平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」~トランスジェンダー、腐女子、ブラ男──アップデートする昭和のおっさんの物語

2024年02月03日 | 事件・出来事
 昭和のおっさんが令和に違和感をいだきまくるドラマだ。
『不適切にもほどがある』もそうだが、今はこのモチーフが流行なのか?

 昭和のおっさん沖田誠(原田泰造)のまわりにはこんな人たちがいる。
・かわいい服や物、メイクが好きな息子
・腐女子で壁サークルの同人誌作家の娘
・韓流ドラマ大好きな妻
・会社にブラジャーを着けてくる男の部下
・息子の知り合いでゲイの五十嵐大地(中島颯太)

 今、ちょっと探せばいそうな人たちだ。
 これが2024年のリアルだ。

 当初、誠は彼らに違和感を抱き、息子と部下には「それでいいのか?」と意見する。
 だが、ゲイの大地を関わることで自分の考え方を「アップデート」しようとする。
「アップデート」の結果、誠が気づいたことは──

「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」

 花柄パンツ、ヒラヒラの着いたデザインパンツ、Tバック、ふんどし──
 ひさしぶりに銭湯に行った誠は、男たちがさまざまなパンツを穿いていることに気づく。
 つまり多様性だ。
 銭湯の男たちに「男ならこんなパンツを穿くべき」という固定観念はない。
 それに彼らは多様なパンツを穿くことで他人に迷惑をかけているわけではない。

 誠は気づく。
・他人に迷惑をかけていないのだから固定観念に縛られず自分らしく生きればいい。
・自分の価値観を他者に押しつけるのではなく、他者を理解しようした方がいい。
・理解した結果、自分の世界が広がる。
・世界とも和解して調和できる。
 実際、誠は娘や息子や部下と和解しつつある。

 今作『おっぱん』はこんな物語だ。
『不適切にもほどがある』の主人公が令和の価値観に宣戦布告したのに対し、
『おっぱん』の主人公はアップデートし理解しようとしている。

 松本人志氏の問題が象徴的だが、現在は「昭和的な価値観」が疑問視されている。
 上川外務大臣をめぐる麻生太郎氏の発言もそうだ。
 時代は変わりつつある。
 一方で『不適切にもほどがある』が描いたように「ホワイト化」「無菌化」の弊害もある。
 さて社会はどのように動いて行くのだろう?


「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」は毎週土曜日23:40 ~フジテレビ系で放送中。


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