ども、技術担当者です
今回は、先日の駆除釣り大会後のBBQで食べた、ナイルパーチについて
考えていこうと思います
ナイルパーチ(Lates niloticus)
最大体長2m、体重200キロ。
原産地は西アフリカ、ビクトリア湖を除くナイル川流域
写真出典:http://tomo2008.tea-nifty.com/blog/2012/02/post-a320.html
日本に生息している希少巨大魚『アカメ』に似ていますね。
この魚は日本にも輸入されており、レストランやコンビニ、学校給食などで白身魚として広く利用されています。皆さんも知らず知らずのうちに食べているかも知れませんね
一般的に白身魚のフライといえばナイルパーチのことが多いようです。時折、スズキと言われてナイルパーチだったりすることも・・・
この『ナイルパーチ』という魚は、世界最悪といっても過言ではない外来種問題を引き起こした魚です。現在では世界の侵略的移入種ワースト100に選定されています
ビクトリア湖の悲劇
という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この事件は、このナイルパーチによって引き起こされました
ビクトリア湖は、ケニア・タンザニア・ウガンダに囲まれた世界で2番目に巨大な湖です
その大きさは琵琶湖の約100倍、6万8800キロ平方メートルを誇ります
ビクトリア湖には400種ほどの固有種が生息しており、「ダーウィンの箱庭」と呼ばれるほどに生物多様性が豊かな場所でしたそれまでビクトリア湖に生息していた在来魚はほとんどが草食性でした。
このビクトリア湖に、ナイルパーチが移入されたのは1954年のことです
ナイルパーチが移入されたのは、当時ビクトリア湖では長年の淡水魚の乱獲で漁獲量が激減し始めていたためです
そこで、漁業で生計を立てているビクトリア湖周辺住民は解決策として、繁殖力が強く、大型に成長するナイルパーチを移入しました
ナイルパーチはオオクチバス同様に魚食性の魚で、ビクトリア湖の在来種をどんどん捕食し、漁業者の思惑通りに漁獲量は飛躍的に上昇しました
しかし、それとは対照的に在来の魚や甲殻類は激減しました
さらに、その在来魚の主なエサは沿岸の藻であったため、その藻を食べる魚がいなくなることで、ビクトリア湖では藻をはじめ、ホテイアオイやアオコがが繁茂しました
それによって、水中では酸欠状態となり、より多くの在来魚が絶滅の危機に陥りました
一説には、ナイルパーチの移入から、在来魚類の200種以上が絶滅、もしくは絶滅危惧状態に追い込まれたと言われています。
しかし、これだけでビクトリア湖の悲劇は終わりません。
ナイルパーチは大型になる魚であり、多く捕れることから輸出するようになりました。輸出用に加工処理されますが、ナイルパーチは脂肪分が多いので燻製にして加工されます
その加工の際に燃料用の樹木が必要になります。それに伴って、ビクトリア湖周辺の森林の破壊がそれまで以上に進みました
ナイルパーチは湖の水中の生態系だけでなく、周辺の陸域の生態系まで悪影響を与える魚となりました
身近に利用されている魚が実はとんでもない問題を起こしているのです。
ナイルパーチが生態系を壊したのでは無く移入した人間でしょう。また更にそれを産業として生かすべく常時ナイルパーチの稚魚放流をしていれば、ビクトリア湖はナイルパーチだらけになります。『ダーウィンの悪夢』(Darwin's Nightmare)は作者のブロパガンダにすぎない。
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、ナイルパーチの問題は人間の産業に伴ったものです。
人間のエゴによる環境問題の典型的な例の一つだとと思います。
記事の書き方に問題がありました。
ご指摘ありがとうございました。
移入した人間が悪いのであって魚に罪はない、従って駆除には反対だという言い方。------過ちを犯すのは人間の宿命であり、過ちは訂正すれば良いことだ。
バスやパーチには気の毒ではあるが放置しておけば自体は悪化するばかり。在来種はもっと気の毒。
記事の内容に間違いがあるとは思わない。コンパクトに纏まっており侵略的移入種の問題に関心を持ってもらうためには十分な内容。安易な移入が多すぎるからね。物足りない人は専門的なサイトへ行くか紀伊国屋あたりで詳しい専門書を買えば良いだけのこと。誤りには後で気がつくこともある。
在来魚の食害だけでなく、燻製のための森林伐採までは知らなかった。地球温暖化になるはずだ。やはり人間が増えすぎるとロクなことはない、ぼちぼち滅びなければならない時期だということだ。(笑)
コメントありがとうございます。
広げる人がいなければ、外来種が今これだけ大きな問題にはなっていないわけです。
広げたのが自分ではないからといって、駆除に反対するのは違うと私も思います。
移入した人間の責任を取れるのは人間だけです。
しかし、移入も駆除も人の勝手であることは事実です。
駆除=命を奪う、ということに抵抗がある一般の方もまだまだ多いようです。
人間が増えたことで起こった問題は、どうしても責任は他人にあるとしてしまいがちです。
ここをどう理解してもらうかが難しいところですね。
人間が放して増えた
これもある意味、自然流れのことだから、そのままでもいいんじゃないかな。
もちろん、影響を受けて絶滅寸前になった生き物などは、水槽や動物園で保護して増やせばいいとは思うが
考えが単純すぎる……などのつっこみはなしで、頭悪くてスイマセン(笑)