頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

映画『めがね』なんなんでしょうね、これは

2008-05-15 | film, drama and TV




「めがね」というタイトルにふさわしく、めがねをかけたキャラが出てくる。だからと言って、そのめがねに何か意味があるのかと言うと・・・たぶんないと思う。あったのかも知れないけど、俺には発見できなかった。

ストーリーは、南の島で民宿(たぶん)を営む光石研。そこになぜかいるもたいまさこ。そこでなぜか朝食のときにはいる市川実日子。そこに客としてやって来た小林麻美。じゃなくて小林聡美。

台詞が非常に少なく、環境ビデオの類なのか?と思ったり思わなかったり。特にこれがメインの筋ということもない。もたいまさこは何者なのか?光石研はなぜここで民宿を?加瀬亮が小林を追いかけて来たけれど、なぜ?小林聡美も何者?そんな疑問には一切答えてくれない。段々それに慣れてくると、疑問を持つこと自体に意味がないと分かってくる。

「たそがれ」がこの映画の大きなキーワードになっている。たそがれるのが上手いとか、たそがれるために来るとか。

忙しく、情報の渦の中でくるくると回っている現代人に「たそがれちゃえばいいじゃん」というメッセージを送ろうとしているんだろうと感じた。

ものすごい傑作とは言い難いが、だからと言って駄作とも言い難い。観た後に、「じゃあ、俺も、私もたそがれちゃおうかしら」「たそがれておる暇などない!」「たそがれたいんだけど、どうすればいいのかな?」と、感じさせる、

観た人に思考・行動させる映画ではないだろうか。まあそこまで深いモノがあると言い切るのもなんだが。

冒頭にめがねの意味が分からないと書いたが、

めがねかけてる人 = たそがれできる人
めがねかけてない人 = たそがれられない人

と言う、見た目の区別はある。だったら、めがねである必要もなく、タイトルが「めがね」である意味もないのだが。しかし古今東西映画のタイトルに意味がないモノは多いしね。「時計じかけのオレンジ」とか。

「かもめ食堂」の方が面白かったが、しかしあちこちでクスッと笑える箇所は多い。







今日の教訓




もたいまさこは
年取った
座敷わらしに見える





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コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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これ、映画館で観ました。 (かえる)
2008-05-15 13:34:40
あくせくしている自分が馬鹿みたいに感じました。
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鈍感 (shun-ran)
2008-05-16 00:16:37
というか、うまく頭が回らなかったんだけど
あんまり面白くなかった
「かもめ食堂」の出来があまりにもよかったので
位置づけとして第二弾的に観てしまったのがいけなかったかな~
顔ぶれにも飽きてしまったかも
返信する
Unknown (ふる)
2008-05-16 12:43:40
★かえるさん、

そんな風に観てくれると、
作った人たちは一番嬉しいのではないでしょうか。

★shun-ranさん、

「かもめ食堂」とスタッフが同じだと
宣伝した事がかえって良くなかったのか?
映画に限らず作品に触れるときに何か
「期待する」「予備知識がある」というのが
作品を純粋に楽しむことを邪魔してるのかも。
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