母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

冬山

2018年12月18日 | ふるさと
山ぐにの 荒ぶる
白き嶺嶺は
朝空の根
大空の林

銀色に輝くとき
人は大いなる者に出会う
畏れ
踊る心を抑えなだめて

音消えた新しい朝
山鳴りも絶えた静寂の時
山々は
疲れ果てた者たちに安らぎ与え
やさしき思いを込め
繰り返す暮らしにわき上がる酸素の泡を送り
この世にある自然の全てを抱く

山ぐにの 荒ぶる
白き嶺嶺は
朝空の根
大空の林
毘沙門の太刀
吉祥の瞳居ます処