知り合いに薦められて読んでみた、大学受験の参考書。私が受験したときにはこんな本はなかった。山川の教科書+用語集、後は私は旺文社の参考書だった。高校の同級生のKてつ君は先生が薦めてくれた中公文庫の世界の歴史を読破して「なんか分かった気がする」とほざいて、私を驚愕させた。なぜなら私も面白く読んだが、何一つ記憶に残っていなかったからだ。後に彼が出版関係の仕事に就いたことも何か関係があるのだろうか。
さて青木の世界史実況中継。河合塾での講義を口語調でそのまま本にしているのだ。だから尋常でないほど読みやすい。すらすら読めるし面白い。最近の受験生はこんなに楽しやがってるのかと軽い怒りを覚えた。まあ青木先生の軽い左寄り思想がパリ・コミューンの説明のときなどに炸裂しないわけではないが、しかし平坦すぎる説明よりもインパクトがあるほうが頭に残る。文語と口語でこんなに違うとは。難点があるとすれば、口語なので全5巻になってしまうこと。でもあれだけ読みやすくて記憶に残るなら仕方ないだろう。
「もう一度読む山川世界史」が売れているそうなので、前に書店で手に取ったときは山川の教科書とどう違うかワカランと思ったのだが、再度手にとってみた。すると、教科書のアプローチとは違う、試験に出るからここ覚えておけ的アプローチの真逆アプローチでいいなあと思った。
つい先日地下鉄に乗っていたら、ドラマ「とめはねっ」の書道部の背の高い口の悪い女の子に似た(つまり私好み)女性が私の隣に座った。顔が好みと言っても、全身からギャルっぽい感じがしている。しかし彼女が鞄からだして読み始めたのはなんと「もう一度読む山川世界史」だった。こういう瞬間が私はとても弱い。ギャップというやつですよね。
で、青木実況中継ですが、世界史を履修しなかった人や、歴史アレルギーの人、歴史をもう一度学んでみたいなという人たちにとってもオススメである。もう一つ定評のある参考書があって、そっちは読みかけなんだけど、なんとその著者が高校時代の恩師だと分かって超驚いた。高校のクラスメートのみなさま、S先生の参考書売れてるんだよ。(高校の友達がこのブログ何人読んでいるか分からないけどね。)恩師が書かれた本を弟子がレビューすべきでないだろうと思うので、レビューしないつもり。
それと、「もう一度読む」は悪くないんだけどね。青木実況中継には負けるかな。勝負してるわけじゃないけど。とにかく面白い。知り合いの女性(親と同居)にこれ薦めたのさ。で、彼女が1巻を買って家に置いておいたら、勝手に父親が読んで面白いからとお金くれて「残り買ってきてくれ」だってさ。そのお父さんの気持ちはよく分かるよ。高校時代日本史しか履修してないYちゃんにも薦めている。
しかし参考書って安いのね。あれだけ書いてあって千円ちょっとで買えるとは驚きだ。出る部数の問題なのか、一度出すと何回も増刷がかかるからなのかよく分からないけど。山川の教科書が760円で売っていてのけぞってしまった。
小説を読むのと同じ感覚(=自分を楽しませる)で読むのにとてもいいし、自己啓発本なるモノを読むよりもいいんじゃないかな。
追記:
忘れてた。なぜか受験参考書「菅野日本史B実況中継」を読む を書いていたんだった。だいぶ前だけど。
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