外来魚ひとりがたり

滋賀県立大学近江楽座学生団体
滋賀県大生き物研究会の活動あれこれ

2011年、活動おさめ

2011-12-28 10:23:19 | 活動記録

こんにちは、まいです。
今回は2011年最後の活動について書きます!

クリスマス寒波で積もった雪が溶けてきた2011年12月28日に神上沼で活動をしてきました。
いつものように13時に集合して、神上沼へ行きました。
周りの景色も白く、非常に寒かったです(ー ー;)




調査は、最初に刺し網とお魚キラーを仕掛けました。
その後は投網でひたすら捕獲!


先日、リーダーがバスを大量捕獲した水路でも投網をうちましたが、
数は捕れませんでした

クリスマス寒波の影響で水温が下がったのが
原因ではないかと考えられます。

しかし、水深1mほどの水路ですが、45センチほどの大型バスが1尾捕獲されました!
なんだか、最近毎回大型バスが捕れているような…

在来魚は、コイとツチフキが採捕されました


↑コイ

↑ツチフキ

コイは冬らしく丸々としていました^^
大きなコイだったので投網が破られてボロボロになってしまいました;

ツチフキは神上沼では初めての捕獲でした!
私自身、博物館以外でツチフキを見たのは初めてで、
テンションが上がりました(笑)


刺し網をあげてみると、バスがそれなりに掛かっていました!

網をあげている様子です。




寒さで手がかじかんでしまって、
網から魚を外すのに苦労しました



また、お魚キラーはみごとに何も捕れませんでした


捕れた外来魚はすべて研究室へお持ち帰り
サイズや胃の内容物等の調査後、耳石の摘出を行いました。






非常に寒い中でしたが、今回も楽しく活動できました(・∀・)

新たにツチフキが捕獲できたことで、
魚種の季節変化などを考える楽しみも増えました


本日の駆除量は4kgでした!


解剖@ラボ ~耳石摘出~

2011-12-23 22:05:23 | 研究
 どもども、昨日に引き続きリーダーです☆

 今日は昨日採捕したオオクチバスの解剖を行いました。


昨日のうちに体長・体重は計測し、冷蔵庫に入れて保管しておいたものを解剖しました。

今日の作業ではまず、胃の内容物の調査を行い、何をバスが食べているか調べます。
内容物の重量も計測し、体重に占める内容物重量の割合「摂餌率」(被食物重量/捕食魚重量×100)を求めます

今日、解剖したオオクチバスは152尾でした

調査の結果、空胃個体(何も食べていない個体)は22%で、7割以上の個体が何かしらを捕食していました

主な胃の内容物は、トウヨシノボリで今年生まれたであろう体長20~30㎜の個体でした。
中には、スジエビやボテ(カネヒラかな?)の稚魚も出てきました

↑左:ボテの稚魚 右:スジエビ

胃の内容物調査の次は、耳石の摘出及び年齢査定です

バスを頭だけにしてレンジで湯がいて頭蓋骨のみ取り出します
この湯がく作業では、バスが煮えるので素晴らしい香りがラボに充満しました;
同じ研究室で分析していた大学院生にはご迷惑お掛けしました

取り出した頭蓋骨を半分割し、眼孔の少し後ろ(人でいう耳のあたり)にある耳石をピンセットを用いて取り出します
耳石は人の耳と同じように左右にあるので、1個体当たり2個の耳石を取り出します。

↑全長46センチのオオクチバスの耳石です。

この取り出した耳石をグリセリンに浸けて透明にした後、実体顕微鏡を用いて耳石に刻まれている年輪のような縞を観察します。

年輪の縞は一冬を越すと出来上がるため、縞が一つ見られればその魚は1歳ということになります。
小さいバスの耳石ならば薄いので実体顕微鏡で観察できますが、大きな個体の耳石となると厚くなるので鉱物のように削らなければうまく観察できません

とりあえず、今日は耳石を削る作業はできなかったので、サンプルを15個ほど作って保管して終わりました

いや~、ひたすらバスの腹を開くor頭をむしり取る作業でバス臭くなってしまいました

次回解剖をする時はもう少し写真をとろうかと思います

解剖にあたってご指導してくださったu先生、ありがとうございました

*神上沼特攻* ~一人駆除の道~

2011-12-22 20:37:11 | 活動記録
 ども。リーダーです☆
世間はクリスマスムードで賑やかですねぇ~

そんなクリスマス前の2011年12月22日に神上沼に、
ひとりで行ってきました

いえいえ、メンバーが集まらなかった訳ではありませんよ
今日は越冬前の個体について耳石を調べて年齢を調べようと思い、ちょっくら調査に行ったのです。
明日からはクリスマス寒波で急に冷え込むので、魚の動きも変わるだろう思い、寒波が来る前にと急遽決めてしまったのです

さて、調査ですがいつもは昼からの活動ですが、今日は昼から天気が下り坂のようだったので朝から神上沼に一人原付で乗り付けました

神上沼では、フナ釣り師やコイ狙いの釣り人が数人来ていました。
寒いのに釣れるのでしょうか?私の目の届く範囲では竿は上がっていませんでした;


そんな釣り人を見つつ、投網を打ちつつ神上沼を一周しました
すると、ひとつ発見が
神上沼には一つ用水路が流入しているのですが、その用水路にちっこいバスが群れておる!!

