神様のお告げかもしれない

今から７年前、伊豆半島の山奥、天城湯ヶ島というところで初めてカメラマンのＥさんとお会いしました。そこで、私が初めて担当した建物の竣工写真を撮影していただきました。ま、担当者として仕事をするのも初めてなら、竣工写真というの撮ってもらうのも初めてでした。勝手も段取もよくわからない私に、しかしＥさんは、１カット毎にポラを撮って、丁寧にアングルを説明してくれました。

先日、そのカメラマンのＥさんからメールをいただきました。事情があって、いったん現場を離れるとのことでした。Ｅさんの誠実な人柄がにじみ出てくるような文章で、諸事情や自分の気持ちが綴られていました。

「神様のお告げかもしれないと、自分に都合の良いように考えて決断を下しました」

こういう強い信念を持った人に、私なんかがかけられる言葉はありません。また一緒に仕事ができたらいいなあと思うだけです。なぜなら、あの時撮ってもらった写真が、今でも一番好きだからです。