「夏草の賦」司馬遼太郎 文藝春秋社 1967年
土佐の豪族、長曽我部元親。四国全土を切り取ろうとすると信長、秀吉という覇者に阻まれる。美濃から来た明智光秀につながる美しい妻、菜々。軽妙な会話と、元親の苦悩を描く。
ふむ。私の好みの重厚長大ものでなかったのでなかなか読まなかったのだが、何となく司馬作品を読みたくなったので読み始めたらこれが意外と面白かった。
権謀術数を巧く使う様と、巧く使えない様、もっと効率よく攻めて行けよとツッコミを入れたくなる様など、人間として味わいのある元親がなかなか読ませてくれる。自分が尾張に生まれていれば、と土佐に生まれた自分をしつこく悔やむ様もまた人間くさい。
ところで、好きな司馬作品と言えばみなさんは何をあげるのだろう?
ワタシは「国盗り物語」と「花神」が一番の好み。「峠」や「竜馬がゆく」「坂の上の雲」がその次かな。
以上、あっさりレビューにて失礼。
では、また。
「国盗り物語」「峠」「竜馬がゆく」も好きです。
「坂の上の雲」は読んでいません。
学生時代は、歴史が苦手でしたが、司馬先生(と大河ドラマ)のおかげで、
戦国時代・江戸時代前半と、幕末・明治維新は大丈夫でした。
今の子は戦国BASARAで歴史を覚えるのでしょうか?
「播磨灘物語」はまだ読んでないのですよ。「俄」とこれは読みたいと思いながら時間が過ぎてしまいました。
私は司馬遼太郎作品は成人してから読んだので、幕末が少し分かった気になったのは受験よりずっと後でした。
地理は、桃太郎電鉄で覚える子が多いとか。私はゲームはやらないので分からないですが、そういう時代なのでしょうね。違和感は感じないと言ったらうそになります。
しかし、頼山陽の「日本外史」で歴史を学んだ人たちからすると、司馬遼太郎で日本史を学ぶことにも違和感を感じるんだろうなとは思いますが。
ふるさん‥司馬遼太郎さん、虜になりますね!次は何を読もうか、もう迷いに迷ってます‥。 幸せな悩みなんですけどね。
そんな会話ほんとにしてたんかいな、と思わずツッコミを入れたくなるのも司馬作品の特徴です。
歴史の教科書ではないのですから、作家の想像力を総動員して読者を楽しませてくれればよいと思っています。
司馬さんの歴史観を「司馬史観」などと呼んで、偏ったものだと批判する人も少なくないようです。
史実を勉強するのが小説なのか、史実+フィクションを楽しむのが小説なのかということになりますが、
私は、楽しむために読んでし、結果として歴史を学ぶヒントが得られればさらにラッキーだと思っています。
『史実+フィクション』‥、もうこれ以上の言葉がない程、歴史小説にピッタリな言葉ですね。ふるさん、凄いです!
作家さんの書かれた文章から、また、私達読者が自分自身でその時代や人物等を想像し、思いを巡らせ、愉しく面白く読めたらそれがとっても嬉しいですよね。 そして、ふるさんの仰る通り、歴史に興味を持ち知りたい‥と思えたら本当にラッキーですね!
私、次は長曽我部家の続き?のような『戦雲の夢』という作品を読んで、そして土佐繋がりで『竜馬がゆく』に続きたいなと思っています。
昨夜から『昭和水滸伝』を読み始めました。ふるさん、何だか渋くて篤い男の人達の話のようですね。私、そう言う話が大好きです!!お薦めして下さってありがとうございました。
何の件だったか忘れましたが、「竜馬がゆく」にそう書いてあったのに、違うのかよと怒っている人がいました。
あくまでも小説ですから書いてあることがすべて起こった出来事であるはずがないのに、
全てが史実だと思わせるのが司馬さんの凄さなのかも知れません。
怒ってしまう方‥いらっしゃるんですね‥。
私は、あの時代の元親や菜々達が『夏草の賦』の中のような人達だったらいいなぁってちょっと思ったりします。願望です。だって菜々さん‥「お前は馬鹿ですか」なんて、ホントに言ってたら面白いなって!‥ふふっ。
『竜馬がゆく』を読んでも、きっとまた私の中の竜馬はもう司馬さんの書かれた竜馬になるのだろうと思います。小説とわかっていても。ふるさん、司馬さん凄いですね。
それにしても、戦国時代では『馬鹿』とはどういう言葉で表してたのでしょう?? 私は西の方なので「お前はアホか」とよく言われてましたが‥あ、もしかして阿呆?ですか?こちらの方がより昔っぽい言葉のような気が‥す、すみません‥失礼しました。
我々が現在暮らす2012年の日本を、400年後の作家が「歴史小説」として描いたをすると、一体どんな作品になるのでしょうか。
我々のリアルな実像よりも、大きく美化されるのか、あるいは悪く描かれるのか。
いずれであっても、400年も経てば、ある特定の事件・人物のみが後世に残っていくのだろうと思います。
過去の人物が、「夏草の賦」に描かれたようであって欲しいとのことですが、たぶん大きく違うのではないかと想像致します。
昔の人が「馬鹿」をどう言い表していたかとのことですが、寡聞にして存じませんが昔から使っていた言葉のようです。
サンスクリットのbaka(無知・蒙昧)からきたとか、秦の始皇帝の息子、胡亥の時代の故事から来てるとか、若者(わかもの)がバカモノに変化したとかいろいろな説があるようです。
ふるさん凄いです。そうですよね、今から400年後に置き換えてみると、400年前がどれだけ遥か遠い昔なのかを思い知らされます。違ってて当たり前なんですよね‥。この時代を知らない未来の作家さんがどんな風にどんな事件や人物を歴史小説の中に登場させるのでしょうね‥。その頃、地球はまだ存在してるのでしょうか‥ サンスクリット‥?(知らなかったのでちょっと調べました。お、お恥ずかしい‥また一つふるさんに教えて頂きました。)のbakaそのもので、泣けてくるほど無知な私に、いつもとても的確でハッと気づかせて下さる回答等、本当にありがとうございます。
『昭和水滸伝』私読むの遅くてまだまだ上巻の途中なんですけど、もうハラハラドキドキ凄く面白くて!!木更津の伸三郎・雲龍の政次郎等、魅力的な登場人物達が沢山いてワクワクします。可愛らしい雪乃さんと政次郎の今後も気になるところです。
いつも長々とすみません。
太陽のエネルギーの源泉である水素が尽きるのがあと50億年程度と言われています。
地球の公転の中心がなくなるわけですから、地球もその頃にはどこかに吹っ飛んでいるのでしょう。
もしくは太陽がヘリウムの膨張によって巨大化することによって、地球に住む生命は死に耐えるのではないでしょうか。
それだけを考えれば、400年後にはまだ地球は存在することになります。他の要因については存じ上げません。
「唱和水滸伝」楽しんでおられるようでなによりです。