「のぼうの城」和田竜 小学館 2007年
秀吉が全国制覇に向けて最後のツメに関東の北条氏を攻める。その中の成田家の忍城攻めを担当するのが石田三成。簡単に落とせると思ったがそうは問屋が卸さない。忍城はどうやって治部の攻めを防ごうとするのか?城の守りと攻めの行き詰る攻防戦の結末はいかに?
日本史に多少詳しい人なら結末は予想できるだろう。しかし忍城やのぼう様こと、成田長親について詳しい人はあまり多くないのではないだろうか。私は全く知らなかった。
和田竜の作品は初めて読んだが、勢いが凄くいい。まるで筆が飛び跳ねるが如く。まるで登場人物が頁から立ち上がるが如く。読みやすい、主人公を含めたキャラが立っている、ストーリーが上手いという三拍子が揃っている。
読後思ったんだが、この忍城攻めって日本史における位置ってたぶんどうでもいいことなんだろうと思う。たぶんとってもちっちゃいことなんだろうと思う。しかしその小さいことをどデカク描いたのがこの「のぼうの城」であり、そして所詮小説なんてちっちゃいことをデカク描くものなのだ。
今日のおまえ誰?的教訓
の某の四郎
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