その用水路でバスを釣っていたバサー曰く、用水路の上流に養殖場があって温水が流入しているとか
そのバサーは神上沼では冬のみ釣りをしているのだそうです。
用水路の流出口の水温を測ると12.5℃。 他の場所では10℃~11℃でしたので、けっこう温水が影響している模様


用水路は水深1メートルほどですが、相当数のバスが上っていました。

一投投網を打つと・・・


一度に20~40尾を超える数のバスが入ります
一人なので、網からバスを外すのに時間が掛かりました

おもしろいほど掛かるもので、大人げなく調子に乗って投網を打ちまくってしまいました(とはいってもバスが掛かりすぎて外すのがイヤになったので5投だけですが…)

とりあえず、神上沼で2時間ほど調査をしました。
結果は、原付のボックスにギリギリ入るほどの量のバス・ギル… 9.7kgでした

越冬を控えた50㎝近い大型個体や、37㎝の中型個体、25㎝のまあまあの個体、15㎝程度の当歳魚といったようにそれぞれの大きさの個体を捕獲することができ、耳石の分析にはちょうど良いサンプルになりました。

いや~、にしても努力量1で9.7kgの駆除量とは…汗

これらの魚は採捕した後、即殺しラボに持って帰りました。
明日は耳石の摘出作業です

バサーズ勉強会!! ~人工産卵床とは~

2011-12-16 21:11:57 | 活動記録
どうも、カナダです。

2011年12月16日に県大BASSER'S勉強会を行いました。

テーマは『駆除方法について』で、『人工産卵床』について私がプレゼンテーションを行いました。
授業の空きコマに行なったので、参加できないメンバーも多く、次からは昼休みや放課後にするべきかと…;
参加メンバーは、私・リーダー・つー・おかか・まい・まこ・山達の7人でした。

今回の形式のプレゼンテーションはほとんど初めての経験でした。
そんなわけで色々と不備がありましたが、それなりに満足のいった発表が出来たかと思います。今回指摘された点を踏まえて今後の機会に活かしていきたいという所存です。

さて、人工産卵床についてですが、今年の春に我々が行なった写真を交えて説明します。

↑人工産卵床(人工芝型)


↑人工産卵床(伊豆沼式)

これらが人工産卵床です。いくつか形のバリエーションがあります。

ブラックバスは産卵する際に、サケなどのように水底の泥を払って産卵床を作ります。

この産卵床はオスのバスが作り、作った産卵床にメスのバスを呼び込んで産卵します。
産卵後は、産み付けられた卵をオスのバスが守るため、卵はほかの魚に食べられることなく、多くの稚魚が生まれます。
これがブラックバスの繁殖力が強いといわれる所以です。

人工産卵床というのは、このオスのバス作る産卵床を人工的に用意し、そこにバスに産卵させて卵を駆除する手法です。

↑見えにくいですが、産卵床にオスのバス来ています。

この手法では、産み付けられた卵だけでなく、卵を守る大きな親バスも網などによって一緒に駆除できます。

↑これがブラックバスの卵です

人工産卵床による卵や親魚の駆除によってブラックバスの産卵抑制ができるので、効果的な駆除手法です。

↑石や人工芝にびっしりと卵が産み付けられています。

ブラックバスは水温が15℃になる頃(このあたりでは4月頃)から産卵行動を開始します。
そのため、冬の間に人工産卵床を製作し、用意しておきます。材料は苗入れ用のトレイ、(カバーをつけるなら)農業用シート、石ころ、ペットボトル(浮き)くらいです。簡単に作れます。

↑人工産卵床製作中…

我々は学内の調整池で来年度も行う予定なので、来春も成功させましょう。

*気温10℃の神上沼*

2011-12-12 17:22:11 | 活動記録
12月を迎え、彦根はますます寒さが身にしみて、木枯らしが吹きすさぶころとなりました。

こんにちは!
どうもお久しぶりです。

今回で二回目の更新となる、一回生のみっちーです


2011年12月11日は、県大BASSER’Sの定期的な活動である「神上沼出陣!!」がありました!(^o^)/


この日参加したメンバーは、リーダーさん、つーさん、おかかさん、まこ先輩、タケ君、僕の6人でした。

車四台の大所帯で颯爽と神上沼に到着し、いざ活動開始!(o^-‘)b


この日はお魚キラーは使わずに、投網と刺し網での駆除活動となりました。

はじめに、リーダーさん・つーさん・タケ君から投網の指導を受け、今回は全員で胴長をはいて、投網での外来魚(ブラックバス・ブルーギルなど)駆除を目指しました。



はじめは寒さのせいなのか、あまり魚はかかりませんでしたが、粘り強くポイントを替えながら投網を打ち続けると、だんだんと魚がかかるようになってきました!(≧∀≦)




そして神上沼に流入する用水路の流出口のポイントにさしかかり、刺し網を使っての追い込みをしました。

流出口を横断するように刺し網を仕掛け、用水路に入って魚たちを追い込んでゆくと、見事大量のブラックバスを捕獲することができました




その後も、投網を続けると、なんと50cm近くのブラックバスをつーさんが捕獲!!
ちなみにこの大きさはバサーズレコードです☆







捕った魚も徐々に量が増えてゆき、気づけば目標駆除量の4.0kgをはるかに超える、7.5kgほどにもなる駆除結果がでました!!



気温が10℃になる厳しい状況でしたが、こんなに外来魚が捕れてしまうとは夢にもおもいませんでした( ̄Д ̄;)
ひとえに皆さんの頑張りによるものだと感じました



ただ、今回の神上沼活動では、在来種の魚が一尾も捕獲されなかったのが少し残念でした。



個人的な感想としましては、投網の操作がうまくいかず、駆除量に貢献することはできませんでしたが、投網を上げる時の期待感や、魚に逃げられた時の悔しさなど、全てをひっくるめてとても楽しい活動でした


これからも、どんどん寒くなっていくと思いますが、継続して調査・駆除ができるようにしてゆきたいですね