グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

メイキング・オブ・オンラインツアー その5

2022年02月01日 | ツアー
オンラインツアー裏話シリーズの4回目は、椿の炭のお話でした。
今回はいよいよ、椿の「花」のお話です。


元町の藤井工房さんから

と瞬間移動してやってきたのはここ。

自らを「花咲爺さん」と呼び、自分の子どものように椿に愛情を注ぐ山下さんが営む「椿花ガーデン」です。

「1年中椿を楽しんでもらいたい」と夏に咲く椿を受粉させるところから育てたり、早咲きの椿を育てたりしている山下さん。

(右の花は9月に開花していた夏咲きの椿)

地面には、「椿が根を伸ばした時に栄養をしっかりGETできるように」と穴を掘って、掃き集めた花や葉、枝などを入れて、「森の土」に近い状態を作りあげています。(椿、嬉しいだろうな〜)


園内には、こんなゴージャスな椿も!(地面に落ちた椿が絨毯みたいですね😊)

この他にも、様々な色や形の椿があります。それは、椿が同じ木の花粉ではタネを作らず、他の木の花粉とタネを作る確率が高い植物だからのようです。

江戸時代に日本を訪れたシーボルトが、野生の椿の姿形が地域によって異なる様子を見て、「無数の品種を作り出す自由がある」と語ったというのは、今回のオンラインツアーのために調べて、初めて知ったことでした。

同じ枝に突然違う色の花が出てきたり(枝変わり)、五島列島の福江島では炭焼きの人が花弁の縁が白いヤブツバキを見つけたり(五島列島、日本ジオパーク認定、おめでとうございます)

このような性質ゆえに、人の手によって様々な色や形が作られ、今では世界に4万種類の色や形があるのだそうです!

なんと、椿花ガーデン生まれで、まだ名前もついていない花もありました!

咲いている姿は、こんな感じ。

すぐ隣に別の木があって、計画的に植えられたものでないことが、わかります😊

山下さんは、園内で自然に落下したタネからの芽生えは、抜かずに花が咲くまで大事に育てるのだそうです。

まだ蕾もついていない小さな木が、スクスク育っていました。
まだ見ぬ花を楽しみに、成長を見守る。咲いた時は、きっと嬉しいでしょうね😊

華やかで変化に富む花たちが多くの人に愛されて、伊豆大島では約2ヶ月に及ぶ「椿まつり」が67年間も続いてきました。

島内には国際優秀椿園が3つもあって、そのうちの一つは大島高校。花の手入れをしたり、商品開発をしたり、ガイドをしたりして高校生たちが頑張っています!

本当はオンラインツアーの中で、もっと「人」の活動を伝えたかったけれど、話があちらこちらに飛ぶと何を言いたいのかわからなくなってしまうため、そこは残念ながらカット💦
いつか別の機会に、まとめてみたいです。

さてさて、次回は三原山の溶岩地帯に生きるヤブツバキのお話です〜😊

(かな)
コメント
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