外来魚ひとりがたり

滋賀県立大学近江楽座学生団体
滋賀県大生き物研究会の活動あれこれ

野外生物観察会~オヤニラミ編~

2015-06-29 23:52:17 | 水生生物観察
こんばんは ダイスケです。

彦根は天気が良い日と雨の日が入り混じっていまして、まだまだ梅雨の気配を感じます。
早くジメジメした季節が終わって欲しいですね。


先週は、バサーズの通常活動はお休みしまして、野外生物観察会に行ってきました。
今回の目的は、”オヤニラミ”です。
オヤニラミは、滋賀県では国内外来種として指定外来生物になっており、飼育などが禁止されているスズキ目の淡水魚です。

参加者は、ダイスケ、タケ、カイモト、うお座54番星、パラボ、ヤマダの6人でした。

OBの方から聞いた情報を元に、ある場所へ向かい、水路でガサガサをしました。



とれた生き物は、

ドンコ


アメリカザリガニ


エビ類(これはスジエビ)


カニ類もいました


タナゴの稚魚(見にくくてすいません…)


シジミやタニシなどの貝類


マツモムシをはじめとした水生昆虫など
ほかには、ムツ類の幼魚などがいました。

そして、しばらくがさがさしていると、ついにお目当てのアイツがとれました!


オヤニラミです。
このエラの斑紋と、オスが卵を守るという性質から、睨みをきかせて親が守っている、という意味で”オヤニラミ”というそうです。(諸説有り)
本来、日本には京都より西の地方に生息していたようです。
ですが、人為的な分布により、滋賀県より東側にも分布を広げています。
本水路では、小型個体も多く確認されたことから、再生産していることが考えられます!

今回は、大学の近くでは見られない外来生物を実際に見に行き、メンバーの知識の幅が広がったかと思います。
今後も、このような観察会は続けていきたいですね。

※オヤニラミは、指定外来種のため、活動地の詳細は公表いたしません。ご理解お願いいたします。

生き物観察会 in 愛西土地改良区

2015-06-21 20:06:13 | 水生生物観察
こんにちは、洗濯物がなかなか乾かなくて困っている今日この頃のパラボです。

書くのが遅くなっしまいましたが、今回、愛西土地改良区という場所で開かれたイベントに我々basser'sも「生き物観察会」にて参加させていただきました!!



今回のテーマは「田んぼの生き物」でしたので、田んぼに生息する生き物を展示したり

 

生き物の説明をしたり



カエルやドジョウ、ミミズに関する、プチクイズ大会を開催しました!



今回展示した生き物は、トノサマカエル・ドジョウ・ナマズ・カブトエビ(企業さんの方が用意されました)・ハッタミミズ・フナ・ホウネンエビ・ドンコです。
これらの生物は、カブトエビ以外事前に用意しました。  
が!フナだけは当日に近くの沼で調達しました(.ω')・・・

しかしながら!そのかいあってかどの生物も子供たちに大人気でした!
特にハッタミミズを素手で持てる子どもがいたときは「おお!」と思いましたね!

ちなみにハッタミミズとは、最大で長さが90cmにも達するという、驚異の長さを持つ日本最長のミミズで、世界でも石川県・福井県・滋賀県の田んぼとその周辺でのみ生息しているというそれはそれは希少なミミズなんです。

このミミズの生息する場所には、地面の上にこいつの糞塊が落ちているそうなので皆さんもぜひ探してみてください!





生き物の説明のときには、希望者のみ実際に生き物をさわってもらいながら説明していきました。さきほどのミミズよろしく、カブトエビをにぎるアグレッシブな少年も登場しました。
このように積極的に生物とふれあえる子供が増えたらいいなと思いますね(・ω)

今回の観察会はイベントの参加人数も多く、様々な生物のことを説明していたのですが、皆さん熱心に話を聞いてくださいました!

ここまで皆さんが協力的だとやりがいがありました(私はフリップ持ってただけですが・・代表さんすみません!)!人がいることは楽しくていいことですね!!

そして、展示していた生き物はきちんと元の場所に帰しました。

梅雨の日のある風景

2015-06-12 21:38:07 | はじめに
こんにちは、魚座54番星です。
近畿の梅雨入り宣言がなされて2週目の今週は、雨の日が通づいております。去年は梅雨入り宣言がされても、中々雨が降らなかった記憶があるのですが、今年はちゃんと雨が降っているみたいです(一部の地域は降りすぎみたいですが・・・)。


それでは、6月7日(日)の定例活動の報告をいたします。この日の天気は曇りで、胴長をはいた状態でも十分動きまわれるような気温でした。風はややあり、釣り人もややいました。最近、熱いせいか釣り人はあまり見かけなかったんですが・・・。

これが、その日の神上沼の様子です。

そして、いつも通り投網とタモ網で水生生物調査です。



獲れたものは・・・

カネヒラです。神上沼に2種(?)いるタナゴ類の一つです(もう1種は要注意外来生物のタイリクバラタナゴなんですが・・・)。

ビワヒガイです。琵琶湖の固有種ですね。
ちなみに、ヒガイは漢字で「鰉」と書きます。これは、明治天皇がヒガイを好んで食べたとされることからつけられた漢字なのだそうですが、実際は、それほどおいしくないそうです。


このように、順調に活動を続けていく私たち一行だったんですが・・・、思わぬ事態が発生致しました

特定外来生物の抽水植物ナガエツルノゲイトウ (南米原産)です。先週まで何も無かったんですが、今週来てみると、写真の有様です。これじゃあ、投網が投げられません・・・。ナガエツルノゲイトウは在来植物との競争ほか、水面上にマット状に繁茂することで水流を停滞させたり、船の通行を妨げたりする、非常に繁殖力・生命力が強い植物です。植物体断片からでも再生するため、駆除もかなり大変です

これは、ナガエツルノゲイトウを手に取った写真です。ナガエツルノゲイトウは観賞用の水草として流通していたそうですが、今じゃあ、その繁殖力・生命力の強さから、日本では特定外来生物に指定され、世界でも駆除のため、様々な取組みがなされています。問題になっていない原産地の南米は、どのようになっているのか気になるところです(ナガエツルノゲイトウの天敵がいるのか、同じような競争力を持ったものがいるのか・・・)。
近いうちに駆除しないといけませんね

さてさて本題に戻ります。

これは、ゲンゴロウブナ(ヘラブナ)です。フナ釣り師を魅了(?)している魚ですね。

モツゴです。別名で クチボソなどと呼ばれたりします。

アメリカザリガニです。特定外来種にならないのが不思議な生物です。同時に入って来たウシガエルは、特定外来種になっているんですが・・・、バイオマス的には、アメリカザリガニのほうずっと大きいと思います。

ブルーギルです。今年のギルの捕獲量はすでにかなりのものです。
ということで、、本日取れた外来魚を解剖してみましょう

これが本日取れた外来魚たちです。今日は少なかったです・・・。

この小型オオクチバスの胃の中には、タナゴ類が入ってました。他にも、エビ類やタニシなどがオオクチバスとブルーギルの餌食に・・・。何とかしたいものです。

最近捕獲できる在来魚が減っているような気がするので少し心配です