「ま・く・ら」柳家小三治 講談社 1998年(文庫オリジナル)
決して客に媚びず、つまらなそうな顔をして面白いことを言う男。私が生きる手本としている小三治の、落語のまくら(本題に入る前のお話。最近あったこととか、談志はそのときの政治の話を平気でしていた)ばかりを一冊にまとめた本。
本題よりまくらの方が面白いと言われたりすることもあって、さすがに面白い。面白くも何ともない自虐的な話をしたり、天候がどうとかいう当たり障りのないまくらばなしをする噺家もいるけれど、ここに詰まっているまくらは長くて面白いのばかり。本になっているのだから当たり前か。
小三治はオートバイが好きで4台を、車用の駐車場を借りて、車一台分の場所に4台停めているそうだ。そこになぜかホームレスが住み着いてしまった(駐車場物語)なんて実にうまい。
この話をアレンジした作り話を今考えているので、今度飲み屋で「いかにも本当の話」のように話してみようか。
では、また。
ま・く・ら (講談社文庫) | |
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