A Challenge To Fate

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ヒカシュー/アーバンギャルド@渋谷La.mama 2012.5.2 (wed)

2012年05月04日 02時06分38秒 | 素晴らしき変態音楽


SHIBUYA-La.mama 30th Anniversary『道玄坂異種格闘技戦 vol.33』ヒカシュー/アーバンギャルド
”トラウマテクノポップバンド”を標榜するアーバンギャルドのメンバーにとっては、1980年代初頭P-Model、プラスチックスと共に”テクノ御三家”と呼ばれたヒカシューとの初対バンはまさに夢の実現といったところだろう。ラママという比較的小さなライヴハウスで両バンドの共演が観られるとは滅多に無い貴重な機会である。ラママでのオールスタンディングは初めてだったが、詰めかけた10~20代の水玉模様やセーラー服にツインテールのアーバンギャルたちも初めて生で観るヒカシューにワクワクしている様子が賑やかなおしゃべりから伺える。

ラママは去年の5月の「ジョン・ゾーンズ・コブラ東京作戦」以来だけらちょうど1年ぶり。コブラもプロンプター(指揮者)が巻上公一さんだった。ヒカシューは2008年5月クラブクアトロでの灰野さんとの共演以来だから4年ぶり。全てゴールデンウィークというのも不思議な縁だ。

最初にアーバンギャルド。会場中に赤い水玉の旗が乱舞する。ロフトより小さいライヴハウスで至近距離から観れたのでいつも以上に演奏の激しさと天馬氏の破天荒なパフォーマンス、よこたんのクール・ビューティーな魅力がひしひしと伝わってくる。曲も最近演奏していないインディーズ時代のアルバム収録曲が多かった。天馬氏は客席に乱入してファンの女の子たちにモミクチャにされていた。「中学生の時に再発CDを聴いて以来ヒカシューの大ファンだった」と語る天馬氏はリハで観た巻上さんが30年前から全く歳を取っていないこと、および相変わらず奇想天外な歌を聴かせることに大いに感銘を受けたとMC。巻上さんの物真似をしてファンを笑わせる。ヒカシューの代表曲「20世紀の終わりに」を演奏。彼らは戸川純ちゃんとの共演のときは「玉姫様」をカヴァーするなど、先輩ミュージシャンへのリスペクトを忘れない。アーバンギャルドのファンは純ちゃんやヒカシューといった自分たちの親の世代の伝説的なアーティストの演奏を体験出来るから羨ましい。



普通の対バン・イベントだとセット・チェンジに合わせてファンの大移動があるのだが、1時間強のステージが終わってもアーバンギャルたちは前列に佇んだまま動こうとしない。ヒカシューのメンバーがステージ・セッティングするのを興味深そうに眺めている。

まったくスター然としたところが無い自然体のヒカシューの5人はフリージャズ風の即興演奏でスタート。巻上さんはテルミン、トランペット、尺八をプレイ。先ほど天馬氏が真似した♪!"#$%&'()0=~^ox\?><.Tx$(&"#=H+*@k_?♪というヴォーカリゼーション(どんなものかは動画を参照のこと)を披露、観客を大いに沸かせる。彼らにとってこの日のライヴは新作CD『うらごえ』発売記念ツアーの一環でもあり、新曲中心の選曲。数々のメンバーチェンジを経てきた彼らだが、ベテラン揃いの演奏ははっきり言って格が違う。30年以上に亘って培ってきた異能ロックの権化はもはやテクノもフリージャズもアヴァンギャルドも冗談音楽も超越した次元に達していると言っていい。巻上さんの堂々とした変態ぶりと、唯一のオリジナル・メンバーであるギターの三田超人(みたフリーマン/デビュー当時は海琳正道と名乗っていた)さんの飄々としたおトボケ・トークが面白い。かなり高度なテクニックに裏打ちされた肝いりのファンも唸らせる演奏だが、アーバンギャルたちは踊って笑って大いに楽しんでいる様子。アンコールでは天馬氏と”ヒカシューをイメージして”お団子ヘアー&オレンジのワンピースにしたよこたんを加え、デビュー・アルバム収録の「レトリックス&ロジックス」を演奏、大盛り上がり大会で終演。のべ3時間に亘る至福のイベントだった。





ヒカシューは
お釈迦様かな
イエスかな

6月20日にアーバンギャルドのニュー・シングル「病めるアイドル」が発売になる。カップリング曲「萌えてろよ」には人気アイドル・グループ、ぱすぽ☆が参加。同時にDVD+CD「アーバンギャルドのSHIBUYA-AXは、病気。」もリリース決定。さらにその日は渋谷クラブクアトロにて「病めるアイドルを探せ!ツアー」東京公演も開催!6月20日はアーバンギャルド祭りだね!
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