    JR久大本線豊後森駅からタクシーで5分     
            大分自動車道ICから国道387号を耶馬渓方面へ約3km

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