お寺さんぽ Ver.03

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河童狛犬 (常堅寺・岩手県遠野市)

2008年08月21日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は岩手県遠野市は「常堅寺(じょうけんじ)」と共に、そちらに鎮座する「河童狛犬」についてです。

えー、いきなり始めます。

延徳二年(1490)
日本は室町時代の末期頃でした。
「北条早雲」が伊豆へ攻め込んだのが明応二年(1493)ですから、ちょうど戦国時代との境目付近ですね。

遠野郷は曹洞宗十二寺の筆頭「大原弾正勝行」、そして「大聞秀宗(だいもん・しゅうすう)」禅師の開山にて「蓮峰山・常堅寺」が建立されました。

もともとは安倍氏の菩提寺とも言われておりましたが、先の大原城主「大原勝行」が付近を領した際に整備したのが、こちらの「常堅寺」なのです。
山門の仁王像はもともと市内の「妙泉寺」にあったものを移したもの。
カクカクでロボットちっく(笑)

さてはて、このお寺のすぐ隣には「河童っぱ~るんぱっぱ、な民話の里「遠野」 (岩手県遠野市)」の際にも紹介しました、「カッパ渕」という河童の住まう小川かあるんです。
あ、信じてないでしょ?
…いやいや、本当に”いる”んですよ、そこの方。

その昔。
川へ馬を冷やしにきた子がふと目を離した隙に、いつしか現れた「河童」は馬を川へ引き込まんといたずらをしたのです。
しかし、親の助けも借りたその子らによって、逆に厩まで引きずられてしまうのでした。
捕まってしまったものの助けられ、いたずらを許された「河童」はそのお礼(お詫び?)に母子の守り神となったのです。



「常堅寺」が火災となった折には、頭の皿より水を吹き出させてこれを消しとめたというこの河童。
こちらの「河童狛犬(かっぱ・こまいぬ)」こそが、その河童であり、今も付近を守っているというのでした。

…と、まぁそんな訳で今回メインの「河童狛犬」がそちらです。
ほら、ちゃんと頭部分に凹みがあるでしょう?



あまりいないかもしれませんが、河童好きな方、狛犬好きな方はぜひ間近でご覧下さいませ。
なお、調べたら愛媛県は「若宮神社」にもあるそうです。
そちらの写真では、より河童ちっくでしたよー。


[住所]
 蓮峰山・常堅寺 遠野市土淵町土淵7-50 
★駅からバスで30分くらい。

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※やっぱり「河童」と言えば「水木しげる」センセでしょう。


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